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自己肯定感を育てるアファメーション|リフレーミングとの違いと不安に振り回されにくい土台づくり

自己肯定感の低さや不安に悩み、人に気をつかいすぎて疲れている女性のイラスト

小さいころから
あまり自分の我は通さず
争いが嫌いなので
おとなしかったです。
自分は役に立たない、価値なんてないと思うことがあります。
人に言われたことが、とても気になり
日常生活にも支障がでます。
どうしたらいいですか?

「小さい頃から、自分の気持ちより周囲を優先してきました」
「自分には価値がないと思ってしまいます」
「人に言われた嫌なことが頭から離れず、日常生活にも影響します」

このように、自分を認めることができず、苦しくなっていませんか?

当院にも、人に気をつかいすぎる方、失敗を長く引きずる方、人からどう思われているかが凄く気になる方からご相談があります。

自己肯定感が揺らぐ背景には、考え方だけでなく、睡眠不足や疲労、育った環境、過去の経験など、さまざまな要素が関係していることがあります。

そのため、ただ「前向きに考えましょう」「自信を持ちましょう」と言われても、簡単に変えられるものではありません。

大切なのは、これまでの考え方を否定することではなく、出来事を別の角度から捉え直し、自分が進みたい方向を言葉にして、小さな行動へつなげることです。

この記事では、自己肯定感が揺らぐ背景、リフレーミングとアファメーションの違い、今日からできる5つの方法をわかりやすく解説します。

この記事を読んで欲しい方
  • 自分に自信が持てず、「私なんて」と考えてしまう方
  • 小さな失敗でも、必要以上に自分を責めてしまう方
  • 周囲に気をつかいすぎて、心も体も疲れ果てている方
  • 「こうしなければならない」「〇〇すべき」と考えやすい方
  • 不安やパニック、めまい、動悸などの症状を繰り返している方
  • HSP傾向があり、刺激や周囲の感情を受け取りやすい方
  • アファメーションとリフレーミングの違いを知りたい方

自己肯定感が低いと感じていませんか?

自己肯定感とは、何でも自信満々にできることではありません。

うまくできない日や失敗したときにも、

「できないこともある」
「失敗しても、私のすべてがダメなわけではない」
「また少しずつやり直せばいい」

と、自分を必要以上に否定せずに受け止める感覚です。

自己肯定感が低いと感じている方には、次のような傾向がみられることがあります。

  • 人の評価や何気ないひと言が気になる
  • 失敗すると、何日も自分を責める
  • 褒められても素直に受け取れない
  • いつも周囲を優先し、自分の気持ちは後回しになる
  • 不安や症状が出る自分を「弱い」と責める

このような状態は、単に性格が弱いから起こるわけではありません。

心身の余裕が少なくなり、普段なら受け流せる出来事にも強く反応していることがあります。

大切なのは、「もっと自信を持たなければ」と自分を追い込むことではなく、今まで頑張ってきたことや、すでにできていることを一つ見つけることです。

HSP傾向のある方や環境に適応しようと頑張りすぎる方へ

音や光、人の表情、声の調子、周囲の雰囲気などを敏感に受け取りやすい方がいます。

一般にHSPと呼ばれる傾向のある方は、人の気持ちや小さな変化に気づきやすい一方で、

「相手を不快にさせてはいけない」
「迷惑をかけてはいけない」
「期待に応えなければならない」

と考え、自分の気持ちや疲れを後回しにしやすいことがあります。

刺激を受け取りやすいことや、人に気をつかえることは、弱さだけではありません。

人の痛みに気づけることや、物事を丁寧に考えられることも、その方が持つ大切な特性です。

必要なのは、敏感さをなくすことではなく、

「すべてを自分の責任として受け取らない」
「疲れたときは休んでもよい」
「相手の気持ちと、自分の価値は別のもの」

と考えられる余裕を育てることです。

なお、HSPは病気や医学的な診断名ではなく、刺激や環境の影響を受け取りやすい気質・特性を表す言葉です。

自己肯定感が揺らぐ背景は一つではありません

自己肯定感は、生まれつきの性格だけで決まるものではありません。

心理的な負担、体調、育ってきた環境、過去の経験、考え方の癖などが重なり、自分を否定的に捉えやすくなることがあります。

大切なのは、「何が悪いのだろう」と犯人を探すことではありません。

「今の自分には、どのような背景があるのだろう」と、責めずに確認していくことです。

心理的な背景

人からどう思われるかを強く気にすると、自分の評価を他人に任せるようになることがあります。

相手の表情が少し曇っただけで、「嫌われたかもしれない」「私が悪いことをしたのではないか」と、不安が大きくなることもあります。

また、一度の失敗を「今回はうまくいかなかった」ではなく、「私は何をやってもダメだ」と、自分全体の評価へ広げてしまうことがあります。

体調や疲労の影響

自己肯定感は、心だけでなく、その日の体調にも影響されることがあります。

  • 睡眠不足が続いている
  • 体が疲れている
  • 首や肩に力が入っている
  • 呼吸が浅く感じる
  • 胃腸の調子が悪い
  • 頭痛やめまい、動悸が気になる

このような状態が続くと、心にも余裕がなくなりやすくなります。

体調が悪い日は、普段なら気にならない言葉に傷ついたり、小さな失敗を長く引きずったりすることもあります。

自己肯定感を心だけの問題にせず、睡眠、疲労、食事、運動、生活リズムなども一緒に見直すことが大切です。

育った環境や過去の経験

子どもの頃から、

「もっと頑張りなさい」
「ほかの子はできているのに」
「失敗したら恥ずかしい」
「人に迷惑をかけてはいけない」

と言われ続けると、「できなければ認めてもらえない」と感じるようになることがあります。

否定された、人と比較された、気持ちを受け止めてもらえなかったといった経験が、現在の考え方に影響している場合もあります。

ただし、親や過去を責めることが目的ではありません。

「私は、こうやって自分を守ってきたのかもしれない」と理解することが、これからの考え方や行動を変える第一歩になります。

考え方の癖

自分に厳しい方には、次のような考え方がみられることがあります。

  • 人に迷惑をかけてはいけない
  • 100点でなければ意味がない
  • 悪いことが起きるに違いない
  • 一度失敗したら全部ダメ
  • 弱音を吐いてはいけない

心理学では、こうした考え方を「認知の偏り」や「考え方の癖」と表現することがあります。

考え方が間違っているという意味ではありません。これまで自分を守るために身につけたものかもしれません。

無理に消そうとせず、「今、いつもの考え方が出ているな」「ほかの見方はできないだろうか」と、少し距離を取って見直すことが大切です。

同じ出来事でも症状の出方が違うのはなぜ?

同じ出来事でも、強い不安や体調不良が出る人もいれば、それほど影響を受けない人もいます。

また、同じ人でも「昨日は大丈夫だったのに、今日はしんどい」ということがあります。

これは気持ちが弱いからではありません。

その日のストレス、睡眠、疲労、体力、安心感など、心と体の状態が違うためです。

症状発生率を分子と分母で考える

当院では、症状の現れやすさを分数にたとえて説明しています。

症状発生率の考え方を示した図。4つのストレス(精神・構造・化学・環境)と4つのストレス耐性(情緒的サポート・対処能力・体力・自己肯定感)のバランスによって不調の現れやすさが変わることを説明しています。

分子は、心と体にかかる負担です。

  • 人間関係や仕事のストレス
  • 睡眠不足や疲労
  • 痛みや体調不良
  • 不安や心配事
  • 音、光、気温などの環境刺激
  • 食事や生活リズムの乱れ

分母は、その負担を受け止める心身の土台です。

  • 体力や睡眠
  • 安心できる人間関係
  • ストレスへの対処方法
  • 物事を別の角度から見る力
  • 自己肯定感
  • 自分なら対処できるという自己効力感

分子となるストレスをすべてなくすことは難しいものです。

そのため、負担を減らすと同時に、分母となる心身の土台を育てることも大切です。

自己肯定感や、「失敗してもやり直せる」という自己効力感が育つと、同じ失敗でも自分を必要以上に否定せず、次にできることを探しやすくなります。

※ここでいう「症状発生率」は、病気の発症率を計算する医学的な公式ではありません。心身の状態をわかりやすく理解するための、当院独自のたとえです。

自分にかける言葉を変えると何が変わる?

私たちは毎日、心の中で自分自身に言葉をかけています。

失敗したときに、

「また失敗した」
「やっぱり私には無理」
「みんなに迷惑をかけた」

と考えると、失敗そのものに加えて、自分を責める言葉によっても負担が大きくなります。

一方で、

「今回は思うようにできなかった」
「できた部分もあった」
「次は一つだけ方法を変えてみよう」

と考えられると、次の行動を探しやすくなります。

言葉だけですべての問題や症状がなくなるわけではありません。

しかし、言葉は、どこへ注意を向け、次にどのような行動を選ぶのかを決めるきっかけになります。

リフレーミングとアファメーションの違い

リフレーミングとアファメーションの違いの解説図

リフレーミングとアファメーションは、どちらも言葉を使いますが、目的が少し異なります。

リフレーミングアファメーション
目的出来事の見方を変える進みたい方向を言葉にする
対象過去や現在の出来事これからの考え方や行動
失敗ではなく改善点が見つかった私は修正しながら前に進める
注意点無理に良い出来事にしない現実とかけ離れた言葉にしない

簡単にいうと、リフレーミングは「今の出来事の見方を変えること」アファメーションは「これから進む方向を言葉にすること」です。

例えば、電車に乗れなかった場合は次のように考えます。

最初に浮かんだ言葉

「また乗れなかった。私は全然よくなっていない」

リフレーミング

「電車には乗れなかったけれど、今日は駅まで行けた」

アファメーション

「私は、できたことを確認しながら少しずつ進んでいる」

次の小さな行動

「次はホームで5分過ごしてみよう」

つらかったことを無理に「良い経験だった」と考える必要はありません。
つらさを認めたうえで、できたことや次に生かせることを一つ探します。

漫画『ONE PIECE』の主人公ルフィも、「海賊王になる」という目標を何度も言葉にしています。

しかし、言葉にして待っているだけではありません。失敗や困難を経験しながら行動し、仲間と協力し、その都度進み方を考えています。

アファメーションも同じです。

言葉によって進む方向を確認し、小さく行動する。うまくいかなければ振り返り、方法を修正して、もう一度試してみることが大切です。

なお、「アファメーション」は、使われる分野によって意味や方法が異なります。この記事では、願いを唱えれば自動的に実現するという意味ではなく、自分が進みたい方向を、現実的で受け入れやすい言葉にする方法として紹介します。

今日からできるアファメーションの方法

アファメーションの5つの手順

アファメーションは、前向きな言葉を繰り返すだけではありません。

次の5つの順番で試してみましょう。

①自分にかけている言葉に気づく

不安になったときや失敗したときに、

「どうせ無理」
「私が悪い」
「完璧にできなければ意味がない」

と考えていないか確認します。

最初から変えようとしなくても大丈夫です。

まずは、「今、自分に厳しい言葉をかけているな」と気づくことから始めます。

②事実と解釈を分ける

「一つ確認を忘れた」は事実です。

「私は何をやってもダメ」は、その出来事に対する解釈です。

事実と解釈を分けることで、自分を必要以上に責めていることに気づきやすくなります。

③別の見方を一つ探す

「できなかったこと以外に、できたことはなかったか」「次に生かせることは何か」と考えてみます。

つらかった、悔しかった、怖かったという気持ちは、そのまま認めて大丈夫です。

④受け入れられる言葉にする

「私は絶対に大丈夫」と言っても、心の中で「そんなはずはない」と感じることがあります。

その場合は、

「不安はあるけれど、できることもある」
「今日は0.1だけでも前に進めた」
「失敗しても、一つずつ修正すればいい」
「今すぐ完璧にできなくても大丈夫」

など、今の自分が受け入れやすい言葉を選びます。

⑤小さな行動につなげる

「自分を大切にする」と決めたなら、

  • 今日は10分早く休む
  • すぐに返事をせず、一度考える
  • 疲れていることを家族に伝える

など、具体的な行動を一つ選びます。

行動する。
振り返る。
少し修正する。
もう一度試してみる。

この積み重ねが、「自分にも対処できる」という自己効力感につながります。

当院では心と体の両面から考えます

当院では、自己肯定感そのものを施術によって直接高められるとは考えていません。

しかし、自己肯定感が低いと感じている時期には、考え方や過去の経験だけでなく、睡眠不足、疲労、呼吸のしづらさ、首や肩の緊張、生活リズムの乱れなどが重なっていることがあります。

そのため、体の状態を確認し、負担の少ない施術を行うとともに、必要に応じて、

  • 今できていることを一緒に探す
  • 自分を責める言葉を別の角度から捉え直す
  • 無理のない小さな行動目標を決める

といったことも一緒に考えます。

0点か100点かで考えるのではなく、昨日より0.1でもできたことを見つけていきます。

整体でできることは、自己肯定感や不安を直接「治す」ことではありません。

心身の緊張や生活の負担を確認し、その方が本来持っている力を発揮しやすい土台づくりをお手伝いすることだと考えています。

ご相談例

※プライバシーに配慮し、実際のご相談例について、個人が特定されないよう年齢や状況の一部を変更しています。

人に気をつかいすぎて、自分を責めていた女性

ある女性は、職場や家庭で、

「迷惑をかけてはいけない」
「頼まれたことは断ってはいけない」

と考え、疲れていても自分を後回しにしていました。

眠りが浅い、首や肩がこる、胸がざわざわするといった不調もあり、症状が出るたびに、「こんなことでしんどくなる私は弱い」と自分を責めていました。

そこで、体の緊張や睡眠、休み方を確認するとともに、「断れない私はダメ」という見方を、「私は人を大切にできる。でも、自分の体調も大切にしてよい」と捉え直しました。

最初の行動は、頼まれたときにすぐ返事をせず、「少し確認してからお返事します」と伝えることでした。

ご本人からは、「自分を責める時間が短くなった」「しんどくなる前に休める日が増えた」という感想をいただきました。

すべての不安がなくなったわけではありません。

それでも、「またダメだった」ではなく、「次はどうしたらよいだろう」と考えられるようになったことは、大切な変化だと考えています。

よくある質問

Q
「思考は現実化する」といわれますが、どのように考えればよいですか?
A

考えただけで願いが自動的に実現するわけではありません。

目標が明確になると、その目標に関係する情報や方法へ注意が向きやすくなり、次の行動を選びやすくなります。

大切なのは、「私は成功する」と唱えて待つことではなく、「そのために、今日は何を一つするか」まで決めることです。

Q
リフレーミングで気持ちが少し楽になるのはなぜですか?
A

人は、出来事そのものだけでなく、その出来事をどのように受け取ったかによっても反応します。

「すべて終わりだ」から、「今回は確認が足りなかった」へ捉え直すことで、危険を必要以上に大きく考える状態から少し距離を取れる場合があります。

ただし、誰にでも同じ効果が出るわけではありません。

つらい出来事を無理に良い話へ変えず、つらさを認めたうえで、別の見方を一つ探すことが大切です。

Q
アファメーションとリフレーミングで不安やパニックも楽になりますか?
A

症状への対処を支える一つの方法にはなります。

例えば、「このまま倒れるかもしれない」という考えを、「今、体が警戒している。すぐに最悪の状態と決めなくていい」と捉え直します。

そして、「不安があっても、私はゆっくり対処できる」と進む方向を決めます。

ただし、言い換えだけで不安やパニックが治るわけではありません。必要に応じて医療機関で確認し、生活の見直しや段階的な行動も組み合わせることが大切です。

Q
子どもの頃から自己肯定感が低いです。どうしたらよいですか?
A

「自分には価値がない」という考えは、その環境の中で傷つかないために身につけたものかもしれません。

いきなり「私はすばらしい」と思おうとしなくても大丈夫です。

「苦しいなかでも、ここまでやってきた」
「失敗しても、私のすべてが否定されるわけではない」

など、今の自分が受け入れやすい言葉から始めてください。

つらい記憶が繰り返しよみがえる、強い落ち込みが続く、日常生活に大きな支障がある場合は、精神科・心療内科や心理職へ相談することも大切です。

Q
心療内科とおおくま整骨院では、どのような違いがありますか?
A

心療内科や精神科では、医師による診察、診断、検査、薬の処方や調整などを行います。

当院では、病気の診断、薬の処方や調整、心理疾患の治療はできません。

睡眠や生活リズム、体の緊張、疲労、不安になったときの考え方などを確認し、施術やセルフケアを通して心身の土台づくりをお手伝いします。

どちらか一方だけを選ぶ必要はありません。

医療機関で必要な診察を受けながら、当院で体の緊張や生活習慣について相談するなど、それぞれの役割を理解して併用することもできます。

まとめ

自己肯定感は、固定された性格だけで決まるものではありません。

心理、身体、環境、過去の経験などの影響を受けながら揺れ動きます。

  • リフレーミングは、出来事を別の角度から捉え直す方法
  • アファメーションは、進みたい方向を言葉にする方法
  • 言葉だけで終わらず、小さな行動と修正を繰り返す
  • 自己肯定感や自己効力感は、心身の負担を受け止める「分母」の一つ

完璧に前向きになる必要はありません。

「今日は少しできた」
「失敗しても、また修正すればいい」

そんな0.1の変化を積み重ねることが、不安に振り回されにくい心と体の土台づくりにつながります。

「こんなことを相談してもいいのかな?」という内容でも大丈夫です。一人で抱え込まず、どうぞお気軽にご相談ください。

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参考文献

  • 『運動脳』:アンデシュ・ハンセン
  • 『嫌われる勇気』:岸見一郎・古賀史健
  • 『自己肯定感の教科書』:中島輝
  • 『敏感すぎるあなたへ』:クラウス・ベルンハルト
  • 『「心がボロボロ」がスーッとラクになる本』:水島広子