

最近は朝、起きても疲れが取れていないので気持ちも憂鬱になります。
更年期の症状なのか貧血なのか原因が不明です。
病院に行っても「自律神経の乱れですかね~」と言われて治療が殆どありません。
何とか普通に生活がしたいのですが、どうしたらいいでしょうか?
このようなお悩みの解決のヒントになれば嬉しいです。
まずは最近の生活習慣やストレスに感じていることを思い出してみてください。そこに何か原因があって自律神経が乱れているかもしれません。ストレスについても「精神的ストレス」「体の不調のストレス」「偏った食べ物や飲み物、カフェイン、糖質過多などのストレス」「気圧や暑さなどのストレス」があり、これらのトータルで考えることが大切です。
ストレスは意識されていないことも多いので無意識的なストレスもあります。このようなストレスを受け続けると慢性的に疲れてしまいます。特に「副腎」と言う臓器が疲れすぎてしまいます。
ストレスを受けるとコルチゾールというホルモンが出るのですが、ずっとストレスを受け続けたら、コルチゾールはいずれ枯れ果ててしまうのです。
そこで、まずは、あなたの副腎が疲れていないかチェックをしてみてください。
日常的な疲れが、なかなか取れないということは気づいていないストレスがあるかもしれません。
原因を知り、しっかり対策してゆっくりとお過ごしください。
- 疲れがなかなか取れずにお悩みの方
- 病院では原因がわからず不安になっている方
- 更年期や貧血などによく似た症状でお困りの方
この時期、夏の暑さで自律神経が乱れたり、冷たい物の飲みすぎ、食べ過ぎで胃腸が弱っていることもあります。これを夏バテといいます。夏バテでも、よく似た症状が起こることがあります。
- 食欲がない
- 便秘、下痢
- 疲労感
- 睡眠不足
- 頭痛
また熱中症でも、よく似た症状の出ることがあります。
- 立ち眩み、頭痛、めまい
- 足がつる
- 吐き気
- だるさ
副腎疲労度をチェック
当てはまるものが3つ以上あったら、副腎の機能が低下して弱っているかもしれません。
副腎について
では副腎とは何をしてくれているのでしょうか?ちょっと見ていきます。
副腎は左右の腎臓の上にある小さい豆みたいなものなんです。

役割はホルモン分泌
小さいけれどもホルモンを出している、すごい器官なんです。

参考文献:「標準生理学」より
人はストレスを感じると、そのストレスから身を守ろうとしてホルモンを出すのです。
これが副腎のホルモンなのです。
このホルモンは量が決まっているんです。決して、無限ではないのです。
ですのでストレスが、ずっと続いてしまうと限界に達してしまって枯れ果ててしまい、ストレスに抵抗できなくなってしまいます。
不足してしまうと日常生活も、お辛くなってしまうこともあります。
ストレスを受け続けるとホルモンは、いずれなくなってしまうのです。
対策としては、まずは、「休む」ことです。体力を増やすことが重要です。「睡眠」を第一優先にしてください。
コルチゾールの役割
- ストレスが起こったら交感神経を働かせて対抗して分泌してくれ、一時的に集中力を上げたりしてくれる
- 筋肉の中のタンパク質をアミノ酸に分解してくれ、肝臓でブドウ糖に合成してエネルギーとして使えるようにしてくる(血糖値を上げる)
- 脂肪を分解してエネルギーとして使えるようにしてくれる
- 炎症や免疫反応を抑える作用がある(皮膚がかゆい時などのステロイドの薬と同じ作用)
コルチゾールの増減と対策
ストレスを受けると対抗しようとしてコルチゾールが分泌してくれます。これが続くと副腎が疲れてコルチゾールを分泌できなくなります。
コルチゾールの合成にはビタミンCが必要ですので、不足しないようにしたいところです。
そして睡眠がとても重要です。コルチゾールの分泌は早朝が高くなるので、ぐっすり眠ることが必要なのです。
また過剰に分泌される病気に「クッシング症候群」というものもあります。体重が増えたり顔が丸くなってしまいます。
副腎疲労の症状
- 髪の毛が抜けたり、肌荒れがする
- 光が眩しく感じる
- 便秘などの胃腸のトラブル
- 肥満、下半身だけ太る、むくみ
- 体力・気力などの低下(やる気がしない、ダルイ)
- 不眠症など
- 物忘れが最近よく起こる
- うつ的な症状(やる気がしないなど)
- 生活習慣病になりやすい(糖尿病、高血圧など)
- 更年期障害のような症状(ふらつき、めまい、頭痛、顔に汗をかく)
- すぐイライラしたり、不安になったり感情のコントロールがしにくい
対策
思考では「認知の歪み」が悪影響を及ぼす
「○○しなければならない」「○○するべき」「どうせ私なんて・・・」「○○できないに決まっている」「100点でなければ0点と同じ」など偏りすぎる間違った思考はストレスとなり日常生活に支障が出てきます。
まず自分の認知の歪みに気づき、許すことが大切です。
ストレスを減らしストレス耐性を増やす

涙を流す
ストレスに対抗してくれるホルモンにコルチゾールというものがあります。コルチゾールの働きは次のようになっています。
不安や緊張がおこる
↓
脳の視床下部でCRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)というホルモンが放出される
↓
脳の下垂体のACTH(副腎皮質刺激ホルモン)の分泌が促進される
↓
血の中に混じって、ACTHが副腎にたどり着くと、糖質コルチコイド、鉱質コルチコイド、アンドロゲンという3種類の副腎皮質ホルモンの合成と分泌が刺激される
↓
「コルチゾール」は、糖質コルチコイドの一種で、さまざまなストレスに反応して分泌される
コルチゾールは炎症を抑える働きがあり、コルチゾールが体内に残ると免疫機能が低下する
↓
ストレスを受け続けるとコルチゾールが分泌されるが、やがて枯渇する
涙を流すことで免疫低下を防ぐことにもなる
コルチゾールを体外に排出してくれるのが「涙」
食べ物に注意
小麦(グルテン)を使った食べ物を控えてください。
乳製品(ガゼイン)を使った食べ物を控えてください。
カフェインを摂取しないようにしてください。
カフェインは交感神経を刺激して、元気になるような気がします。
実は、元気になったような気がするだけです。
元気を補充しているわけでもありません。(エナジードリングのような栄養ドリンクも同じです!)
残り少なくなった体力を振り絞れるようになっただけなのです。
だから体力の少ない方がカフェインを体に入れてしまうと、もっと体力が減ってしまうことになってしまいます。
自律神経の不調がひどい方は、しばらくの間カフェインはやめたほうがいいです。
心臓のドキドキ、胸の圧迫感や不眠などの症状がある方は、カフェインを止めるだけでも楽になることがあります。
次に甘いものが要注意です。
甘いものを食べると血糖値が上がります。
血糖値が上がったら元気になったような気がします。
でも、その次の瞬間に急降下してしまうことがあるのです。
これが血糖値スパイクです。この血糖値の急降下の変化が、とてもしんどいのです。
糖分も控えましょう、食事で使う「みりん」や「砂糖」はいいですが、空腹時の甘いものは一番避けていただきたいです。
どうしてもの場合は、お昼の食事後、おやつの時間くらいだけにしてみてください。
脂肪を蓄えるBMAL-1細胞が活動が低下している時間帯なのです。
これだけで痩せやすい体質になる可能性がありますよ。
特に白砂糖はやめてください。
糖質は「ラカントS」にしてください。カロリーゼロ、糖分ゼロで甘味を感じるのでオススメです。
とにかく自律神経の症状が強い方はカフェインと砂糖はNGです。
コルチゾールの合成にはビタミンCが必要なので、意識して摂取してください。
症例
真面目で一生懸命な方です。手の指の痛みとこわばりがお悩みです。更年期の症状も出ておられておりました。
まとめ
- 継続したストレスは副腎を疲れさせる
- 朝、起きても疲れが取れていない場合は副腎疲労を疑う
- 対策として休む、睡眠を優先する
- 甘いものとカフェインは避ける
- ビタミンCを摂取する
- ストレスを減らすことを考える
- 感情の涙を流す