
「子どもを抱っこしてから腰が痛くなった」
「床から抱き上げる瞬間に腰がズキッとする」
「抱っこして立っていると、だんだん腰がつらくなる」
「いつも同じ側で抱っこしていて、片側の腰やお尻が痛い」
このようなことはありませんか?
子どもの抱っこは、一度だけ重い物を持つのとは違います。
抱き上げる、立つ、歩く、下ろすという動作を毎日何度も繰り返すため、少しずつ身体への負担が積み重なることがあります。
そして大切なのは、抱っこで腰が痛くなったからといって、腰だけを見ればよいとは限らないことです。
股関節やお尻、背骨の動き、抱っこの仕方なども一緒に確認することが大切です。
▶ 腰痛を「どんな時に痛むのか」からまとめたページはこちら
https://wakae-ookuma-seitai.com/youtsu/
子どもの抱っこで腰が痛くなるのはなぜ?
子どもの抱っこには、
- 床から抱き上げる
- ベビーベッドや布団から持ち上げる
- 腕で支えたまま立つ
- 抱っこしたまま歩く
- 片側の腰に乗せるように抱える
- 中腰になって子どもを下ろす
など、いくつもの動作があります。
研究でも、4.6kg・7.6kg・9.8kgの乳児ダミーを抱き上げる動作を比較すると、重くなるほど腰と股関節にかかる力学的負荷が大きくなったことが報告されています。
また、子どもを前で抱えて歩くと、何も持っていない時よりも腰を反る方向へ姿勢が変化することも確認されています。
つまり、「抱っこすると腰が痛い=腰の筋肉だけの問題」と単純には考えられません。
どの抱っこ動作で痛みが出るのかを見ることが大切です。
こんな「抱っこ腰痛」はありませんか?
床から子どもを抱き上げる瞬間に痛い
子育てでは、床や布団から子どもを抱き上げる場面が何度もあります。
この時、
- 腰だけを前に曲げる
- 身体から離れた位置で子どもを持つ
- ひねりながら持ち上げる
- 急いで一気に立ち上がる
などが重なると、腰への負担が大きくなることがあります。
乳児ダミーを使った研究では、抱き上げ動作で腰部に大きな関節モーメントが生じ、子どもの重量が増えるほど腰と股関節への負荷も増加しました。
子どもが成長すると、「赤ちゃんの頃は平気だったのに、最近抱っこがつらい」と感じることがあるのも不思議ではありません。
抱っこしたまま立っていると腰が痛い
子どもを身体の前で抱えると、重心が前へ移ります。
するとバランスを取るために、身体を少し後ろへ反らすような姿勢になることがあります。
研究でも、腕で子どもを抱える場合や抱っこひもを使用した場合、何も持たない時と比べて背中を伸ばす方向への姿勢変化が確認されています。
もちろん、「反り腰だから腰痛になる」と一つの理由だけで決めつけることはできません。
しかし、長時間抱っこしている時に腰を反らせ続けている方では、身体の使い方を見直すヒントになります。
いつも同じ側で抱っこして腰が痛い
「右側で抱っこする方が楽」「気づくといつも左の腰に子どもを乗せている」という方も多いと思います。
片側で子どもを支えると、
- 身体を横へ傾ける
- 骨盤を横へずらす
- 身体を少しひねる
- 左右で背中の筋肉の使い方が変わる
といったことがあります。
スリングで6kgのダミーを片側に抱えた研究でも、体幹の姿勢や背筋の活動に左右差がみられています。
だからといって、「左右を必ず50%ずつにしなければならない」という意味ではありません。
ただ、いつも同じ側だけで長時間抱っこしている方は、ときどき反対側に変えたり、抱き方そのものを変えたりすることは一つの工夫です。
子どもを下ろす時に腰が痛い
意外に多いのが、抱き上げる時より、下ろす時に痛いというケースです。
床や布団へ下ろす時には、子どもの体重を支えながら、
- 腰を前へ曲げる
- 股関節を曲げる
- 膝を曲げる
- 子どもの位置を確認する
- ゆっくり下ろす
という動きを同時に行います。
特に眠っている子どもを起こさないように、身体から離れた位置へそっと下ろそうとすると、腰がつらくなる方もいます。
そのため当院では、「抱っこで痛い」だけでなく、抱き上げる時なのか、支えている時なのか、下ろす時なのかまで確認します。
抱っこで腰が痛い時は股関節やお尻も確認します
子どもを抱き上げる時には、腰だけでなく股関節や膝も使います。
ところが、
- 股関節が動かしにくい
- お尻をうまく使いにくい
- 中腰になることが多い
- 身体をひねりながら抱き上げる
などがあると、腰の動きが大きくなることがあります。
そのため当院では、腰が痛いから腰だけを施術するのではなく、
- 股関節の動き
- お尻まわりの状態
- 骨盤や背骨の動き
- 抱き上げ動作
- 左右どちらで抱っこしているか
なども確認します。
「産後だから仕方ない」と決めつけなくて大丈夫です
産後に腰痛が出る方もおられます。
しかし、抱っこ腰痛はお母さんだけの問題ではありません。
お父さんや祖父母など、日常的に子どもを抱っこする方であれば起こることがあります。
また産後の場合も、「骨盤が開いているから」という一つの理由だけですべての腰痛を説明できるわけではありません。
育児では、
- 抱っこ
- 授乳
- オムツ交換
- 沐浴
- 寝かしつけ
- 睡眠不足
など、身体への負担が重なることがあります。
どの場面で腰痛が出ているのかを一つずつ整理することが大切です。
▶ 産後の身体や自律神経のお悩みについて
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抱っこで腰が痛い時に試したい3つのこと
① 子どもをできるだけ身体に近づけてから抱き上げる
子どもが身体から遠い位置にいる状態で持ち上げようとすると、腰への負担が大きくなりやすくなります。
床から抱き上げる時は、まず子どもの近くまで身体を移動してみてください。
腕を伸ばしたまま遠くから持ち上げるのではなく、できるだけ自分の身体に近い位置で抱える
ことを意識します。
急いでいる時ほど遠くから手を伸ばしがちなので、一度子どもの近くまで移動してから抱き上げてみましょう。
② 腰だけでなく股関節や膝も使う
抱き上げる時に、腰だけを深く曲げて持ち上げる必要はありません。
足を少し開き、
- 股関節を曲げる
- 膝も使う
- 子どもに近づく
ようにすると、身体全体で動きやすくなります。
「背中を絶対に真っすぐにする」と力む必要はありません。
腰だけに動きを集中させず、身体全体で抱き上げるというイメージで十分です。
③ 同じ側ばかりで長時間抱っこしない
いつも同じ側に子どもを乗せている方は、ときどき反対側も試してみてください。
抱っこひもを使う、座って抱く時間を作るなど、抱き方そのものを変える方法もあります。
ただし、痛みが強い側へ無理に持ち替える必要はありません。
大切なのは、「いつも同じ姿勢を続けていないかな?」と気づくことです。
子どもが大きくなるほど抱っこがつらくなった方へ
乳児ダミーを使った研究では、4.6kg、7.6kg、9.8kgと重量が増えるほど、抱き上げた時の腰・股関節の負荷が大きくなりました。
子どもは成長します。
ところが、抱っこの仕方は赤ちゃんの頃と同じままということがあります。
そのため、「前は平気だったのに最近急に腰がつらくなった」という場合は、身体が弱くなったと考えるだけではなく、子どもの成長に合わせて抱っこの方法も変えるという視点も大切です。
抱っこだけでなく、こんな時にも腰が痛くありませんか?
抱っこで腰が痛い方の中には、
- 朝起きる時に腰が痛い
- 寝返りで腰が痛い
- あぐらをかくと腰が痛い
- 椅子やソファから立つと痛い
- 長時間座ったあと腰が伸びにくい
など、他の動作でも腰痛を感じることがあります。
腰痛は「腰が痛い」という情報だけではなく、「どんな動作の時に痛いのか」を見ると、身体の状態を考える大きなヒントになります。
▶ 腰痛を動作別にまとめています
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東大阪・若江岩田のおおくま整骨院では
当院では、「子どもを抱っこしてから腰が痛い」という場合も、腰だけを見るのではありません。
- 抱き上げた時に痛いのか
- 抱っこして立っている時に痛いのか
- 子どもを下ろす時に痛いのか
- いつも同じ側で抱っこしていないか
- 股関節やお尻は動いているか
- 骨盤や背骨はどのように動いているか
などを確認します。
そのうえで、背骨をやさしく揺らす方法やオステオパシーなどを取り入れ、強く押したり無理にひねったりしない方法を中心に身体全体を調整していきます。
「昨日、子どもを抱っこしてから腰が痛い」という急な腰痛についてもご相談ください。
院長は柔道整復師の国家資格を持ち、急性の身体の痛みについても学んできています。
病名が分からなくても、「この動きをすると痛い」という段階で大丈夫です。
▶ 全身調整について詳しくはこちら
https://wakae-ookuma-seitai.com/menu-and-rates/zenshin-tyousei/
よくある質問
- Q子どもを抱っこして腰が痛くなった当日でも相談できますか?
- A
はい。実際に痛めた当日にご相談いただくこともあります。
どの動作で痛めたのか、どの姿勢がつらいのか、どこまで動けるのかなどを確認しながら、その時の状態に合わせて対応します。
- Q抱っこする時は腰を反らさない方がいいですか?
- A
無理に「反らさないようにしよう」と力む必要はありません。
子どもを前で抱えると、バランスを取るため自然に身体が後ろへ傾くことがあります。
大切なのは一つの姿勢を悪いと決めつけるのではなく、長時間同じ姿勢を続けていないかを見ることです。
- Qいつも同じ側で抱っこするのはよくないですか?
- A
必ず左右同じ時間にする必要はありません。
ただし、いつも同じ側だけで長時間抱っこしていて片側の腰やお尻がつらい場合は、反対側へ持ち替える、抱っこひもを使う、座って抱くなど、姿勢を変えてみることも一つです。
- Q抱っこひもを使った方が腰にいいですか?
- A
抱っこひもを使うことで身体の使い方は変わりますが、「使えば必ず腰痛が楽になる」とは言い切れません。
子どもの体重、装着位置、使用時間、身体の状態によっても変わります。
ご自身とお子さんが無理なく使える方法を選んでください。
- Q産後ではなくても抱っこ腰痛は相談できますか?
- A
はい。
お母さんだけではなく、お父さんや祖父母など、子どもを抱っこする方からの腰痛相談も可能です。
「抱き上げる時だけ痛い」「長く抱っこすると痛い」など、具体的に困っている動作を教えてください。
まとめ|抱っこ腰痛は「どの瞬間に痛いか」を確認しましょう
子どもを抱っこして腰が痛い場合でも、
- 抱き上げる時に痛い
- 抱っこして立っていると痛い
- 片側で抱っこすると痛い
- 子どもを下ろす時に痛い
では、身体の使い方が違います。
「抱っこが悪い」「腰が弱い」と一つの理由だけで考えず、いつ、どの動作で痛むのかをまず確認してみてください。
東大阪市・若江岩田周辺で、子どもの抱っこをきっかけにした腰痛や、育児中の身体の痛みにお困りの方はお気軽にご相談ください。

参考文献
- 日本整形外科学会/日本腰痛学会監修『腰痛診療ガイドライン2019 改訂第2版』
- 『一問一答! 腰痛のエビデンス』:菊地臣一
- Kim JW, Eom GM, Kwon YR. Analysis of maximum joint moment during infant lifting-up motion. Technology and Health Care. 2022;30(Suppl 1):441-450.
- Schmid S, Stauffer M, Jäger J, List R, Lorenzetti S. Sling-based infant carrying affects lumbar and thoracic spine neuromechanics during standing and walking. Gait & Posture. 2019;67:172-180.
- Havens KL, Severin AC, Bumpass DB, Mannen EM. Infant carrying method impacts caregiver posture and loading during gait and item retrieval. Gait & Posture. 2020;80:117-123.



