

自分は子供のころから、親から可愛がられたことがないように感じます。
兄弟が4人もいて、私は長女だったので、「お姉ちゃんなんだから我慢しなさい」という感じで育てられました。
大人になった今でも時々、孤独で寂しくて辛く涙が出てきます。
また自分に子供ができたら愛情いっぱいで育てられるのか不安になります。
最近では、主人が自宅にいることが多く、それが、とてもストレスになってイライラしています。
毎日、疲れすぎて仕事に行けなくなり「うつ」っぽくなってしまいました。
どうしたらいいのでしょうか?
このようなお悩みの解決のヒントになれば嬉しいです。
ご主人が原因で症状が出ている方が、最近、とても増えております。
夫婦生活も最初は愛情いっぱいだったかもしれません。
ですが、次第に変化していくものではあります。
あなたが生きていくうえで他の人との「関わり」というものは少なからず社会的には必要なものではあります。
もしも、あなたが、うつ病だったり、自律神経失調症であったり、不安傾向で日常生活にお困り事があったとしたら、どうか一人で悩まずに、ご相談ください。
- うつ病や不安でお辛い方
- 愛情不足で育ったと感じる方
- 孤独を感じ寂しくて辛い方
- 主人が家に居てストレスに感じている方
- 主人には逆らえないのでストレスとなっている方
うつ病や自律神経失調症の方へ
ストレスが強いと交感神経が優位になり、筋肉の緊張などから背中の緊張=息苦しさ、肩コリ=頭痛、首コリ=めまいなどが起こることがあります。
そのストレスが原因で、最近、多いのが夫が原因となっているストレスです。自宅自粛で奥さんは朝から晩まで用事に追われる方が多いです。息を抜くことができない状態なのです。
ですので少しでも自分の時間、趣味などの時間を意識して取っていただきたいのです。これにはご主人さんも、積極的に協力していただきたいと願います。
街角で口喧嘩をみました
ある日、街角で、「ぶつかった!」「ぶつかってない!」と口喧嘩をしている人がいました。
暴力まではいきませんが、とっても汚い言葉でののしりあっていました。
こんな光景は見るのも聴くのも嫌ですよね。

人には感情脳というものが大脳辺縁系にあります。
ここは、自分のことだけではなくて第三者のお話や光景を想像しただけでも反応してしまいます。無意識に「共感」してしまうということです。
映画などを観ても反応してしまうのが、この大脳辺縁系なんです。
また、この場所が過敏に反応してしまう方もいらっしゃいます。
これをHSPといいます。
HSPは最近では「繊細さん」などと言われたりしております。
のめり込みやすい、感情移入しやすい、共感しやすい、という特徴があります。
HSPは音や匂いなどにも、とても敏感に反応してしまいます。ですので、いろんな情報に反応しすぎて脳が疲れすぎてしまうのです。
物事に対して、のめり込み、自分が体験しているかのように感じることを「アソシエイト」といいます。
アソシエイトは、とっても過敏に反応して自分の身に起こっていると脳が反応して自律神経が誤作動、過剰に反応を起こす傾向にあります。これは思考の癖とも関係します。
対策としては訓練することで意識して第三者的に考えるようにすることができます。
この過敏な状態が続いてしまうとストレスに対して反応しやすくなるので疲れ切ってしまい自律神経の乱れから自律神経失調症、うつ病と進んでしまう方もいらっしゃいます。
公園で「パパ大好き~」という微笑ましい光景をみました
日曜日の昼間、僕は自転車で近所の公園に行きました。

イベントが開催されていました。

家族連れも多く、あるシーンを見て、とても和みました。
家族で来ておられて娘さんがお父さんに向かって「パパ大好き~」といって飛びついておられました。

なんと微笑ましい光景でしょうか!!!僕は思わず微笑んでしまいました。
これも自分の事ではないですが同じように僕の大脳辺縁系が反応して無意識に微笑んでしまったのです。
これは僕の感情脳が反応し表情筋を勝手に動かしてくれたのです。
哺乳類にとって大切なこと
哺乳類は赤ちゃんの時、当然、親にお世話をしてもらわないと生きていけません。
爬虫類などとは、ここが違います。
特に哺乳類には「愛情」「絆」というものが強いものです。
これは大脳辺縁系が反応しており哺乳類独特のものです。爬虫類や魚類は、発達していません。
赤ちゃんの時には、特にお母さんに抱っこされて育ちますが、この「愛情」とは命にかかわる、とっても大事なことなんです。
この時に愛着の形成というのがなされるのです。
1995年ホファー博士はある実験をしました。
感情の繋がり(お母さんと赤ちゃんのつ繋がり)が悪化すると哺乳類の生理的な事に、どう影響するかという研究です。
お母さんネズミから放り出された子ネズミたちのカラダの変化が実験されました。
お母さんから引き離された途端に変化があったもの
- 夜間の睡眠時間と覚醒時間
- 血圧
- 体温
- Bリンパ球などの免疫細胞の活性
- あらゆる感染に対する身体の防衛機能
ここから、わかったのは母親の愛情が子供の発育に、とても大事だったということです。
ストレスに対抗することが、かなり低下することがわかったのです。
愛情、愛着が形成されるということは子供の副交感神経系の強さに関係するのです。
安全地帯となる母親の存在がいかに大切かというのがわかりました。
新生児の時にお母さんから離れてしまうと愛着がうまく形成されないということで大人になっても何かを引きずってしまったり、パーソナリティの問題が出てきたり、依存心が強すぎたり、過度に不安になったり、自己肯定感が低くなったりすることもあるそうです。
ヒトは愛されないと死んでしまう
1980年代、産婦人科では保育器に入った未熟児の赤ちゃんは抱っこや触れられることなく理想的な温度、完璧に調節された酸素と湿度の状態、ミリグラムまで測られた栄養物、紫外線のコントロールで管理されておりました。
発育の条件としては最高です。
ですが乳幼児たちの発育は、かなり悪かったそうです。保育器から出されると急に大きく育ったそうです。
ある夜勤をされていた看護師さんが、たまたま泣いている赤ちゃんの背中をさすってあげたそうです。そのころ保育器の子供は触ってはいけないと禁止されていた時代だったそうです。
ですが、この看護師さんは触っても赤ちゃんの調子が、それほど悪くなかったので、その「擦る」という行為を続けたそうです。すると今まで発育が遅かった子供たちが急に発育されていったそうです。
このことは皮膚接触が、とっても大切だという証拠となりました。
つまり、成長には、お母さんの愛情、触れ合いがとっても大事なんだということがわかりました。
例えばこんなデータがあります。
- 妻を失った男性の平均生存率は、妻がまだ生きている同じ年齢の男性より遥かに低い
- 心臓疾患のある男性のうち「奥さんはあなたに愛情を表してくれていますか?」という質問に「はい」と答えた人は、他の男性に比べて、症状は半分くらい軽い
- 「妻は私を愛していない」と、はっきりと認めていた男性は、他の人々に比べて3倍の割合で潰瘍を患った
- 乳がんと診断された1000人の女性のうち、「人生の中で愛情に飢えていた」と答えた女性は5年後の死亡率が他の女性より2倍高かった
- 健康な女性でも、しばしば夫から「無視されている」と感じている女性は夫婦生活が円満である女性に比べて、風邪や膀胱炎や腸障害にかかる割合が多い
参考:「配偶関係別生命表」より
つまり、愛情と健康は、ものすごく関係するということがわかったのです。
動物が癒してくれます
もしも、あなたが落ち込んで誰かの支えが欲しい、寂しいなと思っていても、なかなか相手がいないということであれば、情緒的サポートが少ないのかもしれません。

そんな時は、私は、ペットを飼うことをおすすめしております。
もちろん飼える環境があればですが、ペットに触れているとオキシトシンなどの愛情ホルモンも分泌され、すごく癒されます。
また、しゃべれなくても、ずっと聴いてくれています。
これって情緒的サポートになるんです。
- 犬
- 猫
- 魚
- 鳥
なんでもいいんです。あなたが好きなペットを飼ってみてください。もしも、それが無理なら観葉植物でもいいです。それも心配なら、柔らかいぬいぐるみでもOKです。

この「癒し」というのはアメリカの心臓病学ジャーナル誌に掲載された研究があります。
あなたが、あなたらしく生きていられるというのは、自分の感情を出すことができるということで、とても大切なことなんです。
逆にいえば、自分は誰かの役に立っているということにも繋がり、自己尊重感にもつながるのです。
つまり、あなたの承認欲求が満たされます。
愛情たっぷり、愛し愛されるということはヒトにとって、とても大切な感情を育むことにもなるのです。
自己尊重感と情緒的サポートを増やしていきましょう。
すでにお持ちの方は、当たり前と思わずに、もっともっと、色んな方や物全てに感謝しましょう。
これを読まれたら、まず身近な人に(特に奥さんや旦那さんに・・・(笑))「ありがとう。おかげさまです。感謝いたします。」と口に出して言ってみてください。ちょっと照れくさいかもしれませんが、きっと喜ばれますよ。
自己肯定感を高める方法
- 自分で克服、成長するには、まずは目的を定めて少しづつ実践していく
- 暇な時間、眠る前、などに思考の癖が出やすいので、マイナスに考えたり、不安になり動悸や心臓バクバク、息切れが起こりやすいものだと理解し別のことを考える
- 同じ悩みの方と話をしたりする
- 睡眠日記をつけたり、今の自分を知るために日記を書く
- 自分が海の上に浮かんだワカメになった気分でストレッチポールの上で揺れる
- 深呼吸をしっかり、ゆったりとする
- 自分自身を癒すために嫌いな相手の喜ぶことをする
- 自分に「魔法言葉、天使言葉」を唱える!「なりたい自分になる」「自分は自分、人は人」「過去は過去、今は今」「大丈夫、大丈夫、絶対大丈夫」「ありがとう」「すべてはうまくいっている」などを唱える
- 自分の中にいるインナーチャイルド(自分が小さい頃に抱いたマイナスの記憶や感情)に次の3つを言い聞かせる、唱える
- 嫌な気持ちを持っていたにもかかわらず、我慢して耐えてくれて「ありがとう」
- そんな、あなたを放っておいて「ごめんなさい」
- あなたのことを「愛しています」
参考文献:『「自己肯定感」をもてない自分に困っています』より
当院へお越しのこの方へ、当院が行った癒しのアプローチがあります。それは次の5つです。
傷つきの対処法には土台となるものから順番に獲得していき、対処していくことが大切です。
- 味方を持つ(家族、友人、先生など情緒的サポーターを持つ)
- 気分転換、気晴らしをする
- 自分を傷つける考え方を修正する
- 再生、再適応のための行動を増やす(少しづつスモールステップをクリアしていく)
- 自分の夢、人生の意味を見つめなおす(自己肯定感、存在意義の獲得、承認欲求を満たす)
傷ついた自分の心を癒すことができたら、少し前に進むことができます。傷ついた子供を守り育てるように、自分の心を守り育てていきます。
自分の心は今、どんな状態ですか?
怯えているのかな、怒っているのかなと考えてみてください。
そして自分の心に「私はあなたの(自分の心)の味方になります」「私はあなたを守ります」と心の中でイメージしてください。自分の甥っ子や姪っ子が泣いていたら、慰めたり助けたりしますよね。

それと同じように、自分の心にも慰めたり、助けたりして欲しいのです。これを「認知の修正」といいます。目の前に子供がいると思って癒すように抱きしめてあげてください。
まとめ
- うつ病や自律神経失調症、不安には「愛」が大切
- 愛着が形成されたら心が安定する
- 自己肯定感を増やすことで心身共に安定する
- 自分のことを自分で癒すワークをやってみる