
「肩がガチガチになると頭まで痛くなる」
「首の付け根から後頭部が重い」
「夕方になると首も肩も頭も全部つらい」
「マッサージしても、そのときだけ」
「頭痛薬を飲むほどではないけれど、ずっと頭が重い」
こんなことはありませんか?
頭が痛いのに、本人が一番気になっているのは首や肩。
実際、頭痛のご相談では珍しくありません。
首からしたら、「ずっと同じ姿勢で仕事させられてますけど……」と言いたい日もあるかもしれません(笑)
ただし、「首こりがあるから頭痛の原因は首」「肩こりがあるから緊張型頭痛」と簡単に決められるわけではありません。
片頭痛の方でも首のこりを感じることがありますし、首そのものの問題が頭痛に関係している場合もあります。
大切なのは、「首がこっている」だけではなく、「どんな頭痛なのか」「いつ首や肩がつらくなるのか」「首を動かすと頭痛は変わるのか」まで見ていくことです。
この記事では、首こり・肩こりと頭痛の関係について、できるだけ分かりやすくお話しします。
- 首がこると頭まで痛くなる
- 肩こりと頭痛がセットになっている
- 後頭部が重い、痛い
- こめかみまで痛くなる
- デスクワークのあと頭痛がする
- スマホを長時間見たあとにつらい
- 首を動かしにくい
- 朝から首や肩がこっている
- 食いしばりや歯ぎしりがある
- マッサージしてもすぐ元に戻る
- 病院では大きな異常はないと言われたが頭痛が続く
- 首こり・肩こりと頭痛は関係するの?
- 首こり・肩こりを伴う頭痛にはいくつかのタイプがあります
- 首の付け根から後頭部が重い
- 「ストレートネックだから頭痛」と決めなくてもいい
- 肩甲骨まわりまでガチガチになっていませんか?
- 胸が硬く、呼吸が浅くなっている方もいます
- 食いしばり・歯ぎしりも確認します
- デスクワークでは「姿勢を良くしよう」と頑張りすぎない
- スマホを見るときも首は頑張っています
- ストレスが続くと首肩に力が入ることがあります
- 睡眠と朝の首こり・頭痛
- マッサージしてもすぐ戻るのはなぜ?
- 当院では首こり・肩こりと頭痛をどうみるの?
- 強く揉んだりボキボキすることを目的にはしていません
- 自分でできる首こり・肩こり頭痛の対策
- こんな頭痛は首こり・肩こりのせいと思わないでください
- よくある質問
- まとめ|首だけを責めなくて大丈夫です
- 関連記事
- 参考文献
首こり・肩こりと頭痛は関係するの?
関係する場合があります。
特に緊張型頭痛では、頭や首のまわりに圧痛がみられるタイプがあります。
また国際頭痛分類には、首の骨や椎間板、軟部組織などの問題によって起こる「頸性頭痛」という頭痛も分類されています。
ただし、ここで注意したいことがあります。
「首が痛い+頭痛」だからといって、すべてが頸性頭痛ではありません。
片頭痛でも、頭痛の前に首のこりや頸部の症状を感じる方がいます。日本頭痛学会でも、片頭痛の予兆として頸部の凝りがみられる場合があると説明されています。
つまり、
首こり
↓
頭痛
と一方向だけで考えるのではなく、
頭痛の種類によっては、頭痛の一部として首がこることもあるのです。
ここを分けて考えることが大切です。
首こり・肩こりを伴う頭痛にはいくつかのタイプがあります
「首肩がこって頭も痛い」同じように聞こえても、中身は同じとは限りません。
頭を締めつけられるように痛い
「ギューッと締めつけられる」「頭に重たい帽子をかぶっている感じ」「後頭部から頭全体が重い」
このような場合は、緊張型頭痛の特徴がみられることがあります。
首肩こりを伴うことも多く、デスクワークや長時間同じ姿勢のあとにつらくなる方もいます。
ズキズキして光や音までつらい
首肩がこっていても、
- ズキズキする
- 動くと悪化する
- 吐き気がある
- 光や音がつらい
という場合は、片頭痛の特徴がないかも確認する必要があります。
「肩がこるから緊張型頭痛やな」と決めつけると、片頭痛を見逃してしまうことがあります。
首を動かしたときに頭痛が強くなる
首を左右へ向いたとき、上を向いたとき、ある方向へ動かしたときに、いつもの頭痛が明らかに強くなる。
また、首の動きそのものがかなり悪い。
このような場合には、首の状態と頭痛との関係をより詳しく確認する必要があります。
国際頭痛分類の頸性頭痛では、首の可動域が低下し、首の動きなどで頭痛が悪化することが診断上の手がかりのひとつになっています。
ただし、これだけで自分で頸性頭痛と診断するものではありません。
首の付け根から後頭部が重い
当院でも、「ここです」と言って、首と後頭部の境目あたりを押さえる方がおられます。
長時間パソコンを見ていたり、スマホを見る時間が長かったりすると、頭を支えるために首の後ろ側へ力が入り続けることがあります。
しかも頭は意外と重いんです。
その頭を首が毎日支えています。
首としては、「今日はもう閉店でお願いします」と言いたい日もあるでしょう(笑)
特に、
- パソコン作業
- スマホ
- 細かい作業
- 車の運転
- 読書
- 下を向く家事
などが続いたあとに首の付け根や後頭部がつらくなる方は、同じ姿勢が長く続いていないか確認してみてください。
「ストレートネックだから頭痛」と決めなくてもいい
「病院でストレートネックと言われました」「だから頭痛がするんですよね?」と聞かれることがあります。
もちろん首の状態を確認することは大切です。
ただし、画像上の首の変化だけで頭痛の原因をすべて説明できるわけではありません。
国際頭痛分類でも、首の画像上の変化は頭痛のない方にもみられることがあり、画像所見だけでは頭痛との因果関係を証明できないとされています。
ですから、「ストレートネックだから一生頭痛」という話ではありません。
画像だけを見るのではなく、首がどう動くのか、どの姿勢でつらいのか、頭痛はいつ出るのか、普段どんな生活をしているのか、そこまで確認することが大切です。
肩甲骨まわりまでガチガチになっていませんか?
首だけを見るのではなく、肩甲骨や背中も確認します。
デスクワークが長い方では、
首だけでなく、
- 肩
- 肩甲骨の内側
- 背中
- 胸まわり
まで固くなっていることがあります。
実際には首だけが単独で働いているわけではありません。
- 腕を動かす
- 肩甲骨が動く
- 胸が動く
- 首が動く
これらはつながっています。
そのため、「首が痛いから首だけ」ではなく、肩甲骨や背中の動きも一緒に見ています。
胸が硬く、呼吸が浅くなっている方もいます
頭痛や首肩こりの方の中には、「息が浅い気がする」「いつも肩で息をしている」という方もおられます。
仕事に集中していると、肩が上がる。顎に力が入る。呼吸が小さくなる。気づけば首もガチガチ。こんなことがあります。
一度、自分の肩を確認してみてください。
耳の近くまで上がっていませんか?
もし上がっていたら、一度ギューッと肩を上げて、ストン。
「こんなに力入ってたんや」と気づく方もいます。
食いしばり・歯ぎしりも確認します
首こり、肩こり、頭痛がある方には、顎の状態も確認します。
仕事中、運転中、スマホを見ているとき、上下の歯がずっとくっついていないでしょうか。
「食いしばっている自覚はありません」という方でも、歯医者さんから、「食いしばっていますね」「歯がすり減っていますよ」と言われていることがあります。
食いしばりが強い方では、顎やこめかみだけでなく、首周辺にも力が入りやすくなります。
特に、
- 朝から顎がだるい
- こめかみが重い
- 首肩もこっている
- 朝から頭痛がある
という方では、一度顎の状態も確認してみてください。
デスクワークでは「姿勢を良くしよう」と頑張りすぎない
頭痛や肩こりがあると、「姿勢を良くしないと!」と思いますよね。
背筋をピーン。胸を張る。顎を引く。そのまま1時間。……しんどいです(笑)
良い姿勢を頑張って固定するよりも、同じ姿勢を長時間続けないことの方が大切です。
姿勢は、「これが正解!」という一枚の写真ではなく、動きながら変わるものです。
30分〜1時間くらいを目安に、立つ。歩く。腕を動かす。遠くを見る。少し姿勢を変える。
それくらいでも構いません。
スマホを見るときも首は頑張っています
気づいたらスマホを30分。さらに30分。
そして、「首痛いなぁ」と言いながら、またスマホを見る。
ありますよね(笑)
スマホを禁止する必要はありません。
今の生活で、「スマホを一切見るな」はなかなか無理があります。
だから、
- 長時間連続で見ない
- 時々顔を上げる
- 肘を支える
- 画面を少し高くする
- 途中で立つ
くらいからでいいと思います。
大切なのはゼロか100ではなく、首を同じ状態にし続けないことです。
ストレスが続くと首肩に力が入ることがあります
首や肩の緊張は、姿勢だけから起こるとは限りません。
- 仕事
- 人間関係
- 家事
- 育児
- 介護
「今日もやることいっぱいや……」と頭の中が休まらない。
そういうとき、知らないうちに肩をすくめたり、歯を食いしばったりすることがあります。
「私、ストレスないですよ」という方でも、体を触るとかなり緊張していることがあります。
普段から、「私がやらなきゃ」「ちゃんとしないと」「人に迷惑をかけたくない」と頑張っている方ほど、自分では力が入っていることに気づきにくいこともあります。
だから当院では、姿勢だけでなく、「最近忙しくないですか?」「ちゃんと眠れていますか?」「気になることはありませんか?」という話も伺います。
睡眠と朝の首こり・頭痛
朝起きた瞬間から、首が痛い。肩が重い。頭も痛い。そんな方では、寝ているときの状態も確認します。
- うつ伏せで寝ている
- 枕が合っていない感じがする
- 夜中に何度も起きる
- 歯ぎしり、食いしばりがある
- 強いいびきをかく
- 寝ても疲れが取れない
などです。
寝ている時間は長いです。
昼間の姿勢だけではなく、「寝ている間、体は休めているのか?」も大切なポイントになります。
マッサージしてもすぐ戻るのはなぜ?
「肩がこるので毎週マッサージへ行っています」「その日は楽なんですが、すぐ戻ります」というご相談もあります。
マッサージが悪いわけではありません。
気持ちいいですし、楽になる方もいます。
ただ、毎日8時間パソコン。帰宅後スマホ。睡眠5時間。食いしばり。仕事のストレス。この状態で、「肩だけ揉んで全部解決!」というのは、肩に背負わせすぎです。
首肩が緊張している背景まで見直さないと、また同じ状態になりやすい方もいます。
だからこそ、「どこが硬いか」だけでなく、「なぜそこに力が入り続けるのか」も確認します。
当院では首こり・肩こりと頭痛をどうみるの?
当院では、「頭痛だから頭」「首こりだから首」「肩こりだから肩」とは考えません。
その方によって違いますが、
- 首の動き
- 後頭部周辺
- 肩
- 肩甲骨
- 背中
- 胸まわり
- 顎、食いしばり
- 呼吸のしやすさ
- 姿勢
- 睡眠
- 仕事の環境
- ストレス
- 運動量
などを確認していきます。
例えば、右を向いたときだけ首がつらい方。腕を上げると首の緊張が変わる方。背中をゆるめると首が動きやすくなる方。顎まわりを確認すると頭の重さが変わる方。人によって反応は違います。
だから、「頭痛にはここを押せばいい」という一律の見方はしていません。
強く揉んだりボキボキすることを目的にはしていません
「首がガチガチだから、強くしてもらわないと効かない」
と思っている方もいます。
でも強い刺激が苦手な方もいます。
特に頭痛がある日は、
触られるだけでもしんどい。
音や光までつらい。という方もいます。
当院では、その日の体調を確認しながら、揺らしやSCS、オステオパシーなどの考え方を取り入れ、強い刺激を避けながら体をみていきます。
首だけではなく、全身のつながりを確認することを大切にしています。
自分でできる首こり・肩こり頭痛の対策
同じ姿勢を一度やめる
これが一番簡単です。
仕事をやめる必要はありません(笑)
- 一度立つ
- 数歩歩く
- 腕を伸ばす
- 窓の外を見る
それだけでも姿勢が変わります。
肩を上げてストン
肩を耳に近づけるように上げます。
3秒ほど力を入れて、ストン。数回繰り返します。
「力を抜こう」と頑張るより、一度力を入れてから抜く方が分かりやすい方もいます。
顎の力を確認する
今、上下の歯が触れていませんか?
何もしていないときは、上下の歯の間には少し隙間があります。
気づいたときに、「歯、離れてるかな?」と確認してみてください。
少し歩く
肩こりだから肩を回す。首こりだから首を回す。それだけでなく、普通に歩くこともおすすめです。
歩けば腕も動きます。肩甲骨も動きます。呼吸も変わります。特別な運動でなくても構いません。
首を無理にグルグル回さない
首がこっているから、「ゴリゴリ鳴らしたらスッキリする」という方もいます。
ただ、痛みやめまいがあるときに無理に大きく回す必要はありません。
気持ちいい範囲でゆっくり動かす程度にしてください。
こんな頭痛は首こり・肩こりのせいと思わないでください
普段から首肩こりがある方ほど、頭痛が出ても、「また肩こりやろ」と思いやすいです。
でも、次のような場合は注意してください。
- 突然起こった激しい頭痛
- これまで経験したことがない頭痛
- 急速に悪化している
- いつもの頭痛と明らかに違う
- 手足のしびれや力が入りにくい
- ろれつが回らない
- 意識がぼんやりする
- 強いめまいが突然起こった
- 高熱を伴う
- 何度も吐く
- 頭や首を強く打ったあとから痛い
このような場合は、首肩こりと決めつけず医療機関で確認してください。
特に突然始まった新しい強い頭痛や首の痛みでは、まれですが頸部の血管障害などが関係することもあります。
よくある質問
- Q肩こりが原因で頭痛になるのですか?
- A
肩や首まわりの緊張と関連する頭痛はあります。
ただし、肩こりがあるから必ず肩こりが頭痛の原因とは限りません。
片頭痛でも首こりを伴うことがあります。
頭痛の痛み方、吐き気、光や音、首の動きなどを一緒に確認することが大切です。
- Q後頭部が痛いのは首こりですか?
- A
首や後頭部周辺の緊張が関係していることはあります。
ただし後頭部痛にもさまざまな原因があります。
初めて出た強い痛みや、突然の痛み、神経症状などを伴う場合は医療機関で確認してください。
- Qストレートネックを治せば頭痛はなくなりますか?
- A
ストレートネックという画像所見だけで頭痛の原因を決めることはできません。
首の動き、普段の姿勢、仕事、睡眠、食いしばりなども含めて確認することが大切です。
- Q首こりがひどいので毎日揉んでもいいですか?
- A
軽く触ったり、自分で気持ちいい範囲でほぐす程度ならよいと思います。
痛いところを強く押し続けたり、首を無理にひねったりする必要はありません。
特に頭痛やめまいが強いときは、無理な刺激は控えてください。
- Q片頭痛でも肩こりはありますか?
- A
あります。
片頭痛では、頭痛の前に首のこりを感じる方もいます。
「肩がこるから緊張型頭痛」とは限りません。
ズキズキする、動くと悪化する、吐き気、光や音がつらいなどがある場合は、片頭痛の特徴も確認してみてください。
まとめ|首だけを責めなくて大丈夫です
首がこる。肩がこる、そして頭まで痛い、こうなると、「姿勢が悪いから」「首が悪いから」と思ってしまいます。
でも実際には、デスクワーク・スマホ、食いしばり、睡眠、運動不足、ストレス、肩甲骨や背中の緊張、いろいろなものが重なっていることがあります。
ですから、「首を揉めば終わり」ではなく、「なぜ首や肩に力が入り続けているんだろう?」と少し広く見てみてください。
首も肩も、毎日かなり頑張っています。
たまには、「今日もご苦労さん」くらい言ってあげてもいいかもしれません(笑)
東大阪・若江岩田周辺で、首こり・肩こりと一緒に頭痛が続いている方はご相談ください。
頭痛だけ、首だけを見るのではなく、その方の体の状態や生活の様子も伺いながら、できることを一緒に考えていきます。

関連記事
参考文献
- 『頭痛の診療ガイドライン2021』:日本頭痛学会・日本神経学会・日本神経治療学会 監修
- 『国際頭痛分類 第3版(ICHD-3)日本語版』:日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会
- 『頭痛女子のトリセツ』:清水俊彦
- 『頭痛は消える。』:清水俊彦
- 『今日の治療指針 2026年版』:福井次矢・高木誠・小室一成 総編集




