
夜中の2時、ふと目が覚める。
「まだ2時か…」
もう一度眠ろうとするのに、今度は頭がさえてくる。
時計を見ると3時。
「あと何時間眠れるんやろ…」
気がつけば、頭の中で睡眠時間の計算が始まっています(笑)。
このように、夜中に何度も目が覚めたり、目覚めたあと眠れなくなったりする状態を「中途覚醒」といいます。
原因には、ストレスや考えすぎ、更年期、夜中のトイレ、身体の緊張などが関係していることがあります。
この記事では、中途覚醒の原因と、夜中に目が覚めたときの対処法、眠りやすい身体づくりについてわかりやすくお伝えします。
- 夜中に何度も目が覚める方
- 目が覚めたあと、なかなか眠れない方
- 時計を見るたびに焦ってしまう方
- 朝起きても疲れが残っている方
- 更年期や夜中のトイレで眠りが浅い方
▶不眠の種類や原因をまとめて知りたい方はこちら
夜中に目が覚めるのは普通?それとも中途覚醒?
実は、睡眠中に一時的に目が覚めること自体は珍しくありません。
一度起きても、また眠れて朝から元気なら、過度に心配する必要はありません。
しかし、何度も目が覚めたり、そのあと眠れなくなったりして、日中まで疲れが残る場合は、睡眠の状態を見直してみましょう。
不眠には、寝つきが悪い「入眠困難」や、朝早く目覚める「早朝覚醒」などもあります。
夜中に何度も目が覚める主な原因
中途覚醒には、いくつかの原因が重なっていることがあります。
①ストレスや考えすぎ
仕事や家族、人間関係の心配が続くと、布団に入っても頭や身体の緊張が抜けにくくなります。
特に「明日はちゃんと起きなきゃ」「また眠れなかったらどうしよう」と考えるほど、目がさえてしまうことがあります。
②更年期や寝汗
40〜50代の女性では、女性ホルモンの変化によって、ほてりや寝汗が増えることがあります。
暑さや汗の不快感で、夜中に目が覚める方もおられます。
悪夢や寝汗については、別の記事で詳しく解説しています。
③夜間頻尿や身体の不快感
夜中の尿意、首や腰の痛み、寝室の暑さや寒さなどによっても目が覚めることがあります。
また、大きないびきや睡眠中の無呼吸が関係する場合もあります。
④カフェインやアルコール
夕方以降のコーヒーや緑茶、寝酒などが睡眠に影響することがあります。
お酒で寝つきがよくなったように感じても、夜中に目が覚めやすくなることがあるのです。
大切なのは「自律神経だけ」「更年期だけ」と決めつけず、生活全体を振り返ることです。
夜中も「体の警備員」が働いていませんか?
私たちの身体には、周囲の変化や危険を察知する仕組みがあります。
いわば、身体を守ってくれる「警備員」のような存在です。
ところが、ストレスや不安が強いと、夜中になっても警備員が休まず、見回りを続けているような状態になることがあります。
すると、小さな音や身体の変化にも敏感になり、目が覚めやすくなることがあります。
まじめな人の頭は、夜も残業しやすい
当院に来られる方には、まじめで責任感が強く、人に気を遣う方もおられます。
「今日のあれでよかったかな」「明日はこれをしないと」「また眠れなかったらどうしよう」目が覚めた瞬間、頭の中で深夜の反省会が始まってしまいます。
しかも、司会も参加者も自分一人(笑)。
会議が長引けば、眠るどころではありません。
当院では、こうした方に首や肩、背中の緊張、あごの力み、呼吸の浅さがみられることもあります。
大切なのは、無理に眠ろうと頑張ることではなく、身体の警備員が安心して休める状態をつくることなのです。大切です。
夜中のトイレは、尿意が原因とは限りません
「夜中に目が覚めると、必ずトイレに行きます」そんな方もおられます。
ここで考えていただきたいのが、「尿意で目が覚めたのか?」それとも、「先に目が覚めて、そのあと尿意を感じたのか?」という違いです。
実際に当院でも、夜中に目が覚めると「今のうちにトイレへ行っておかないと」と不安になり、眠れなくなる方がおられました。
その方は夜中のトイレが心配で、水分を控えすぎ、暑い時期に熱中症になった経験もありました。
トイレを減らしたいからといって、水分を極端に控えるのはおすすめできません。
特に暑い季節は脱水に注意しましょう。
夜中に目が覚めた時間、尿意の強さ、夕方以降の水分量などを記録すると、自分の傾向が見えてくることがあります。間や量、目が覚めた時刻などを確認してみましょう。
夜中に目が覚めたら、どうすればいい?
①時計を何度も見ない
「あと3時間しか眠れない!」時計を見るたびに残り時間を計算すると、焦りが強くなります。
夜は時計を見えない向きにして、スマホも枕元から離しておきましょう。
②眠れない自分を責めない
「また起きてしまった。最悪や…」そう考えるほど身体は緊張しやすくなります。
そんなときは、「今すぐ眠れなくても大丈夫」「焦らず、身体を休ませよう」と、少しやさしく受け止めてみましょう。
③眠れないときは、一度布団から出る
しばらくしても眠気が戻らないときは、いったん布団を離れる方法があります。
照明を暗めにして、静かな音楽を聴いたり、紙の本を読んだりしてみましょう。
眠気が戻ってきたら、もう一度布団に入ります。
これは不眠の認知行動療法でも用いられる考え方です。
布団を「眠れずに悩む場所」ではなく、「眠る場所」に戻していくのです。
④身体をゆるめる
肩を耳に近づけて3秒ほど力を入れ、一気にストンと脱力します。
これを3回ほど繰り返しましょう。
呼吸も、吸うことよりゆっくり吐くことを意識してみてください。
眠るために頑張るのではなく、身体を休ませることが目的です。
中途覚醒を減らすための生活習慣
朝の光を浴びる
朝起きたらカーテンを開け、自然の光を浴びましょう。
朝の光は体内時計を整え、夜の眠りにつながります。
眠れなかった翌日も、起きる時間を大きく遅らせないことが大切です。
寝る前の照明を暗めにする
夜は明るい照明やスマホの刺激を減らしましょう。
寝る前の30分だけでも、仕事の連絡やSNSから離れてみてください。
カフェインと寝酒を見直す
夕方以降のコーヒー、緑茶、紅茶などが睡眠に影響する方もおられます。
また、お酒は眠くなる反面、夜中の目覚めを増やすことがあります。
食事のリズムを整える
朝食を抜かず、毎日なるべく決まった時間に食べることも、身体のリズムづくりにつながります。
ご飯、魚、卵、豆腐、野菜などを組み合わせ、たんぱく質やビタミン、ミネラルを取り入れましょう。
寝る前は「今日できたこと」を一つ思い出す
反省よりも、今日できたことを一つ思い出してみましょう。
「今日はこれで十分やった」そんな言葉で、一日を終えるのもよいですね。にしてください。
当院では身体・心理・栄養からアプローチします
中途覚醒でお悩みの方には、首や肩、背中、頭まわりの緊張が強く、呼吸が浅くなっている方もおられます。
当院では、オステオパシーを取り入れた痛みの少ない整体で、身体がリラックスしやすい状態を目指します。
また、「今夜も目が覚めたらどうしよう」「眠れなければ明日が大変」という予期不安や考え方のクセにも目を向けます。
さらに分子栄養学の視点から、食事内容や生活リズムなども確認します。
身体だけ、心理だけ、栄養だけではなく、その方の生活全体を考えながら、安心して休める身体づくりをサポートしています。睡眠への不安、生活習慣も一緒に整えたい方を当院ではサポートしています。
症例|夜中に何度も目が覚めていた50代女性
仕事と家事で忙しく、周囲にも気を遣いながら頑張っておられた50代女性の方です。
夜中に2〜3回目が覚め、そのたびに仕事のことを考えてしまう状態でした。
「また眠れなかったらどうしよう…」
そんな不安も強く、朝から疲れが残っていました。
お身体を確認すると、首や肩、背中の緊張が強く、呼吸も浅い状態でした。
当院では、強い刺激を使わず、身体の緊張や呼吸の状態を確認しながら、やさしく施術を行いました。
さらに、寝る前の過ごし方や、夜中に目が覚めたときの考え方も一緒に見直しました。
施術を重ねる中で、「夜中に目が覚める回数が少ない日が出てきた」「目が覚めても、前ほど焦らなくなった」「朝のつらさが少しラクになった」とお話しくださいました。
私は、眠れる時間だけでなく、「目が覚めても以前ほど怖くない」という変化も大切だと考えています。
※個人の経過であり、同じ変化を保証するものではありません。
よくある質問
- Q夜に何度もトイレへ行くのは病気ですか?何回くらいが正常範囲ですか?
- A
夜間に排尿のため1回以上起きることを夜間頻尿といいます。ただし、1回起きたから病気というわけではありません。水分量や年齢、睡眠の浅さなども関係します。2回以上続く場合や、睡眠や日中の生活に支障がある場合は、原因を確認してみましょう。
- Q中途覚醒したあと眠れません。布団の中で待つ方がよいですか?
- A
すぐに眠れそうなら、そのまま横になっていても構いません。ただし、眠気がなくなり、布団の中で焦ったり考え続けたりしている場合は、一度布団を離れる方法があります。照明を暗くして静かに過ごし、眠気が戻ったら再び布団に入りましょう。時計を見て時間を計る必要はありません。
- Q眠れないので毎晩お酒を飲んでいます。睡眠薬より安全ですか?
- A
寝酒は一時的に眠くなっても、睡眠の後半を浅くし、中途覚醒を増やすことがあります。睡眠薬とお酒の併用も危険です。毎日の飲酒が習慣になっている場合は、飲酒量を医師に伝えて相談しましょう。大量に飲んでいる方は、急に断酒すると離脱症状が出る場合もあります。
- Q不眠症では、病院と整体で何が違いますか?
- A
病院では、不眠の原因となる病気の検査や治療、薬の調整などを行います。当院では、オステオパシーを取り入れたやさしい整体で身体の緊張をゆるめ、呼吸や睡眠への不安、栄養、生活習慣にも目を向けます。身体・心理・栄養を総合的に考え、安心して休める状態を目指しています。
- Q病院へ行っても変化がありません。整体も役立ちますか?
- A
検査や治療を受けても、首や背中の緊張、呼吸の浅さ、「また眠れなかったらどうしよう」という不安が残る方もおられます。当院では身体と心理、栄養、生活習慣から見直していきます。実際に、目が覚める回数や朝の疲労感、眠れないことへの不安に変化を感じる方もおられます。
まとめ|眠りは追いかけすぎないことも大切
夜中に何度も目が覚めると、眠ること自体が不安になることがあります。
しかし、大切なのは「何時間眠れたか」だけではありません。
身体の緊張をゆるめ、生活リズムを整え、夜中に目が覚めても焦らないこと。
そんな小さな積み重ねが、眠りやすい状態づくりにつながります。
眠りは猫のようなもの。
追いかけるほど、逃げてしまうことがあります(笑)。
だからこそ、無理に眠ろうと頑張るのではなく、安心して休める身体と心をつくっていきましょう。
当院では、整体・心理・栄養の視点から、あなたの睡眠をサポートしています。ょう。

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参考文献
- 『最新の睡眠科学が証明する 必ず眠れるとっておきの秘訣!』:櫻井武
- 『「脳の疲れ」がとれる生活術』:有田秀穂
- 『不眠症の認知行動療法(患者さん用資料)』:日本睡眠学会
- 「夜間、何度も排尿で起きる」:日本泌尿器科学会
- 『健康づくりのための睡眠ガイド2023』:厚生労働省




