エレベーターやMRIなど狭いところがダメです。
怖くて怖くて震えたり、動悸が強くなったり、息苦しくなったりしてしまいます。
先日、過呼吸で救急車で運ばれました。
考えただけでも辛くなります。
満員電車や歯医者さんや美容院も苦手です。
また発作が出たらどうしようという不安もあります。
どうしたら良いのでしょうか?
このようなお悩みを一緒に解決していきましょう。
閉所恐怖症って、名前だけでもなんだか息苦しくなりそうですよね。実は、閉所恐怖症とは、狭い場所や閉じ込められた感じがする場所にいると、恐怖や不安を感じる状態のことなんです。
たとえば、MRI検査を受けたときや満員電車に乗ったとき、エレベーターに閉じ込められたと感じる時に、息ができなくなるような感覚になったことがある人もいるかもしれませんね。
まず、閉所恐怖症の原因についてお話しします。
これは、脳が「この場所は危険かもしれない!」と誤って警報を鳴らすことから始まります。
特に過去に強い恐怖を感じた経験があると、その記憶が脳に深く刻み込まれ、同じような状況になった時に「また危険がやってくるかもしれない!」と脳が勝手に反応してしまうんです。
これはまるで、コンピューターが誤ってウイルスに感染したと勘違いして、何度も警告を出すようなものなんです。
ここで、ちょっとびっくりするかもしれませんが、実は「不安」と「恐怖」は似ているようで全然違います。
「不安」というのは、未来のことについて心配する気持ちです。例えば、テストの前に「うまくいくかな?」と考えるのが不安です。
一方で、「恐怖」というは、目の前に危険が迫っていると感じた時の気持ちです。例えば、大きなクマが突然、目の前に現れた時に感じるのが恐怖です。
当院でもカーテンを閉め切っての施術は苦手だと訴えておられました。(以前はカーテンで仕切りをしておりましたが閉所恐怖症の方もいらっしゃいますので、現在は施術中はオープンにしております。ご安心ください。)
不安と恐怖は違います。
不安は対象がないことが多いです。
恐怖は高いところ、狭いところなど対象がハッキリしています。
ですので対策としては「恐怖」の方がしやすいのです。簡単にいいますと「逃げる」という選択をするのがオススメです。ですが状況的に逃げることができないことが多いのでお悩みになります。
例えば「MRI」などです。最近では閉所恐怖症の方でも比較的入りやすいMRIもあるそうです。
「恐怖症」でお悩みの方にとって少しでも解決のヒントになれば嬉しいです。最後まで読んでください。
閉所恐怖症について
病院でMRIの検査があるのですが苦手な方が多いです。
他には鍵をかけて閉め切られた部屋、カーテンを閉められたスペース、エレベーターなどの密室、満員電車や急行電車など自由に動けない場所などで恐怖を感じることがあります。
そのことを考えただけでパニック発作のように心臓がバクバクして呼吸が浅くなります。
これは恐怖です。
恐怖には「高い所」「狭い所」「暗い所」「尖ったもの」など対象がハッキリしているものがあるのが特徴です。
恐怖への対策
ストレスに対しては「戦う」か「逃げる」かで対応します。この恐怖に関しては、できれば「逃げる」を選択してください。「逃げるが勝ち」です。
ストレスに感じて体に反応が出ているのであれば、それを「しない」という逃げるという選択肢を選ぶことがオススメです。
もし、それでもやらなければいけない場合は、覚悟を決めるしかないのです。
この恐怖に対抗していくとストレスから自律神経が乱れて、食欲がなくなったり、眠りが浅くなったり、恐怖や不安を紛らわそうと手を洗ったり、タバコを吸ったり、お酒を飲んだりしてしまうこともあります。
体では、痺れが起こったり、手が震えたり、末端が冷えたり、筋緊張から筋肉痛になったり、汗をかいたり、心臓がバクバクしたり、息苦しくなったり、頭痛、めまい、腹痛、頭が爆発しそうになったり、足の感覚があやふやになりフワフワしたりしてしまいます。
これは脳の中の「偏桃体」というところが影響している可能性があります。偏桃体が影響すると交感神経が抑えにくくなり、安心安全である副交感神経が働きにくくなり、症状が出てしまうことがあるのです。
不安や恐怖症を克服する方法
さて、閉所恐怖症を克服する方法ですが、まずは自律神経を整えることが非常に大切です。まずは呼吸がちゃんとできることです。
自律神経は、私たちの体の中で自動的に働いている神経で、心臓をドキドキさせたり、息を荒くさせたりするのもこの自律神経の仕事です。
興味深いことに、深呼吸をするだけでも、この自律神経を落ち着かせることができるんですよ。また感情の涙を流す、少し水を飲むなども少し落ち着いてくれます。
例えば、深く息を吸って、ゆっくり吐くことを繰り返すだけで、脳に「大丈夫、安心して」と伝えることができるんです。
また脳や自律神経の特徴として、そのことを考えたくないと思っても、考えてしまうという否定型が通じないというものがあります。
こんな時は、別のことを考えるのがいいのです。
そして、それにプラシーボ効果をミックスさせるのです。
つまり、別のことを考えたら「良くなる」「軽減する」「良く眠れるようになる」という自己暗示をかけれるのです。
奥歯で箸を噛み笑顔を作ります
ここでひとつ、すごい情報をお伝えします!実は、ある研究によると、笑顔を作るだけでも脳が「楽しい」と感じるようになることがわかっています。
試しに、閉所で不安になった時に少しだけ笑顔を作ってみてください。脳が「楽しい」と勘違いして不安が和らぎますよ。
また意図的に笑顔を作ることも有効です。ポイントは口角を上げることです。顔にはたくさんの表情筋という筋肉があります。その筋肉が笑顔を作るように働くと「脳は楽しいのかな???」と誤認識してくれて楽しく感じるようにできているのです。
面白かったり楽しくなくても、わざと笑顔をつくります。すると脳が楽しいことを考えているんじゃないかと勘違いしてくれるのです。
簡単にできるのは奥歯に箸を挟むことです。これをすると笑顔になったように口角が上がります。これだけでも脳は騙されて緊張がほぐれ少し気分が楽になります。
ヤッター!と万歳する
体の動きからも脳を騙すことができます。
嬉しくなくても声を出して「バンザーイ」とやります。大谷翔平選手がホームランを打った時のように喜んでみてください。
「ヤッター!バンザーイ!」と8回、声に出して手をあげてください。
こうすると不安が少し減ります。
これらは「心」と「体」と「頭」と繋げる訓練なのです。この3つが繋がると、とても気持ちいいのです。是非ともやってみてください。
グラウンディングで足の感覚を研ぎ澄ます
嫌なことを考えてしまう時は、別のことを考える、感じることがオススメです。
それがグラウンディングです。
このグラウンディングは別のことに意識を持っていく事ができます。
不安には運動が一番おすすめ
不安な時は運動をしてください。脳の中に疑核というところがあるのですが、この疑核は交感神経を鎮めてくれる働きがあります。
不安や恐怖の時は、これが働きません。
ですが運動することで疑核が活性されることがわかっています。だから運動してみてください。運動は歩くだけでもいいし、大きな声を出すということでもOkです。
自律神経のバランスを調整してくれるセロトニンを作る
- 朝日を浴びてセロトニンを出してください
- フラダンスのような同じリズムの体操をしてください
- バナナなどのタンパク質を摂取してください
リラックスしてしっかり休む
それと疲れ切っている方が多いので、しっかり休んでください。休む予定を先に入れておくようにしてください。休むことで体力が回復します。
またできたらデジタルデトックスをオススメします。「よし!今日はスマホを一回も触らないぞ」というような日を作ってみてください。かなり脳の疲れがマシになりますよ。
閉所恐怖症の方の経過
最初にお話しさせていただいたのは「不安」「恐怖」で死ぬことはないということです。恐怖からは逃げるとおさまります。不安に対しても10分くらいしたら収まるということです。
対策としては、上述しました別のことを考えることです。そして、できるだけ対象から逃げることです。
まずは体の調整をさせていただき体力を増やし、ワークなどで体と頭と心を繋げていきました。
対処法として、体操などもお伝えしました。
当院の施術は副交感神経を優位にさせるような、優しく痛くない施術が殆どですので、リラックスされ、呼吸も深くなっておられました。
だんだん楽になられ、今では自信もつき、恐怖に思っていたことも段階的に低いものであればクリアできるようになられました。
注意したいこと
よく暴露療法というものがあります。その恐怖に無理矢理慣れていくという方法です。耐えれる人もいれば、悪化する人もいます。
それよりも低いハードルを少しづつクリアしていくことをオススメします。それがまた新たな自信に繋がるのです。
まとめ
- 不安や恐怖からは逃げることも大切
- 別のことを考えて集中すると、原因となっている不安や恐怖が少し和らぐ
- 運動することで不安が減る