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おしっこで健康チェック|尿の色・におい・泡立ちからわかる体のサイン

おしっこで健康チェック|尿の色・におい・泡立ちを確認する女性のイラスト

おしっこの色って毎日、微妙に違いますよね。

疲れすぎたら濃くなったりするような気がします。

おしっこで何か、健康状態がわかるのでしょうか?

おしっこは、毎日タダでできる体調チェックのきっかけです。
予約もいりません。待ち時間もゼロ。(笑)

ただし、おしっこだけで病名までわかるほど、親切にはできていませんよ。

「今日はいつもとちょっと違うな」

そんな小さなヒントをもらうくらいの気持ちで、尿の色・におい・量・回数・泡立ちを見てみてください。

この記事を読んで欲しい方
  • おしっこの色やにおいが最近、気になる方
  • おしっこの量や回数が変わった方
  • おしっこが出にくい、残る感じがする方
  • おしっこのときに、しみる・痛む方

おしっこで健康チェック

尿は毎日出るものだからこそ、変化に気づきやすいのがいいところです。

見るのは、

  • におい
  • 泡立ち

色、濁り

尿の色からみる水分状態の目安|淡い黄色から濃い褐色までの5段階

特に夏の時期などは、尿の色を水分状態に気づく手がかりの一つとして見てみてくださいね。

無色透明

一時的であれば珍しくありません。

ただ、強い喉の渇きとともに大量の尿が続くなら、「水をたくさん飲んだからかな?」だけでは説明できないこともあります。

琥珀色

濃い黄色から琥珀色の尿は、体内の水分が不足して尿が濃くなっている可能性があります。

特に暑い日、運動後、発汗が多いときは脱水に注意してください。

ただし、尿の色だけで脱水の程度を正確に判断することはできません。

茶色

茶色い尿を見ると、ちょっと驚きますよね。

1回だけなのか、何日も続いているのか。

赤みや、皮膚・白目の黄色さなど、ほかの変化も一緒に見てみましょう。

ピンク色、赤色

ピンク色や赤色の尿は、ビーツやブラックベリーなど、食べ物の影響で起こることもあります。

一方で血尿の可能性もあり、尿路感染症、尿路結石、腎臓や膀胱などの病気が関係することもあります。

食べ物の影響が思い当たらない赤い尿や、繰り返す血尿は、見逃したくないサインです。

オレンジ色

濃い黄色からオレンジ色の尿は、脱水のほか、ビタミン剤や一部の薬の影響で起こることがあります。

まれに肝臓や胆道系の異常が関係することもあります。

色が続く、皮膚や白目も黄色く見えるなど、尿以外の変化がないかも見てみましょう。

緑色・青色

青色や緑色の尿はまれですが、食品色素、一部の薬剤、感染症などで起こることがあります。

青や緑のおしっこ。

これはさすがに「えっ?」となりますよね。

まずは最近食べたものや、飲んでいる薬なども思い返してみてください。

濁っている

尿の濁りは、一時的な結晶や分泌物の混入などでも起こりますが、尿路感染症などが関係することもあります。

尿が濁っていたからといって、すぐ病気とは限りません。

「痛くない?」
「トイレが近くない?」
「熱はない?」

と、ほかの変化も一緒に見てみてください。

量と回数

量が増えた

水分摂取量が多いときや、カフェインを多く含む飲み物、利尿薬の影響で尿量が増えることがあります。

強い喉の渇きとともに大量の尿が続く場合は、糖尿病や尿崩症などが関係することもあります。

「たくさん飲んだから、たくさん出た」だけではない場合もあるということです。

回数が増えた

水分を多くとったとき、寒いとき、緊張が強いときなどに、一時的に尿の回数が増えることがあります。

ただし、頻尿が続く場合は、膀胱炎、過活動膀胱、前立腺肥大症、糖尿病、睡眠の問題など、さまざまな原因が考えられます。

排尿は神経系の働きとも関係していますが、「自律神経の乱れだけが原因」と決めつけないことが大切です。

におい

食べ物やビタミン剤、水分不足などで、一時的に尿のにおいが変わることがあります。

強いアンモニア臭や悪臭が続く場合は、においだけでなく、

「おしっこのとき痛くない?」
「トイレが近くなってない?」
「熱はない?」

と、ほかの変化も一緒に見てみましょう。

また、甘い、果物のようなにおいだけで、ケトン体や糖尿病を判断することはできません。

泡立ち

尿が勢いよく便器に当たったときや、尿が濃いときには、一時的に泡立つことがあります。

一方、細かい泡が毎回のように長く残る場合は、尿たんぱくなどが関係することもあります。

便器に勢いよく尿が当たれば、それだけでも泡は立ちます。

ですから、「泡が出た!腎臓が悪い!」と、すぐに慌てなくても大丈夫です。

見るなら、毎回なのか、細かい泡が長く残るのか。そこをチェックしてみてください。

ここだけは見逃さないでほしいサイン

ここまで「1回だけの変化で慌てなくても大丈夫」と書いてきました。

でも、ここだけは別です。

特に、

  • 赤い尿や血尿
  • 尿がまったく出ない
  • 強い排尿痛
  • 発熱を伴う頻尿や残尿感
  • 急に尿量が減った
  • 強いむくみ

などがある場合は、自己判断で様子を見続けず、医療機関で確認してください。

大切なのは、何でも怖がることではありません。本当に大事なサインだけは、見逃さないことです。

尿の痛み・出にくさ・残尿感で気をつけたいこと

尿の痛み・出にくさ・残尿感と、血尿・発熱・強い痛み・尿が出ない場合の注意サイン

排尿後痛い

排尿後の痛みは、膀胱炎や尿道炎などの尿路感染症でみられることがありますが、それ以外の原因もあります。

痛みが続く、血尿や発熱を伴う場合は、尿検査を含め医療機関で確認してください。

排尿後に下腹部が痛い

排尿後に下腹部が痛む場合、膀胱炎などの尿路感染症や前立腺炎などが関係することがあります。

痛みだけでなく、発熱や血尿、背中や腰の痛みがないかも一緒に見てみてください。

尿の出が悪い

「もう年だからなあ」男性はつい、この一言で全部片づけてしまいがちです。

でも、尿の出にくさには前立腺だけでなく、膀胱の収縮力、神経、尿道狭窄、薬の影響などが関係することもあります。

年齢は理由の一つかもしれません。

でも、全部を年齢のせいにするのは、少し早いかもしれません。

尿の出にくさは、尿の通過障害や膀胱収縮障害などで起こり、男性では前立腺肥大症が代表的です。

むくみを伴う

むくみは尿の異常そのものではありませんが、腎臓、心臓、肝臓などが関係することもあります。

急に強くなったのか、尿量が減っていないか、息苦しさはないか。

むくみだけでなく、ほかの変化も一緒に見てみましょう。

しみる・痛い・残尿感がある

排尿時のしみる感じや痛み、残尿感は、膀胱炎や尿道炎、前立腺炎などでみられます。

性感染症や結石などが関係することもあります。

「そのうち治るかな」と、我慢大会にする必要はありません。

血尿や発熱など、ほかの変化がないかも一緒に見てみてください。

排尿時痛は急性膀胱炎などでみられ、頻尿や血尿を伴うことがあります。

尿がまったく出ない

膀胱に尿がたまっているのに出せない状態を「尿閉」といいます。

「ちょっと出にくい」と「まったく出ない」は別物です。

ここは、先ほどの「見逃さないでほしいサイン」に入ります。

熱中症や脱水で尿量が減った

脱水や熱中症では、尿量が減ったり、尿の色が濃くなったりすることがあります。

ただし、「尿が薄いから、熱中症ではない」とは言い切れません。

めまい、頭痛、吐き気、だるさなど、体調も一緒に見てください。

おしっこの切れが悪い

排尿後尿滴下は、排尿後に尿が少量もれてくる症状です。

「終わったと思ったら、まだ終わっていなかった」という、あの感じです。

男性では前立腺肥大症などの排尿障害が背景にある場合もありますが、原因は一つではありません。

よくある質問

Q
血尿が出ることがあります。痛みはありません。何科を受診したらいいですか?
A

痛みがなくても、血尿が出た場合は泌尿器科を受診してください。

「痛くないから大丈夫かな」と思いやすいのですが、肉眼でわかる血尿は、膀胱炎や尿路結石だけでなく、腎臓・尿管・膀胱などの病気が隠れていることもあります。

特に大切なのは、血尿が一度出て、その後きれいな尿に戻った場合でも放置しないことです。

泌尿器科では、尿検査や超音波検査などを行い、必要に応じてCTや膀胱鏡などで原因を調べます。

「痛くないから安心」ではなく、「痛くないのに血尿が出た」ということも、大切な情報として伝えてください。

Q
最近、暑くなって水分を飲んでいるのですが熱中症や脱水でしょうか?おしっこは薄い感じがします。
A

尿が薄いからといって、熱中症ではないとは言い切れません。

水分を多く飲んだ後は、尿が薄くなることがあります。ただし、熱中症は尿の色だけで判断するものではなく、

  • めまい
  • 頭痛
  • 吐き気
  • 強いだるさ
  • 大量の汗、または汗が出なくなる
  • 反応が鈍い、言動がおかしい

などの症状や、暑い環境にどれくらいいたかも含めて考える必要があります。

つまり、尿が薄い=熱中症の心配はないとは限りません。

反対に、元気で食事もとれていて、暑さを避けながら適切に水分補給できている場合は、尿が薄いだけで過度に心配する必要はありません。

大切なのは、尿の色だけを見るのではなく、「いつもと比べて体調がおかしくないか」を一緒に見ることです。

自力で水分が飲めない、意識がおかしい、呼びかけへの反応が悪い場合は、すぐに救急車を要請してください。

Q
サッカーをしている息子なのですが、スポーツドリンクは糖分が多いので飲ませていません。飲ませた方がいいですか?
A

スポーツドリンクを完全に禁止する必要はないと思います。暑い日のサッカーや大量に汗をかく状況では、上手に使う価値があります。

確かにスポーツドリンクには糖分が含まれています。そのため、普段の生活で水代わりに大量に飲み続ける必要はありません。

しかし、暑い環境で長時間サッカーをすると、水分だけでなく塩分も汗とともに失われます。日本スポーツ協会では、暑いときの運動では、スポーツドリンクなどを利用して0.1〜0.2%程度の塩分を補給することを勧めています。

私なら、「スポーツドリンクは糖分があるからダメ」でも、「スポーツ中は必ずスポーツドリンク」でもなく、運動時間・暑さ・発汗量で使い分けると考えます。

軽い運動や短時間で、それほど汗をかいていなければ水でもよいでしょう。一方、真夏のサッカーや大量に汗をかく練習では、水分と塩分を補う選択肢としてスポーツドリンクは有用です。環境省の資料でも、長時間の運動や高温環境では、イオンや糖分を含む飲料やスポーツドリンクが水分補給の選択肢として示されています。

一番大切なのは、飲み物だけで熱中症を防ごうとしないことです。

休憩、暑さ指数、練習時間、体調、暑さへの慣れなどを含めて考える必要があります。特に急に暑くなった時期は熱中症リスクが高くなるため注意してください。

Q
更年期なのか、おしっこの出が悪いです。どうしたらいいですか?
A

更年期の時期に排尿の変化が出ることはありますが、更年期だけが原因とは限りません。

女性でも更年期の時期には、頻尿、尿失禁、残尿感などの下部尿路症状がみられることがあります。しかし、尿の出にくさには、

  • 尿の通り道の問題
  • 膀胱が十分に収縮できない
  • 神経の影響
  • 加齢による変化
  • 骨盤臓器脱
  • 薬の影響

など、さまざまな原因が考えられます。

そのため、「女性だから前立腺はないし、更年期のせいかな」と我慢し続けないことが大切です。

受診するときは、

  • いつから出にくいか
  • 尿の勢いはどうか
  • 何回くらいトイレに行くか
  • 残尿感があるか
  • 夜中に何回起きるか
  • 飲んでいる薬

などを伝えると、診察の助けになります。

女性の排尿症状は泌尿器科で相談できます。更年期症状や腟の乾燥、性交痛なども強い場合は、婦人科での相談も選択肢になります。

Q
前立腺肥大と主人が言われたのですが、何かできることはありますか?
A

はい、できることはあります。ただし、前立腺の大きさだけでなく「どのくらい排尿に困っているか」によって対応は変わります。

前立腺は膀胱の出口で尿道を取り囲んでいるため、肥大すると尿道を圧迫し、

  • 尿が出にくい
  • 尿の勢いが弱い
  • 時間がかかる
  • 残尿感がある
  • 尿が近い
  • 夜中に何度もトイレに起きる

などの症状が現れることがあります。

医療機関では、症状や前立腺の大きさ、残尿などを確認しながら、経過観察、薬物療法、必要に応じて手術などが検討されます。前立腺肥大症の治療には複数の薬物療法や外科的治療の選択肢があります。

日常生活では、まず排尿症状を我慢しすぎないこと、症状の変化を記録しておくことが大切です。

例えば、

「夜は何回起きる?」
「尿の勢いは以前より弱くなっていない?」
「出し切れていない感じはある?」

こうした変化を見ておくと、診察時にも役立ちます。

前立腺肥大=すぐに手術というわけではありません。症状や検査結果に応じて、経過観察や薬による治療なども含めて検討されます。

大切なのは、男性本人が「年齢のせいだから仕方ない」と我慢し続けないことです。排尿の困りごとは少し話しにくいものですが、泌尿器科では日常的に扱われている症状です。

まとめ

  • 尿の色・におい・量・回数・泡立ちは、体の変化に気づく手がかりになる
  • 尿の見た目だけで病気を判断することはできない
  • 1回だけの変化で慌てず、続くかどうか、ほかの症状がないかも一緒に見る

毎日何気なくしている尿ですが、よく見てみると、体から届く小さなお便りのようなものです。

ただし、そのお便りに病名までは書いてありません。

「いつもと違うな」と感じたら、色だけで決めつけず、におい・量・回数・泡立ち、そして体調まで一緒に見てみてください。

1回だけの変化で不安になりすぎる必要はありません。

大切なのは、「あれ?いつもと少し違うな」と気づけることです。

毎日の小さな変化に気づくことも、自分の体を大切にする第一歩です。

そのうえで、ストレスや睡眠、体の緊張なども気になる場合は、当院でも生活習慣や体の状態を確認しながらサポートできることがあります。一人で悩まず、お気軽にご相談ください。

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参考文献

  • 日本泌尿器科学会:「こんな症状があったら」
  • 日本腎臓学会:「腎臓病とは-蛋白尿・血尿」
  • 環境省:「熱中症予防情報サイト」
  • 日本スポーツ協会:「熱中症予防5ヶ条」
  • MedlinePlus:「Urine and Urination」