
肩こりが長く続くと、肩が重いだけではなく、首のこり、頭痛、吐き気、目の疲れ、眠りにくさなど、日常生活にも影響が出てくることがあります。
「マッサージを受けた直後は楽だけれど、すぐに戻ってしまう」
「湿布を貼っても、その場しのぎになっている」
「仕事でパソコンを使っていると、夕方には肩がパンパンになる」
このようなお悩みで、当院へ相談に来られる方は少なくありません。
肩こりは、単純に肩の筋肉だけを見ればよいとは限りません。
首や背中の緊張、長時間の同じ姿勢、スマホやパソコン、運動不足、睡眠、ストレス、呼吸の状態など、いくつかの負担が重なっていることがあります。
この記事では、肩こりが長引く理由と、今日から自分でできるセルフケアについて、できるだけわかりやすくお伝えします。
「肩がつらくなったら、またこの記事を見よう」そんなふうに保存して使っていただければうれしいです。
- 何年も肩こりを繰り返している
- マッサージを受けてもすぐ元に戻る
- パソコンやスマホを使う時間が長い
- 肩こりと一緒に頭痛や首こりも感じる
- 肩や首にいつも力が入っている
- ストレスや睡眠不足が続いている
- 自分でもできる肩こり対策を知りたい
肩こりがなかなか楽にならないのはなぜ?
肩こりが慢性化している方をみていると、一つだけではなく、いくつかの負担が重なっていることが多くあります。
長時間、同じ姿勢を続けている
デスクワークやスマホを見る時間が長くなると、頭が前へ出た姿勢になりやすく、首や肩まわりの筋肉には同じ負担がかかり続けます。
「姿勢を良くしなければ」と胸を張り続ける必要はありません。
それよりも大切なのは、同じ姿勢を長時間続けないことです。
良い姿勢であっても、何時間もそのままでは身体は疲れます。
30分から1時間に一度くらいは座り方を変えたり、立ち上がったり、肩を動かしたりして、身体に変化をつけてあげてください。
肩だけではなく首や背中まで緊張している
肩こりが強い方は、肩だけではなく、首、肩甲骨まわり、背中、胸まわりまで硬くなっていることがあります。
肩だけを一生懸命揉んでも、周囲の緊張が変わらなければ、また同じ場所に負担がかかります。
そのため当院でも、肩だけではなく、首、背中、肋骨、骨盤などを含めて全体の状態を確認しています。
ストレスや睡眠不足が重なっている
忙しいときや緊張しているとき、自分では気づかないうちに肩に力が入っていた経験はありませんか?
不安や緊張、仕事のプレッシャーなどが続くと、身体も緊張しやすくなります。
さらに睡眠不足が続けば、身体を休ませる時間そのものが少なくなります。
朝からすでに肩が重いという方は、肩だけでなく睡眠や疲労の状態も振り返ってみてください。
肩こりだと思っていても医療機関を優先した方がよい場合があります
慢性的な肩こりはよくある症状ですが、すべてを「いつもの肩こり」と考えないことも大切です。
特に、
- 腕や手の強いしびれがある
- 力が入りにくい
- 急に激しい頭痛が出た
- これまで経験したことのない強いめまいや吐き気がある
- 夜間も強く痛む
- 転倒や事故のあとから痛みが強い
といった場合には医療機関で確認してください。
「肩こりだから大丈夫」と我慢する必要はありません。
一度きちんと確認しておくことで安心できることもあります。
マッサージをしてもすぐ戻るのはなぜ?
「肩がこったら揉む」これは自然なことです。
実際、マッサージを受けて楽になる方もたくさんおられます。
ただ、肩がつらくなる背景に長時間のパソコン作業、スマホ、睡眠不足、身体の使い方、ストレスなどがある場合、肩だけを揉んでも翌日には同じ生活へ戻ります。
これが「その日は楽だけど、また戻る」という一つの理由です。
また、強く揉んだり、痛いところを何度も押したりすることが、すべての人に合うわけでもありません。
気持ちいい範囲なら問題ありませんが、「痛いほど効いている」と考えて、強い刺激を繰り返す必要はありません。
身体が疲れているときほど、やさしく動かしたり、温めたり、ゆっくり呼吸したりする方が合うこともあります。
保存版|今日からできる肩こりセルフケア
ここからは、特別な道具がなくてもできる方法をご紹介します。
全部やる必要はありません。「これならできそう」と思うものを一つから始めてみてください。

1時間に一度、肩をリセットする
パソコンやスマホに集中していると、気づけば1時間、2時間と同じ姿勢になっています。
タイマーをかけても構いません。
一度立ち上がって、身体を軽く動かしてください。
30秒の肩甲骨リセット
両肩をゆっくり上へ持ち上げます。
そのまま後ろへ回して、ストンと力を抜きます。
これを3回程度行います。
大きく動かす必要はありません。
「肩の力を抜く」ことを意識してください。
呼吸と一緒に肩の力を抜く
肩こりが強い方は、呼吸まで浅くなっていることがあります。
鼻から軽く息を吸い、口からゆっくり吐きます。
息を吐くときに、「肩を下へ落とす」ようなイメージで力を抜いてください。
3回程度で十分です。
仕事中でもできます。
肩を揉む前に、一度これをやってみてください。
首や肩を温める
慢性的な肩こりで、温めると気持ちいい方には、入浴や蒸しタオルもおすすめです。
お風呂では肩まで無理に沈む必要はありません。
身体全体が温まり、ホッとできる程度で十分です。
ただし、ケガの直後で腫れや熱感が強い場合などは、何でも温めればよいとは限りません。
パソコンの位置を一度確認する
身体を治そうとする前に、身体が毎日使っている環境を見直してみましょう。
確認したいポイント
画面が低すぎないか、椅子が高すぎたり低すぎたりしないか、肘が浮いていないか、足が床についているか、キーボードやマウスが遠すぎないかを確認してください。
真正面から画面を見るというのも、以外とできてないのでチェックしてくださいね。(テレビでもそうです)
ほんの数センチ変えるだけでも、首や肩が楽になることがあります。
寝る前のスマホ時間を少し減らす
肩こりだけを考えると見落としやすいのが睡眠です。
寝る直前までスマホを見続けていると、首を下へ向けた姿勢も長くなります。
「スマホをやめましょう」とまでは言いません。
まずは寝る10分前だけでもスマホを置き、肩をゆっくり回したり、お風呂に入ったりして身体を休ませてみてください。
またスマホ画面も真下を向かず、できるだけ目の高さくらいで見るようにしてくださいね。
この小さな積み重ねの方が、無理な体操を毎日続けるより大切なこともあります。
東大阪のおおくま整骨院の肩こりへの考え方
当院では、肩こりだからといって肩だけを強く揉むことはしていません。
首、背中、肋骨、骨盤など身体全体を確認しながら、どこに負担がかかっているのかをみていきます。
施術も、痛みを我慢するような強い刺激ではなく、筋肉がゆるみやすい姿勢や身体の反応を確認しながら行います。
また、施術だけですべて終わりではありません。
その方の仕事内容、座り方、睡眠、運動、ストレス、生活習慣なども伺いながら、
「どうすればまた同じ状態を繰り返しにくくできるか」を一緒に考えていきます。
肩こりは日常生活と切り離して考えにくい症状だからこそ、身体だけではなく、その方の生活まで見ることを大切にしています。
20年近く通ってくださった楢崎元子さんとのご縁

この肩こりの記事を書くうえで、どうしても紹介しておきたい方がいます。
楢崎元子さんです。
掲載についてはご本人から許可をいただいていました。楢崎さんは「全身の不快症状、特に肩こり、腰痛」で通院され、「DRTを施術していただくようになってから、全身が軽くなりました」と感想を残してくださいました。

整形外科に勤務していた頃からのお付き合いでした
楢崎さんとの出会いは、私がおおくま整骨院を開院するずっと前にさかのぼります。
まだ私が八尾の整形外科に勤務していた頃からです。
その頃から身体のことで頼ってくださり、私がその職場を離れてからも、わざわざ追いかけるようにして来てくださいました。
そして2009年におおくま整骨院を開院してからも、変わらず通い続けてくださいました。
振り返れば、20年近いお付き合いになります。
治療家としてこれほどありがたいことはありません。
技術がどうこうという前に、「この先生に身体を任せよう」と思っていただけたこと、その信頼を長い年月ずっと続けてくださったこと、今になって、そのありがたさを改めて感じています。
肩こりだけを診ていたわけではありません
楢崎さんは長年、肩こりや腰痛など身体のさまざまな不調を抱えておられました。
過去には大きな手術も経験され、肩の動きづらさなどもありました。
その時々の身体の状態を確認しながら、身体の調整、ストレッチ、オステオパシーのストレイン・カウンターストレイン、背中をやさしく揺らしたり、推拿、動体療法など、その時に必要と思うことを一緒に続けてきました。
「新しい手技を習ってきました」と私が言うと、すぐに「実験台になるわ~」とお体をお貸しくださいました。(笑)
ご本人からは、「先生のご指摘どおり姿勢を保てない私です。今後ともよろしくお願いします」という言葉もいただいていました。
今読み返すと、楢崎さんらしいなと思います。
身体のことをお話ししながら、ときには世間話をして、笑って。
施術する側とクライアントさんという関係ではありますが、20年近く顔を合わせていると、それだけでは表せないものが生まれます。
いつも私や院のことを気にかけてくださいました
楢崎さんは、ご自身が施術を受けに来られているのに、いつも私たち家族のことまで気にかけてくださる方でした。
整骨院の周年記念には、毎年のように何かを持ってきてくださいました。
バレンタインにはチョコレートをいただいたことも何度もあります。
神戸のルミナリエに出すクマのぬいぐるみも1つ余分に作ってくださり、今でも当院に飾らせてもらっています。
「先生、これ」と渡してくださる何気ない時間が、当時はいつもの光景になっていました。
でも、今思えば、決して当たり前のことではありませんでした。
開業して長く仕事を続けていると、たくさんの方との出会いがあります。
その中でも、整形外科勤務時代からずっと自分のことを信じ、開業してからも変わらず足を運び、長い年月を一緒に過ごしてくださる方がいる。
治療家として、こんなに幸せなことはないと思います。
最後までお見送りすることができました
最後にお会いできたこと、少し会話が交わせたことを今でも思い出します。
それは私にとって、とても大切な時間になりました。
肩こりの記事なのに、なぜここまで書くのかと思われる方もいるかもしれません。
でも私にとって楢崎さんは「肩こりの症例の方」ではありません。
20年近く身体を任せてくださった、大切なクライアントさんです。
人の身体をみさせていただく仕事をさせてもらっていると、いつかお別れが来ることもあります。
それでも、その方と過ごした時間や、いただいた言葉、ご縁までなくなるわけではありません。
今でも、「先生、頑張りや」と天国から応援してくださっているような気がしています。
楢崎さん。
整形外科に勤務していた頃から長い間、私のことを信頼して通ってくださり、本当にありがとうございました。
周年のたびに気にかけてくださったこと、バレンタインを持ってきてくださったこと、何気ない会話をしながら施術させていただいたこと、今でもたくさん覚えています。
私の方こそ、本当にお世話になりました。
これからも、一人ひとりのクライアントさんとのご縁を大切にしながら、仕事を続けていきたいと思います。
楢崎さん、本当にありがとうございました。
よくある質問
- Q病院と整骨院、整体では治療はどう違うのですか?
- A
病院では、医師による診断、レントゲンやMRIなどの検査、薬、注射、手術の判断などが行われます。
肩こりの中には、頚椎、神経、肩関節、血圧、耳鼻科系の問題などが関係している場合もあるため、強い痛みやしびれがある場合は、まず病院で確認することが大切です。整骨院では、柔道整復師が骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷などのケガに対して施術を行います。
慢性的な肩こりの場合は、保険ではなく自費で、姿勢、筋肉の緊張、体の使い方、日常生活の負担などを確認しながらサポートする形になります。整体は、医療機関ではないため診断や治療はできません。
ただし、筋肉の緊張、姿勢、呼吸、生活習慣、体のバランスなどを整えるサポートとして利用される方もおられます。
- Q肩こりで整骨院の保険は使えないと聞きましたが、どうしてですか?
- A
単なる肩こりや筋肉疲労は、健康保険の対象にならないためです。
整骨院で健康保険が使えるのは、基本的に骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷など、原因がはっきりしたケガの場合です。
長年の肩こり、リウマチなどの痛み、疲労からくる肩こり、姿勢やストレスによる慢性的な肩こりは、原則として保険ではなく自費になります。当院は完全自費です。
- Q肩こりの時は動かした方がいいのですか?湿布でよくなる時とならない時はどう違うのですか?
- A
肩こりでは、長時間同じ姿勢が続くことで首や肩まわりが緊張していることが多いです。
その場合は、無理のない範囲で肩甲骨を動かしたり、首や肩をやさしく動かしたりする方が楽になることがあります。湿布で楽になる場合は、痛みや炎症が一時的に落ち着いている可能性があります。
ただし、姿勢、呼吸の浅さ、ストレス、睡眠不足、体の使い方などが関係している場合は、湿布だけでは戻りやすいことがあります。強く揉む、叩く、無理に伸ばすよりも、まずは「やさしく動かす」「温める」「こまめに休む」ことをおすすめします。
- Qひどい肩こりで眠れない時があります。こんな時は薬を飲んでもいいですか?
- A
痛みで眠れないほどつらい時は、薬を使うことが必要な場合もあります。
ただし、薬の種類や体質、持病、胃腸の状態、他に飲んでいる薬によって注意点が変わります。自己判断で長く飲み続けるのではなく、薬剤師さんや医師に相談しながら使うと安心です。
特に、痛みで何日も眠れない、夜間も強く痛む、腕のしびれや力の入りにくさがある場合は、肩こりだけと判断せず、医療機関で確認してください。整体では、薬の処方はできません。
当院では、体の緊張、姿勢、呼吸、睡眠、ストレスなどを確認し、眠りやすい状態を目指してサポートしていきます。
- Q肩こりがひどいと頭痛やめまい、吐き気がする時があります。どうしたらいいですか?
- A
肩こりが強くなると、首や肩まわりの緊張により、頭痛や吐き気を伴うことがあります。
また、ストレス、睡眠不足、長時間のスマホやパソコン、呼吸の浅さなどが重なると、めまいや気分の悪さを感じる方もおられます。まずは、無理に揉まず、首肩を冷やしすぎないようにして、呼吸をゆっくり整えてください。
長時間同じ姿勢が続いている場合は、肩甲骨を軽く動かすこともおすすめです。ただし、急に強い頭痛が出た、ろれつが回りにくい、手足に力が入らない、しびれが強い、胸の違和感がある、今までにないめまいや吐き気がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。
当院では、肩だけを見るのではなく、首、背中、骨盤、呼吸、自律神経の緊張なども含めて、全体の状態を確認しながら施術を行います。
まとめ|肩こりは毎日の小さな工夫から
慢性的な肩こりは、肩だけの問題ではなく、首や背中の緊張、長時間同じ姿勢、スマホやパソコン、睡眠不足、ストレスなどが重なっていることがあります。
肩がつらいと、どうしてもそこを揉みたくなります。
でも、その前に、「今日は長く座りすぎていなかったかな」「肩に力が入りっぱなしになっていなかったかな」「最近きちんと眠れているかな」と、ご自身の身体を少し振り返ってみてください。
そして、この記事で紹介したセルフケアを一つでも試してみてください。
全部を完璧にする必要はありません。
- 少し肩を動かす
- ゆっくり息を吐く
- 身体を温める
- 一度立ち上がる
そんな小さなことの積み重ねが、身体をいたわるきっかけになります。
それでも肩こりが続くときや、自分ではどうしたらよいかわからないときは、一人で抱え込まずご相談ください。
東大阪のおおくま整骨院では、肩だけではなく、身体全体と日常生活まで一緒に確認しながらサポートしていきます。

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参考文献
- 『五十肩はこう治す!』:菅谷啓之
- 『肩関節拘縮の評価と運動療法』:赤羽根良和
- 『運動器疾患の機能解剖学に基づく評価と解釈 上肢編』:林典雄
- 『肩関節のMRI』:高岸憲二
- 『プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系』:坂井建雄 監訳




