

最近、一人になると寂しくなります。
不安でたまらなくて眠れなくなることがあります。
そんなことを考えるだけでもパニック発作が起きてしまいます。
どうしたら自分の感情をコントロールできるんでしょうか?
このようなお悩みの解決するヒントをお伝えします。
人は、なぜ一人になると不安になるのでしょうか?
程度にもよりますが不安なことを考えると、パニック発作が起こることもあります。
何かわからない不安でお悩みの方の解決のヒントになれば嬉しいです。
- 不安になると日常生活が困難になるので、克服したい方
- 寂しくて不安になりパニック発作が起こる方
一人になると不安になる方の解消法

寂しさと不安
ふと一人になると寂しく感じる方がいらっしゃいます。
誰かに傍に居てほしいと思います。
孤独になると「不安」を感じてしまうものなのです。

これは動物に備わっている生理的な反応だと考えることができます。
特に哺乳類、ホモサピエンスなどの人類は集団で狩りをしたり、生活をしてきました。それで生き残ってこれたのです。ですので一人では生きていきにくいものだと考えられるのです。
社会性がある人類はコミュニケーションをとって生活してきました。
私たちが生き残ってこれたのは、こういった社会性があったからかもしれません。
例えば、後ろに敵が来たら、言葉で「後ろから敵が迫っているので注意して!」と相手に知らせることができます。これがコミュニケーションです。

脳で考えてみますと、ドーパミンが大きく影響していることがわかっているそうです。ドーパミンはやる気を出してくれるホルモンです。
それとオキシトシンがあります。オキシトシンは「ハグ」などの皮膚の接触などで、とても幸せ、安心することができます。

これらが出ることで不安が安心に変わっていくものと考えることができます。
不安になるメカニズム
不安になるのは体の安定性が低下している可能性があります。自分の足の感覚が低下して「ふわふわして歩きにくい」と言われる方がいらっしゃいますが、まさに不安からくる安定性の低下なのです。
色んなことを考えすぎると「大脳新皮質」だけを多く使って疲れてしまいます。そうすると脳の真ん中にある「偏桃体」が暴走します。すると「不安」になってしまうのです。

偏桃体が暴走するとブレーキが利かなくなるので、どんどん不安になって体に反応して息苦しくなったり、手に汗をかいたり、呼吸が浅くなったり、心臓がバクバクしたりしてしまうのです。
そして不安になるもう一つの要因は感情をあまり出さないことで、上手に興奮できていないということです。この場合は意識して運動をしたり声を出したりして交感神経を働かせてあげる必要があるのです。
交感神経を鍛えることでストレス耐性がついてきて、少しくらいの不安だったら、流せて過ごせるようになってくるのです。
不安の対策
不安を感じると偏桃体が働きます。これを解消するには「運動」がおすすめです。
運動をすると、脳の大脳新皮質へ刺激が行きます。
筋肉を動かしている感覚も大脳新皮質へ行きます。
大脳新皮質が活性すると「疑核」が反応します。
「疑核」が反応すると落ち着きなさいという信号が伝達されます。
すると心臓や肺が落ち着いてきます。
心臓や肺が落ち着いてくると、その信号が「孤束核」へ伝わります。
すると「孤束核」から楽になった~という反応が「偏桃体」へ信号として送られます。
すると偏桃体が落ち着いてきて、不安が減るのです。
だから不安になったら運動がおすすめなんです。
心理学的な不安の対策
周囲の反応を気にしすぎて不安になることもあります。そんな時の対策をお伝えします。
周りに反応しないことでストレスを減らす方法
私たちは、日々いろいろな情報を目や耳から受け取っています。
つまり良い情報と悪い情報も受け取り、それに反応しているのです。
一日、電車に乗って仕事場に行き、帰ってくるまで、実に数千件くらいの広告を目にしたり耳にしているそうです。
つまり色んな情報(刺激)に対して反応して生きているのです。
この反応するということは時にストレスとなって、自律神経に負担をかけることがあるのです。
SNSで投稿して「いいね」をもらったとします。
これは人に備わっている承認欲求を刺激しているのです。「いいね」もらうと嬉しいですよね。そうすると、また投稿して「いいね」をもらいたくなるのです。
あるSNSとかで炎上したり、過激な動画がエスカレートしていくのを見たことがありますが、まさに承認欲求を得たいがための活動になるのです。この活動に縛られてしまうと危険が伴うことがあるのです。SNS疲れで疲弊してしまう方も見かけます。
またエスカレートすると日常生活にも支障がでたり、身体に不調として現れることもあるのです。

私たちは、常に勝手に、反射的に動かしたりしていることがあります。
暑かったら汗をかきますし、熱いヤカンに指が当たったら手を引っ込めます。
これらは生まれてきてから勝手にやってくれる反射です。
それとは別に、何かの出来事に反射的に反応してしまうことがあることにも注意して欲しいのです。
自分の目の前でおばあさんが居て、転倒しそうになったとします。すると反射的に手を差し伸べて、抱えると思います。
目の前の人がハンカチを落としました。「あ!ハンカチ落ちましたよ」と声をかけると思います。これも反射的にしている行動なのです。
今まで生まれて育ってきた環境で自然にやってしまうことってありますよね。
当院でお越しいただいている患者さんに、このような方がいらっしゃいます。
子供の頃から夫婦喧嘩が絶えなかったそうです。
父親は母親が泣くまで殴る蹴るだったそうです。
小学生だった、この方は、じっとして何も言わず怒られないようにするしかなかったそうです。
ほぼ喧嘩が毎日続き、父親は事業の失敗もあり、借金まみれになり、取り立て屋が毎日扉を叩く日々だったそうです。
高校になり父親はアルコール依存症になり、自己破産されたそうです。
自分は、ある学科の進学を希望していたのですが、父親に、ことごとく反対され、親の言いなりで進学されたそうです。
自分が親の言うことを聴いていれば、母親は殴られずにすむ、自分が言いなりになっていれば、物事は波風立たずに、なんとかうまくいく、自分が言い返さなければ家族は、うまくいくという考えで育ってきたそうです。
そうなると、常に人の顔色を伺うという癖がついてしまうのです。
その方が、うまくいくから、そうした方がいいと自我の部分が小さくなってしまうのです。
とても辛い幼少期、青年期を過ごされたそうです。
このように常に人の顔色を伺いながら育ったとしますと、それが間違っていると思っていても、言い返さず我慢する癖がついてしまうのです。
このような方は、当たり前のように無意識にこういう行動をとってしまうのです。
だから、SNSなどでも過敏に感じてしまい、「あの人から返事がないのは、私が怒らせてしまったのかな」「あの投稿に「いいね」してくれないのは、何か私が悪かったのかな、嫌われたのかな」など考えて眠れなくなったりしてしまいます。
また「主人に嫌な顔されるのが嫌だから、家の掃除は完璧にしないといけない」「義母に文句を言われないように家の事をちゃんとしなければならない」「身体はものすごくしんどいけど、みんなに迷惑がかかるから頑張りすぎてしまう」ということも起こってしまうのです。
このように気を遣って考えている時は、物凄くエネルギーを使ってしまうのです。
だから疲弊してしまい、倒れてしまうのです。
こんな時は、周りに反応しないという癖を付けていただくとエネルギーを使い尽くすことなく、生活ができるようになるのです。
色々と気にしている時に、こう考えると楽になりますよというヒントがあります。
それは、こちらがものすごく悩んでいるとしても、相手はこう考えていると思ったら気持ちが楽になるよ!ということです。
「多分そいつ、今ごろ、パフェとか食ってるよ」

そうです。このように考えたら、ちょっと気にならなくなりますよ。
参考文献:「多分、今ごろそいつパフェでも食ってるよ」より
反応しないようにするには
このような、人に気を使いすぎるなどの反応は、無意識にやってしまっています。
ですから意識をして止めるようにすることが必要です。
例えば、完璧主義で困っているとします。
コロナの影響で手洗い、うがい、マスクを徹底していますが、強迫性障害のように、手洗いを2時間やってしまうということがあったとします。
こんな時は、「ついつい完璧に手洗いをしてしまう」ということが起こりますが、あえて不完全にやってみるのです。

手、指、手首、前腕、肘を完璧に洗っていたとします。
他人からみれば、そこまで洗わなくても大丈夫というレベルです。
そこで「今日は手首までに一旦してみる」と意識して不完全にしてみるのです。
わざと不完全にすることは、この方にとっては辛いですが、少しづつならしていくのです。
強迫性障害のキツイ場合は、余計に悪化する可能性があるので、注意してください。
ただ対策としては完璧にやらないことを継続してやるということをやってみてください。
完璧に行うことも、最初は意識してやっていたのです。だから逆も出来るのです。完璧にやらないことを無意識でできるまでやっていただくと、それが訓練となり、「つい人の顔色を伺っていた」ということが「人の顔色を伺わない」ということになり、それが無意識にできるようになってくるのです。
つまり完璧にもできるし、完璧にやらないこともできるという状態にして、その状況でどちらもできるというのが対処法としては、かなりオススメなのです。
不安でお悩みの方
まとめ
- 不安に感じたら運動する
- 不安なことを考えたくなくても防御反応で考えてしまうと理解する
- 別のことを考える
- ハグをする
- 体を安定させると不安が減るので整体を受ける