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痩せたいのにお酒がやめられない方へ|肝臓・腸・栄養から考える健康習慣

痩せたいのにお酒がやめられない方へ。肝臓・腸・栄養の関係を分かりやすく解説したイメージ

「痩せたい」でも、「今日だけ飲みたいな、今日だけ!💦」

そう思っているうちにお酒をついつい毎日飲んでいる習慣になっていませんか?

実は、お酒だけが原因ではありません。
肝臓・腸・栄養状態も関係していることがあります。

肝臓は毎日休まず働き続ける「沈黙の臓器」と言われています。
近年では、肝臓と腸が深く関わっている「腸肝相関(ちょうかんそうかん)」という考え方も注目されています。

この記事では、お酒・肝臓・腸・栄養の関係を分かりやすく解説し、今日から始められる健康習慣をご紹介します。

肝臓は毎日働く「体の工場」

肝臓は、私たちの体の中で24時間休まず働いている臓器です。

食べたものを体で使える形に変えたり、有害な物質を分解したり、エネルギーを蓄えたりと、500以上の働きを担っているといわれています。

毎日の健康を支える重要な役割を果たしているため、「体の工場」とも呼ばれています。

肝臓の主な働き

肝臓にはさまざまな役割がありますが、代表的なものは次の4つです。

  • 栄養を使いやすい形に変える
  • アルコールや老廃物などを解毒する
  • 脂肪の消化を助ける胆汁を作る
  • エネルギーやビタミンなどを蓄える

このように、肝臓は食事や栄養とも深く関わり、毎日私たちの体を支えています。

「沈黙の臓器」と呼ばれる理由

肝臓は多少負担がかかっても働き続ける力があり、痛みを感じる神経が少ないため、不調があっても自覚しにくい特徴があります。

そのため、「沈黙の臓器」と呼ばれています。

症状が現れたときには負担が大きくなっていることもあるため、普段から食事や生活習慣を見直し、肝臓をいたわることが大切です。

お酒は肝臓でどのように分解されるの?

お酒は胃や小腸から吸収されると、血液を通って肝臓へ運ばれます。

肝臓ではアルコールを分解し、体の外へ排出できる形へ変えていきます。

しかし、飲酒量が多くなると肝臓の負担も増え、本来の働きが追いつかなくなることがあります。

アルコールが分解される流れ

アルコールが肝臓でアセトアルデヒド、酢酸へと分解される流れを示したイラスト

お酒は肝臓で分解され、最終的には水や二酸化炭素となって体の外へ排出されます。

しかし、飲酒量が増えるほど肝臓への負担も大きくなります。

飲み過ぎると肝臓に負担がかかる理由

肝臓はアルコールの分解を優先して行います。

そのため、飲酒量が増えると本来の働きにも負担がかかりやすくなります。

例えば、

  • 栄養の代謝
  • 脂質の代謝
  • 解毒
  • エネルギーの貯蔵

などの働きにも影響する可能性があります。

さらに、お酒を飲むことでビタミンB群や亜鉛などの栄養素が消費されやすくなることも知られています。

お酒が痩せにくさにつながることもあります

「お酒は糖質が少ないから太らない」と思われることがあります。

しかし実際には、

  • アルコールの分解が優先される
  • おつまみを食べ過ぎやすい
  • 睡眠の質が低下しやすい
  • 食欲をコントロールしにくくなる

などの理由から、体重管理が難しくなることがあります。

もちろん、飲酒量や生活習慣によって影響には個人差がありますが、「お酒だけ」ではなく、肝臓や栄養状態もあわせて考えることが大切です。

肝臓と腸は深くつながっています(腸肝相関)

肝臓の主な働き(栄養の代謝・解毒・胆汁の生成・エネルギーの貯蔵)をまとめたイラスト

近年では、腸と肝臓がお互いに影響し合う「腸肝相関(ちょうかんそうかん)」という考え方が注目されています。

食べたものや腸内細菌が作り出した物質は、まず肝臓へ運ばれます。

そのため、肝臓の健康を考えるうえで、腸内環境を整えることも大切だと考えられています。

腸で吸収された栄養や物質が肝臓へ運ばれる腸肝相関を説明したイラスト

食べたものは最初に肝臓へ届く

私たちが食べたものは、胃や腸で消化・吸収されたあと、門脈(もんみゃく)という血管を通って最初に肝臓へ運ばれます。

肝臓では、栄養を体で使いやすい形に変えたり、有害な物質を分解したりしています。

腸内環境が肝臓に影響する理由

腸内環境が乱れると、悪玉菌が増え、有害な物質が作られやすくなることがあります。

これらの物質も腸から吸収されて肝臓へ運ばれるため、腸内環境の乱れが肝臓への負担につながる可能性があります。

そのため、肝臓を守るためには、お酒の量だけでなく、毎日の食事や腸内環境にも目を向けることが大切です。

腸内環境が乱れると肝臓にも負担がかかることがあります

腸と肝臓は「腸肝相関」と呼ばれる関係でつながっています。

そのため、腸内環境が乱れると、腸だけでなく肝臓にも影響することがあります。

ここでは、その仕組みについてご紹介します。

腸内環境が乱れる原因

腸内環境は、毎日の食事や生活習慣の影響を受けています。

例えば、

  • お酒の飲み過ぎ
  • 睡眠不足
  • ストレス
  • 甘い物や脂っこい食事が多い
  • 食物繊維が不足している
  • 一部の方では小麦の影響が考えられることもある
  • 運動不足

などが続くと、善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れ、腸内環境が乱れやすくなることがあります。

リーキーガット(腸管透過性亢進)とは

リーキーガット(腸もれ)によって有害物質が腸から血液へ入り、肝臓へ運ばれる仕組みを示したイラスト

腸には、本来必要な栄養素を吸収し、有害な物質が体内へ入りにくくする「バリア機能」があります。

しかし、腸内環境の乱れなどによって、このバリア機能が低下すると、本来は通りにくい物質まで腸の壁を通過しやすくなる状態があります。

これを「リーキーガット(腸管透過性亢進)」と呼びます。

なお、リーキーガットは近年研究が進められている分野であり、病態や臨床的な位置づけについては現在も研究が続いています。

腸内環境が乱れる要因は一つではありません。

お酒の飲み過ぎや睡眠不足、ストレスのほか、食生活も影響すると考えられています。

また、一部の研究では、小麦に含まれるグルテンなどが腸管透過性に影響する可能性も報告されています。ただし、これはすべての人に当てはまるわけではなく、現在も研究が進められている分野です。

肝臓への負担との関係

リーキーガットの状態になると、LPS(エンドトキシン)などの有害な物質が腸から血液へ入りやすくなることがあります。

これらの物質は門脈を通って最初に肝臓へ運ばれるため、肝臓は分解・解毒を行おうと働きます。

この状態が長く続くと、肝臓への負担が増え、慢性的な炎症や脂肪肝との関連が指摘されています。

そのため、お酒の量だけでなく、毎日の食事や生活習慣を見直し、腸内環境を整えることも肝臓の健康を守るために大切と考えられています。

お酒を飲むと不足しやすい栄養素

アルコールを分解するためには、多くの栄養素が使われます。

そのため、飲酒量が多い方や毎日のようにお酒を飲む方では、栄養が不足しやすくなることがあります。

栄養バランスを意識することは、肝臓の健康を守るためにも大切です。

お酒を飲むと不足しやすい栄養素と、肝臓・腸のセルフケアをまとめたイラスト

栄養素はサプリメントだけでなく、まずは毎日の食事からバランスよく摂ることが基本です。必要に応じて医師や管理栄養士などの専門家に相談することも大切です。

たんぱく質

たんぱく質は、肝臓で作られる酵素やさまざまな組織の材料になります。

魚・肉・卵・大豆製品などから、毎日の食事でしっかり摂ることが大切です。

ビタミンB群

ビタミンB群は、糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーへ変えるために欠かせない栄養素です。

アルコールの代謝にも関わるため、飲酒量が多い方では不足しやすいことがあります。

亜鉛

亜鉛は、肝臓の酵素や免疫機能などに関わる重要なミネラルです。

飲酒によって排泄が増え、不足しやすくなることがあります。

タウリン・オルニチン

タウリンやオルニチンは、肝臓の働きをサポートする成分として知られています。

魚介類やしじみなどの食品にも含まれています。

グルタチオン・NAC

グルタチオンは、肝臓に多く存在する抗酸化物質で、体を酸化ストレスから守る働きがあります。

NAC(N-アセチルシステイン)は、グルタチオンの材料となる成分として研究されています。

今日からできる肝臓と腸のセルフケア

肝臓と腸の健康は、毎日の生活習慣の積み重ねが大切です。

特別なことではなく、毎日の食事や睡眠、適度な運動など、小さな習慣を続けることが健康維持につながります。

良質なたんぱく質を意識する

肝臓では多くの酵素やたんぱく質が作られています。

魚・肉・卵・大豆製品などをバランスよく取り入れましょう。

発酵食品・食物繊維を取り入れる

ヨーグルトや納豆などの発酵食品、野菜や海藻、きのこ類などの食物繊維は、腸内環境を整えるために役立ちます。

お酒を飲み過ぎない・休肝日をつくる

毎日お酒を飲む習慣がある方は、週に数日は休肝日を設けることも大切です。

肝臓を休ませる時間をつくることで、負担を減らすことにつながります。

睡眠と適度な運動を心がける

睡眠不足や運動不足は、腸内環境や生活習慣全体にも影響を与えることがあります。

十分な睡眠と無理のない運動を習慣にしましょう。

当院のサポート

肝臓や腸の健康を守るためには、お酒の量だけでなく、食事・睡眠・運動・ストレスなど、毎日の生活習慣を見直すことも大切です。

当院では、肝臓や腸そのものを治療することはできませんが、体全体のバランスや生活習慣に着目し、健康づくりをサポートしています。

自律神経を整える整体

ストレスや疲労が続くと、自律神経のバランスが乱れ、睡眠や胃腸の働きにも影響することがあります。

当院では、強い刺激を加えるのではなく、やさしい整体で体全体のバランスを整え、リラックスしやすい状態を目指します。

呼吸・睡眠・生活習慣のサポート

健康な体を維持するためには、施術だけでなく毎日の生活習慣も大切です。

呼吸の仕方や睡眠、運動習慣など、一人ひとりの生活に合わせたセルフケアもお伝えしています。

栄養面のアドバイス

当院では、分子栄養学の考え方も参考にしながら、食事内容や不足しやすい栄養素についてアドバイスを行っています。

なお、栄養指導は健康維持を目的とした一般的なアドバイスであり、病気の診断や治療を行うものではありません。

よくある質問

Q
リーキーガット症候群とセリアック病の違いを教えてください。原因や対策、予防法も知りたいです。
A

リーキーガット(腸管透過性亢進)は、腸のバリア機能が低下し、本来は通りにくい物質が腸の壁を通過しやすくなる状態を指します。食生活やストレス、アルコールなどが影響する可能性があり、現在も研究が進められている分野です。

一方、セリアック病は、小麦などに含まれるグルテンに対して免疫が過剰に反応する自己免疫疾患です。グルテンを摂取すると小腸の粘膜が傷つき、栄養吸収に影響が出ます。

リーキーガットは生活習慣の見直しが中心になりますが、セリアック病では医療機関で診断を受け、グルテンを避ける食事療法が基本となります。

Q
お酒がなかなかやめられません。でも痩せたいです。まずは何から始めればいいですか?
A

いきなり禁酒を目指す必要はありません。

まずは、

  • 飲酒量を少し減らす
  • 週に1〜2日の休肝日を作る
  • おつまみを高たんぱくな食品に変える
  • 睡眠時間を確保する

など、小さなことから始めることが大切です。

「やめられない」と自分を責めるよりも、少しずつ生活習慣を整えることが長続きしやすくなります。

Q
40歳を過ぎてから食べていないのに太ります。甲状腺も関係すると聞きました。血液検査では何を重視しますか?
A

40歳以降は筋肉量や基礎代謝の低下、ホルモンバランスの変化など、さまざまな要因が重なることがあります。

血液検査では、症状に応じて医師が判断しますが、一般的には次のような項目が参考になることがあります。

  • 甲状腺機能(TSH・FT4・FT3)
  • 肝機能(AST・ALT・γ-GTP)
  • 血糖値・HbA1c
  • 脂質
  • 鉄(フェリチンを含めて評価する場合もあります)
  • ビタミンDやビタミンB12など(必要に応じて)

気になる症状がある場合は、自己判断せず医療機関へ相談しましょう。

Q
小麦や乳製品は腸に良くないと聞きましたが本当ですか?
A

小麦や乳製品がすべての人に悪いという科学的根拠はありません。

一方で、一部の方では小麦に含まれるグルテンや乳製品の成分が体質に合わず、消化器症状が出ることがあります。

また、一部の研究では、グルテンが腸管のバリア機能に影響する可能性も報告されていますが、影響には個人差があり、現在も研究が進められている分野です。

自己判断で極端に制限するのではなく、症状がある場合は医療機関へ相談することをおすすめします。

Q
お酒をやめるにはどうしたらいいですか?
A

「意思が弱いからやめられない」と考える必要はありません。

飲酒が習慣化すると、生活リズムやストレス、睡眠不足なども関係していることがあります。

まずは、

  • 飲まない日を決める
  • 家にお酒を置き過ぎない
  • ノンアルコール飲料を活用する
  • ストレス解消法を増やす

など、自分に合った方法を少しずつ取り入れてみましょう。

毎日の飲酒をやめられない、生活に支障が出ているなどの場合は、早めに医療機関へ相談することも大切です。

まとめ

お酒は肝臓で分解されますが、その働きを支えているのは肝臓だけではありません。

近年では、肝臓と腸がお互いに影響し合う「腸肝相関」という考え方も注目されており、腸内環境を整えることも肝臓の健康につながると考えられています。

また、飲酒量が多い方では、たんぱく質やビタミンB群、亜鉛などの栄養素が不足しやすくなることがあります。

「痩せたいのにお酒がやめられない」と悩んでいる方も、無理に我慢するのではなく、まずは休肝日をつくること、食事を見直すこと、睡眠を整えることなど、できることから始めてみましょう。

毎日の小さな積み重ねが、肝臓や腸の健康、そして将来の健康づくりにつながります。

もしもお悩みのことがございましたら、お気軽にこちらからご相談ください。

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参考文献

  • オーソモレキュラーダイエット』:安藤麻希子
  • 小腸を強くすれば病気にならない』:江田証
  • 心身の不調が楽になる鉄分ちょい足しごはん』:毛利有香
  • 栄養精神医学入門』:溝口徹
  • 運動脳』:アンデシュ・ハンセン