

車に乗っていて後部座席の荷物を取ろうとしたら、肩の激痛がありました。
それ以来、肩にずっと痛みや違和感があります。
どうしたらいいですか?
車に乗っていて、後部座席の荷物を取ろうとした瞬間に肩が痛くなった。
このようなご相談は、当院でも少なくありません。
肩を後ろに引く動きは、肩関節だけでなく、肩甲骨、首、胸まわりにも負担がかかりやすい動きです。
もともと肩の動きが硬くなっていたり、肩甲骨の動きが悪くなっていたりすると、何気ない動作でも強い痛みにつながることがあります。
この記事では、後部座席の荷物を取った時に肩が痛くなる理由、考えられる要因、痛い時に気を付けたいこと、当院での整体の考え方についてわかりやすくお伝えします。
- 車の後部座席の荷物を取ろうとして肩を痛めた方
- 肩を後ろに回す動きで痛みが出る方
- 五十肩なのか、腱や筋肉を痛めたのか不安な方
- 肩の痛みが続いていて、どうしたらいいかわからない方
このようなお悩みはありませんか?
- シートベルトを取る動きがつらい
- 後ろポケットに手が届かない
- エプロンや下着を後ろで留めると痛い
- 洗濯物を干す時に肩が痛い
- 服を着替える時に肩が引っかかるように痛い
普段は何気なくできている動きでも、肩まわりが硬くなっていたり、肩甲骨や首まわりの動きが悪くなっていたりすると、急に強い痛みが出ることがあります。
特に、車の後部座席の荷物を取る動きは、肩に負担がかかりやすい動きのひとつです。
当院で多い「肩が痛くなる瞬間」
- 車の後部座席の荷物を取る
- 後ろポケットの財布・ハンカチを取る
- エプロンや下着を後ろで結ぶ
- 熱い物を触って反射的に手を引いた
- 高い所へ手を伸ばした
肩の痛みは、重い物を持った時だけに起こるとは限りません。
「少し後ろに手を伸ばしただけ」
「いつものように服を着替えただけ」
「とっさに手を引いただけ」
このような何気ない動きでも、肩に強い痛みが出ることがあります。
特に、肩を後ろに引く動きや腕をひねる動きは、肩関節、腱板、肩甲骨まわりに負担がかかりやすい動作です。
もともと肩まわりが硬くなっていたり、首や背中の動きが悪くなっていたりすると、日常の小さな動作がきっかけで痛みにつながることがあります。
肩の痛みで考えられる主な要因
- 五十肩(肩関節周囲炎)
- 腱板への負担
- 肩甲骨や胸郭の動き
- 首や姿勢の影響
車の後部座席の荷物を取る動きで肩が痛くなる場合、原因はひとつとは限りません。
肩の関節そのものに負担がかかっていることもあれば、肩を動かす腱板、肩甲骨、胸郭、首まわりの動きが関係していることもあります。
特に、肩を後ろに引く動きや腕をひねる動きは、肩の奥にある組織に負担がかかりやすい動作です。
また、普段から猫背ぎみだったり、首や背中が硬くなっていたりすると、肩だけで動きをカバーしようとして痛みにつながることがあります。
五十肩と腱板損傷の違い
肩の痛みでよく聞くものに、五十肩と腱板損傷があります。
どちらも肩の痛みや動かしにくさが出るため、症状だけで完全に見分けることはできません。
ただ、ひとつの目安として、「自分では腕を上げにくいけれど、反対の手で支えると上がる」という場合、腱板への負担や腱板損傷が関係していることがあります。
反対に、五十肩では、自分で上げても、人に動かしてもらっても肩が動きにくいことがあります。
これはあくまで目安であり、診断ではありません。
五十肩、肩関節周囲炎の特徴
- はっきりしたきっかけがないこともある
- 肩の痛みと動かしにくさが出やすい
- 自分で動かしても、人に動かしてもらっても動きにくいことがある
- エプロンや下着を後ろで留めにくい
- 髪を結ぶ、服を着替える動きがつらい
対策としては、痛みが強い時期は無理に動かさず、痛みが落ち着いてきたら少しずつ動かしていくことが大切です。
肩だけでなく、肩甲骨、胸郭、首まわりの動きも見直していきます。
腱板損傷の特徴
- 急な動作や転倒、繰り返しの負担で起こることがある
- 腕を上げる時に痛みが出やすい
- 腕に力が入りにくいことがある
- 夜に痛みが出ることがある
- 自分では上げにくくても、反対の手で支えると上がる場合がある
対策としては、痛みの出る動きを無理に繰り返さないことが大切です。
肩甲骨、姿勢、首、背中の負担を整えながら、肩にかかる負担を減らしていきます。
予防で大切なこと
五十肩も腱板への負担も、肩だけでなく、肩甲骨や背中の動きが関係することがあります。
予防としては、
- 急に大きく肩を動かしすぎない
- 高い所の作業を無理に続けない
- 重い物を急に持ち上げない
- 背中や胸郭を硬くしすぎない
- 肩甲骨まわりを少しずつ動かす
このようなことが大切です。
五十肩と腱板損傷は、似たような痛みが出ることがあります。
そのため、「これは五十肩だから」「ただの肩こりだから」と決めつけず、痛みの出方、力の入り方、腕の上がり方を見ていくことが大切です。
痛みが強い時に気を付けたいこと
- 無理にストレッチしない
- 痛みを繰り返し確認しない
- 必要に応じて、腕を支えて休ませる
肩に強い痛みがある時は、無理に動かすよりも「痛みを増やさないこと」が大切です。
腕は意外と重く、体格にもよりますが、腕全体で2〜3kgほどになることがあります。
そのため、肩や上腕二頭筋長頭腱、腱板まわりを痛めている時は、腕をだらんと下げているだけでも肩に負担がかかることがあります。
痛みが強い時は、腕の下にクッションやタオルを入れて支えたり、三角巾やアームスリングで一時的に腕を支えたりすると、痛みが楽に感じることがあります。
ただし、長時間ずっと動かさない状態が続くと、肩まわりが硬くなりやすい場合もあります。
痛みが落ち着いている範囲で、指、手首、肘は軽く動かしながら、肩に強い痛みが出る動きは避けるようにしてください。
「痛いけれど伸ばした方がいい」と思って強くストレッチをしたり、どこまで上がるかを何度も確認したりするのはおすすめしません。
まずは、腕の重さを支えて、肩にかかる負担を減らすことを優先しましょう。
ご自宅でできるセルフケア
肩の痛みは、時期によって気を付けることが変わります。
痛みが強い急性期に無理に動かすと、かえって肩まわりに負担がかかることがあります。
反対に、痛みが落ち着いてきた回復期は、肩まわりの力を抜きながら、少しずつ動かしやすい状態を目指すことが大切です。
急性期は、腕の重さを支える
痛みが強い時は、まず肩にかかる負担を減らすことが大切です。
腕は意外と重く、だらんと下げているだけでも肩や上腕二頭筋長頭腱、腱板まわりに負担がかかることがあります。
そのため、痛みが強い時は、クッションやタオルで腕を支えたり、必要に応じて三角巾やアームスリングで一時的に腕を支えたりすると、痛みが楽に感じることがあります。
無理にストレッチをするよりも、まずは「腕の重さを支えること」を意識してみてください。
回復期は、肩まわりの力を抜く
痛みが少し落ち着いてきたら、肩を強く動かすよりも、まずは余分な力を抜くことが大切です。
肩が痛い時は、無意識に首や肩に力が入り、肩甲骨や背中まで硬くなりやすいです。
力が入ったまま無理に体操をすると、肩に負担がかかることがあります。
まずは、呼吸をゆっくりしながら、首・肩・背中の力を抜く体操から始めてみましょう。
セルフケアは、痛みのない範囲で行うことが大切です。
「気持ちいい」「少し楽になる」くらいを目安にして、痛みが強くなる動きは無理に続けないようにしてください。
当院での整体の考え方
当院では、肩の痛みを「肩だけの問題」として見るのではなく、肩に負担がかかりやすくなっている体の状態も確認します。
車の後部座席の荷物を取る動きは、肩を後ろに引き、腕をひねる動作です。
この時、肩関節だけでなく、肩甲骨、胸郭、首、背中の動きも関係します。
そのため、肩だけを強く揉んだり、痛い方向へ無理に動かしたりするのではなく、肩に負担がかかりにくい状態を目指して全身を確認していきます。
特に確認するポイントは、次のような部分です。
- 肩甲骨の動き
- 胸郭や肋骨まわりの硬さ
- 首や背中の緊張
- 姿勢や呼吸の浅さ
- 腕の重さを支えられているか
痛みが強い時期は、無理に動かすよりも、まず肩にかかる負担を減らすことを大切にします。
痛みが落ち着いてきたら、肩甲骨や背中の動き、肩まわりの力の抜き方を確認しながら、少しずつ動かしやすい状態を目指します。
肩の痛みは、日常生活の小さな動作で繰り返されることもあります。
そのため当院では、施術だけでなく、腕の支え方、寝方、動かし方、セルフケアの方法もお伝えしながら、肩に負担がかかりにくい生活を一緒に考えていきます。
肩の痛みが長引く時に見直したいこと
肩の痛みは、痛めた瞬間だけでなく、その後の過ごし方によって長引くことがあります。
例えば、痛みを確認するために何度も腕を上げたり、無理にストレッチをしたり、痛い肩をかばって首や背中に力が入り続けたりすると、肩まわりの負担が抜けにくくなることがあります。
また、肩だけで動かそうとすると、肩甲骨や胸郭の動きが使えず、同じ場所に負担がかかりやすくなります。
肩の痛みが続く時は、肩そのものだけでなく、
- 腕の重さを支えられているか
- 肩甲骨が動きやすいか
- 首や背中に力が入りすぎていないか
- 痛い動きを何度も繰り返していないか
このような点も見直すことが大切です。
無理に早く動かそうとするよりも、痛みを増やさない姿勢を作りながら、少しずつ肩に負担がかかりにくい動きへ整えていきましょう。
このような場合は整形外科の受診もおすすめします
肩の痛みは、日常の何気ない動きで起こることもあります。
ただし、痛みの出方によっては、骨、関節、腱、神経などの状態を確認してもらった方がよい場合もあります。
次のような場合は、自己判断せず整形外科で相談されることをおすすめします。
- 転倒や事故のあとから肩が強く痛む
- 急に腕が上がらなくなった
- 腕に力が入りにくい
- 夜も眠れないほど痛い
- 肩や腕にしびれがある
- 肩の形がいつもと違う
- 腫れや熱感が強い
- 胸の痛みや息苦しさを伴う
特に、転倒や強い衝撃のあとに痛みが出た場合や、腕に力が入らない状態が続く場合は、早めに確認してもらうことが大切です。
整体では、レントゲンやMRIなどの検査、診断、薬や注射、手術が必要かどうかの判断はできません。
そのため、まず確認が必要な状態かどうかを見極めることも大切にしています。
検査で大きな異常がない場合や、肩に負担がかかりやすい体の使い方を見直したい場合は、肩甲骨、首、背中、胸郭の動きも含めて整えていくことが大切です。
よくある質問
- Q後部座席の荷物を取った時に肩が痛くなるのはなぜですか?
- A
車の後部座席の荷物を取る動きは、肩を後ろに引きながらひねる動きになります。
この時、肩の関節、腱板、肩甲骨まわり、首や胸まわりに一気に負担がかかることがあります。
もともと肩の動きが硬くなっていたり、肩甲骨や胸郭の動きが悪くなっていたりすると、何気ない動作でも強い痛みが出ることがあります。
痛みが強い、腕が上がらない、夜も痛む、しびれがある場合は、記事内の「整形外科の受診目安」も参考にしてください。
- Q五十肩と腱板損傷は違いますか?
- A
五十肩と腱板損傷は、どちらも肩の痛みや動かしにくさが出ることがありますが、状態は違います。
五十肩は、肩の関節まわりが硬くなり、痛みと動きの制限が出る状態です。
腕を上げる、後ろに手を回す、服を着替えるなどの動作がつらくなることがあります。腱板損傷は、肩を動かす筋肉の腱に傷みや損傷が起きている状態です。
腕を上げる時に痛い、力が入りにくい、夜に痛むなどがみられることがあります。症状だけで完全に判断することは難しいため、強い痛みや力の入りにくさがある場合は、早めに確認することが大切です。
- Q痛い時は冷やした方がいいですか?温めた方がいいですか?
- A
目安として、急に痛めた直後や、熱感・腫れがある時は冷やす方が合うことがあります。
反対に、慢性的なこわばりや、冷えるとつらい肩の重だるさでは、温める方が楽に感じることがあります。
ただし、どちらが正解かは状態によって変わります。
冷やして痛みが強くなる場合は中止してください。
温めてズキズキする、腫れぼったくなる場合も中止してください。迷う場合は、痛みが強くならない方を選び、強い痛みが続く時は医療機関で確認しましょう。
- Q肩が痛い時にストレッチをしてもいいですか?
- A
痛みが強い時に、無理なストレッチはおすすめしません。
「痛いけど伸ばした方がいい」と思って強く動かすと、かえって肩まわりに負担がかかることがあります。
特に、急に痛めた直後、夜も眠れないほど痛い、腕が上がらない、動かすたびに鋭い痛みが出る場合は、無理に伸ばさない方が安全です。
行う場合は、痛みのない範囲で、ゆっくり小さく動かす程度にしてください。
痛みが増える場合はすぐに中止しましょう。
- Q整形外科と整体では何が違いますか?
- A
整形外科では、レントゲンやMRIなどの検査、診断、薬、注射、手術が必要かどうかの判断などを行います。
骨折、脱臼、腱板損傷、強い炎症などが疑われる場合は、まず整形外科で確認することが大切です。
整体では、診断や医療行為は行いません。
当院では、肩だけを見るのではなく、肩甲骨、首、背中、胸郭、姿勢、呼吸などを確認し、肩に負担がかかりにくい体の使い方を目指して整えていきます。
強い痛みがある時は医療機関での確認を優先し、そのうえで日常生活の動きや体のバランスを整えたい場合に、整体がお役に立てることがあります。
まとめ
車の後部座席の荷物を取ろうとした時の肩の痛みは、日常の何気ない動作で起こることがあります。
特に、肩を後ろに引く動きや腕をひねる動きは、肩関節、腱板、肩甲骨まわりに負担がかかりやすい動作です。
大切なのは、痛みが強い時に無理をしないことです。
- 無理にストレッチしない
- 痛みを何度も確認しない
- 腕の重さを支えて休ませる
- 痛みが落ち着いてから少しずつ動かす
- 肩だけでなく、肩甲骨、首、背中の動きも見直す
肩の痛みは、五十肩、腱板への負担、肩甲骨や胸郭の動き、首や姿勢の影響など、いくつかの要因が関係していることがあります。
そのため、「ただの肩こり」「そのうち良くなる」と決めつけず、痛みの出方や腕の上がり方を確認することが大切です。
当院では、痛みのある肩だけを見るのではなく、肩甲骨、胸郭、首、背中の動きも確認しながら、肩に負担がかかりにくい体の状態を目指してサポートしています。
後部座席の荷物を取った時の肩の痛みが続いている方は、無理に我慢せず、一度ご相談ください。

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参考文献
- 『五十肩はこう治す!』:菅谷啓之
- 『肩関節拘縮の評価と運動療法』:赤羽根良和
- 『運動器疾患の機能解剖学に基づく評価と解釈 上肢編』:林典雄
- 『肩関節のMRI』:高岸憲二
- 『プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系』:坂井建雄 監訳




