あちこち痛いので、なんとかしたいです。
自己暗示にかかると痛みが減るというのを聞いたことがあります。
どうしてでしょうか?
私にも有効なんでしょうか?
このようなお悩みを解決します。
プラシーボ効果に関するお話です。みなさんはパブロフの犬ってご存じですか?
ワンちゃんがいてベルが鳴ったら餌をもらえるというのを毎日、繰り返しているとベルが鳴っただけでもよだれが出るというものです。条件反射ですね。これが痛みや不調などのある方にも有効かどうかというお話です。
僕はこのプラシーボ効果は非常に有効だと考えます。
僕の息子が和歌山まで「くろしお」に乗って奥さんの実家に帰省する時、乗り物酔いをする不安がありました。
そこで「これは乗り物酔いに良く効く薬やからね」といってラムネのお菓子を食べさせました。
すると、あれだけ酔っていた息子は全然、酔いませんでした。これがプラシーボ効果です。
興味がございましたらご覧になってください。
条件反射を使った自己暗示の方法
プラシーボ効果とは
プラシーボとは、ラテン語で「私は喜ばせる」という意味です。これは、まさしく、心が身体へ、なんらかの良い作用を与えているということです。だってラムネ菓子でも確実に今まで毎回乗り物酔いしていた息子が酔わなかったというのは事実なんです。
肯定的な信念が症状を和らげる
医学文献では頭痛は約40%にプラシーボ効果が証明されるということです。下痢では約50%、ホットフラッシュでも約50%、偽の排卵誘発剤で不妊患者さんの、なんと約40%が妊娠したそうです。実際はプラシーボはモルヒネのような感じなのだと思います。
肯定的に考えることによって、やはり変化は実感できるものと感じます。そして、さらに毎回、同じ検査をするというルーティンで、どれだけお辛いとしても、この検査がクリアになったら、よくなっていくんやな~と実感されることが、ものすごく重要なんだと感じるんです。
確実に検査をさせていただき、それを実感していただくことで、より強いプラシーボ効果があるものだと僕は想います。そのためには、この先生はよく自分のことをわかってくれているという、ラポールが絶対的に必要だと僕は想っています。
誰でも反応するんでしょうか
ある仮説を立てた研究者がいます。
性格・特性・IQ
IQが低いとプラシーボに反応しやすいのではないか?過度に神経質な人はプラシーボに反応しにくいのではないか?
結果は、ほぼ全員がプラシーボに反応したという実験結果があるんです。ですからIQとかにもあまり関係ないですし神経質でもあまり関係ないのです。より肯定的な考え方が大切だということがわかったのです。
自分がよくなると信じることができたら、よくなっていくということなんです。
これは頭の問題ですよね。思考ですから大脳新皮質での出来事です。それでは心はどうでしょうか?大脳辺縁系でのお話です。これを研究するには生理的な反応を証明していく必要があります。これも研究された人がいます。
- はげた男性でも毛が生えてきたり
- コレステロールが低下したり
- 高血圧の人が血圧が下がったり
と確実な変化がみられたそうです。
これによって人間がどう感じるかを変化させるだけではなくて身体を生化学的に変化させることができるということがわかったそうです。
プラシーボ効果が本当に発動するには
①今の症状が本当に良くなりたいと心の底から思っているか
また、本当によくなっていくと信じているかどうかが大切です。
②見た目も大事
白衣を着ているだけで、それなりに見える人からの施術だと効果があるのではないかと思われる。
③心のこもったサポートを受けている
しっかりとした情緒的サポートになっていることが大切です。
④別の施術や薬の影響もあるかもしれないことも考えておく
他にも良くなるためのものがあるということは頭に入れて置いてください。
⑤病気が自然に治ってしまうことも考えておく
「肯定的に考えるすばらしさ」これは無視できない効果だと僕は想います。
プラシーボ効果を生理学からみると
良くなっていくシステム
きっと良くなるという考えが起こる
↓
エンドルフィンが分泌
↓
症状を和らげたり、気分を明るくしたりしてくれる
●良くなると自分で信じる
●施術者や先生から親身な情緒的サポートを受ける
↓
生理学的にリラックスした状態に導いてくれる
↓
自己修復メカニズムが働きやすくなる
ストレスと筋肉緊張の関係
ストレスを受けると交感神経が働く
↓
逃げる・戦う
↓
恐怖、不安になってホルモンが分泌される
視床下部ー下垂体ー副腎系を活発にする
↓
コルチゾールやアドレナリンを体内に分泌してストレスに対抗
↓
長期になれば枯渇する
コルチゾールはカリウムを体外に排出して、ナトリウムの再吸収をするのですが枯渇してなくなってしまうとカリウムが身体の中に溜まってナトリウムが再吸収されません。ナトリウムが不足するということで、少し塩分(ナトリウム)を摂取することも大切です。
このような人がダイエットしたとすると糖質を控えて、塩分も控えて、野菜、フルーツ、切り干し大根を主食にしがちになります。すると野菜、フルーツ、切り干し大根にはカリウムが多く含まれているので体内にカリウムが多くなると高カリウム血症になる可能性があるのです。
詳しくはこちらをご覧ください。
このような状態が継続されますと、いろんな病気になる可能性が出てきます。手足のしびれや透析になってしまったら困ります。
バランス的にはカリウムが多くなり、ナトリウムが減ると低ナトリウム血症になる可能性もあります。
詳しくはこちらをご覧ください。
メンタルと身体の関係
肯定的な信念や心のこもったケアは免疫系も変化させてくれることがわかっています。
免疫系が上がればストレス反応を軽減してリラックス反応をもたらしてくれることもありえるのです。脳では前頭前皮質というところの働きが関係している可能性があるそうです。
パーキンソン病ではプラシーボ効果が阻害されるということがあるそうです。
それは前頭前皮質が信じることに関連していてパーキンソン病の方は病気によってこの領域がダメージを受けている可能性があるというのがわかっているからだそうです。
またプラシーボ効果は側坐核のドーパミンにも関係しています。おじいちゃん、おばあちゃんが孫が来ている間は膝が全然痛くないけれど帰った途端にものすごく痛くなったというのを聴いたことがあります。ドーパミンは報酬系です。
だから、お孫さんが来ている時は嬉しいから痛く感じないという例です。
どんな症状にも良い変化がみられるのか
それでは、どんな症状にもいい変化がみられるんでしょうか?
これは、なかなか難しい問題です。倫理的な問題から、これを研究した人があまりいないからです。
たとえばガンなどの場合、医師が100%治りますということはインフォームドコンセントでは難しいと思われます。
僕は好きですが「私、失敗しないので」というセリフのドラマがありました。
医師法的には実際に言っちゃいけないんでしょうが・・・
ですが自分自身で信じて自分で治っていく力を発動させるということでいえば可能なのかもしれないと僕は考えています。
僕が実際にお会いさせていただいたことがある方です。
人の可能性を信じております。
その方の書籍です。詳しくはこちらをどうぞ(ブログはこちらです)お会いさせていただきますと、なんとも包み込むような優しいオーラを感じました。
素晴らしい出会いに感謝いたします。
まとめ
- 自己暗示をかけることでドーパミンなどが働き痛みを和らげる可能性がある
- 信じることで変化がみられる
- プラスのイメージの癖をつける
- 自分でプラシーボ効果を発揮させる