

電車に乗ってパニック発作が起こったことがあります。
それ以来、電車で発作が起こるのではないかと不安に思う毎日が辛いです。
なんとか普通に電車に乗れるようになりたいです。
電車に乗ろうとするとドキドキする。
「また発作が起きたらどうしよう」と考えるだけで、吐き気や息苦しさが出てしまう。
そんな状態が続くと、電車だけでなく、人混みや美容院、歯医者、遠出まで怖くなってしまうことがあります。
でも、それはあなたの意志が弱いからでも、気にしすぎだからでもありません。
過去につらい経験があると、脳や体が「また危険かもしれない」と先回りして反応し、まだ何も起きていないのに不安が強くなることがあります。これが「予期不安」と呼ばれる状態です。
この記事では、なぜ電車に乗る前から不安になるのか、なぜ動悸や吐き気、息苦しさが出るのか、そして不安とどう向き合えばいいのかを、できるだけわかりやすくお伝えします。
不安を無理にゼロにしなくても大丈夫です。
まずは「なぜこんなことが起きているのか」を知るところから、一緒に始めていきましょう。
こんなお悩みはありませんか?
- 電車に乗る前から不安になる
- 改札を通るだけでドキドキする
- 急行電車や満員電車が怖い
- 「また発作が起きたらどうしよう」と考えてしまう
- 人混みや閉鎖空間が苦手
- 外出そのものがしんどくなってきた
- 「このままずっと治らないのでは」と不安になる
電車に乗ろうとすると、急にドキドキしたり、吐き気が出たりする。
「またしんどくなったらどうしよう…」そんな不安が強くなり、外出そのものが怖くなってしまう方もおられます。
ですが、このような反応は、単なる「気にしすぎ」ではなく、脳や体が、危険から守ろうとして敏感に反応している状態かもしれません。
当院では、強い刺激を使わず、呼吸の浅さや体の緊張にやさしく働きかけながら、安心しやすい状態を目指していきます。
「また発作が起きたらどうしよう…」これが予期不安です
予期不安とは、「また同じことが起きたらどうしよう」と、未来の不安を先回りして感じてしまう状態です。
例えば以前、
- 電車
- 人混み
- 美容院
- 歯医者
- 高速道路
などで強い不安を感じた経験があると、脳が「ここは危険だった場所」として覚えてしまうことがあります。
すると、
- 改札
- 電車の音
- ホーム
- ドアが閉まる感覚
などをきっかけに、体が先に反応してしまうことがあります。
これは、意志が弱いからではなく、脳の警報装置が敏感になっている状態とも考えられます。
なぜ電車で起こりやすいのか?
電車は、
- すぐに降りにくい
- 人が多い
- 閉鎖空間
- 逃げにくい
- 音や揺れがある
- 周りの目が気になる
- 遅刻できない、迷惑をかけられないというプレッシャーがある
という特徴があります。
すると脳は、「ここでしんどくなったらどうしよう」と危険を予測しやすくなります。
特に以前、電車内でしんどくなった経験がある場合は、脳がその記憶を覚えているため、
電車に乗る前から体が緊張してしまうことがあります。
その結果、
- 動悸
- 息苦しさ
- 吐き気
- めまい
- 手の震え
- 過呼吸
などの反応が出ることがあります。
パニック発作では、実際の危険がない状況でも、体の警報反応が強く起こることがあります。
頭では「大丈夫」と分かっているのに、なぜ体は反応するの?
パニックや予期不安で悩む方から、よくこんな言葉を聞きます。
「頭では大丈夫だと分かっているんです。でも、体が勝手に反応するんです」
まさに、ここが大切なポイントです。
私たちの体は、頭で考えることだけで動いているわけではありません。
例えば電車に乗る時、頭では、「この電車は危険ではない」と分かっている。
でも心では、「また苦しくなったらどうしよう」と怖くなる。
すると体は、
- ドキドキする
- 呼吸が浅くなる
- 吐き気がする
- めまいがする
- 肩やお腹に力が入る
というように、先に反応することがあります。
つまり、
「頭では大丈夫」
「心は怖い」
「体は逃げたい」
そんなふうに、頭・心・体がバラバラになってしまうことがあるのです。
だから、
「考えないようにしよう」
「気にしないようにしよう」
「もっと強くならないと」
と頭だけで何とかしようとしても、うまくいかないことがあります。
大切なのは、頭だけを説得することではありません。
呼吸、体の緊張、足の裏の感覚、安心できる経験などを通して、「怖かったけど大丈夫だった」という経験を、頭だけではなく、心と体にも少しずつ覚えてもらうことです。
一気に不安をなくさなくても大丈夫です。
頭と心と体が、少しずつ同じ方向を向いていけばいいのです。
避け続けると、生活の幅が狭くなることがあります
電車でつらい経験が続くと、少しずつ「避ける行動」が増えてしまうことがあります。
- 各駅停車しか乗れない
- 一駅だけでも不安になる
- ひとりでは乗れない
- 遠出ができなくなる
- 仕事や学校の選択肢が狭くなる
もちろん、無理に頑張ればいいという話ではありません。
怖い時に途中で降りることも、各駅停車を選ぶことも悪いことではありません。
ただ、「絶対に避けなければならない」という状態が続くと、少しずつ生活の幅が狭くなってしまうことがあります。
大切なのは、一気に克服することではありません。
「怖かったけど一駅乗れた」
「途中で降りたけれど、自分で対処できた」
そんな小さな「できた」を少しずつ増やしていくことです。
電車でしんどくなった時の対処法
電車で急にドキドキしたり、息苦しくなったりすると、「早く止めないと」「このまま発作になったらどうしよう」と、焦ってしまいますよね。めっちゃわかります。💦
でも、まず大切なのは、「発作を完全に止めなければ」と頑張りすぎないことなのです。
不安を無理に消そうとすると、かえって「やっぱりこれは危険なんだ」と脳や体が反応しやすくなることがあります。
まずは「逃げてもいい」と自分に許可を出す
「ここから逃げられない」と思うと、不安は強くなりやすくなります。
ですので、
- 途中で降りてもいい
- 各駅停車に乗ってもいい
- ドアの近くにいてもいい
- 人の少ない時間を選んでもいい
- 今日は無理だと思ったら休んでもいい
そうやって、まずは自分に逃げてもいいと許可を出してあげることも大切です。
「絶対に乗らなければ」ではなく、「降りてもいいけど、乗ってみようかな」くらいから始めてみてください。
頭・心・体に少しずつ安心を届ける
不安が出てきた時は、無理に追い払おうとせず、「また来たな」くらいで受け止めてみてください。
そして、体には、
- ゆっくり息を吐く
- 足の裏の感覚を感じる
- 椅子や床に触れている感覚を感じる
心には、
「怖くてもいい」
「途中で降りてもいい」
「完璧にできなくてもいい」
と声をかけます。
頭には、「前にも不安になったけど大丈夫だった」「今できることを一つずつやればいい」と思い出させてあげます。
大切なのは、「発作が出なかったから成功」だけではありません。不安があっても一駅乗れた。
途中で降りたけれど、自分で対処できた。怖かったけれど、また家まで帰ってこられた。
これも全部、「できた」です。
そんな、「怖かったけど大丈夫だった」という経験を少しずつ増やすことで、頭だけでなく、心と体も少しずつ安心を覚えていきます。
一気に克服しなくて大丈夫です。
頭・心・体が、少しずつ同じ方向を向いていけばいいのです。
不安との向き合い方
不安は、あなたの命を守るために働いてくれている反応です。
例えば、天気予報を見て、「明日は雨が降りそうだな」と思えば、折りたたみ傘を持って出かけますよね。
これは、不安を感じたからこそ、準備ができている状態です。
つまり、不安そのものは悪いものではありません。
ただし、必要以上に反応してしまうと、日常生活がしんどくなってしまうことがあります。
例えば、折りたたみ傘を1本持てばいいのに、「壊れたらどうしよう」「足りなかったらどうしよう」と、
10本持って出かけるのはどうでしょうか?

これは、少し“守りすぎ”の状態ですよね。
予期不安も同じで、「危険に備えよう」という反応が、強くなりすぎている状態ともいえます。
大切なのは、「不安をゼロにする」ではなく、「不安があっても大丈夫だった」という経験を、少しずつ増やしていくことです。
やさしいセルフケア
不安が強い時は、まず体を安心させることが大切です。
おすすめをご紹介します。
呼吸をゆっくり吐く
不安が強い時は、無意識に呼吸が浅くなりやすいです。
まずは、無理のない範囲で、ゆっくり呼吸してみてください。
秒数にこだわらず、苦しくないペースで、やさしく吐くことを意識します。
足の裏の感覚を感じる
足の裏の感覚を意識すると、頭の中の不安から、体の感覚へ意識を戻しやすくなります。
身体を指で軽くトントンする
一定のリズムで軽く刺激を入れることで、安心感につながる方もおられます。
「今ここ」を意識する
不安が強い時は、脳が未来を先回りしやすくなります。
- 椅子の感覚
- 足の裏の感覚
- 周りの音
など、今感じている感覚へ意識を戻すだけでも、少し落ち着く場合があります。
体調の土台も少し見直してみる
睡眠不足や疲労、強い空腹などが重なると、いつもより不安や体の変化に敏感になることがあります。
また、カフェインを多くとると、動悸やソワソワ感を感じやすくなる方もおられます。
もちろん、食事も睡眠も完璧にする必要はありません。
まずは、
- 寝不足を続けない
- 食事を抜きすぎない
- カフェインをとりすぎていないか確認する
このくらいからで十分です。
不安だけを何とかしようとするのではなく、体が少し安心しやすい土台を整えることも大切です。
当院での考え方
当院では、電車で不安や息苦しさが出る方に対して、まず体の緊張が抜けにくくなっていないかを大切にみています。
不安やパニックというと、「心の問題」と思われることがあります。
しかし実際には、
- 肩や首に力が入りやすい
- 呼吸が浅くなっている
- みぞおちに力が入っている
- 眠りが浅い
- 力の抜き方がわからない
など、体が長く緊張している方もおられます。
だからこそ、「気にしないようにしましょう」「考えすぎないようにしましょう」と、頭だけで何とかしようとしてもしんどいことがあります。
当院では、強い刺激で無理に変えようとするのではなく、やさしい施術で体のこわばりに働きかけながら、呼吸や体の緊張が少しでも楽になる状態を目指します。
頭だけではなく、心と体にも少しずつ「大丈夫だった」という経験を増やしていく。
それが、当院で大切にしている考え方です。
症例|電車に乗ると息苦しくなっていた30代女性の方
【悩み】
通勤で電車に乗るたびに息苦しさが出て、「またしんどくなったらどうしよう」と不安が強くなっておられました。特に人が多い時間帯や、すぐに降りられない快速電車が苦手でした。
特に「息苦しい」ということが一番のお悩みでした。
【経過】
最初は電車を想像するだけでも胸がザワザワして、駅に行く前から緊張されていました。体をみると、首や肩の緊張が強く、呼吸もかなり浅い状態でした。
【施術】
体に強い刺激を入れるのではなく、やさしく全身の緊張をゆるめながら、呼吸がしやすい状態を目指しました。あわせて、しんどくなりそうな時の考え方や、安心しやすいセルフケアもお伝えしました。
【現在】
少しずつ「体が前ほど固まらない感じ」が出てきて、以前より落ち着いて電車に乗れる日が増えていかれました。最初は各駅停車から、次に短い区間、というように少しずつ自信を取り戻されました。
【感想】
「息苦しさが出るたびに『またダメだ』と思っていましたが、体の反応だとわかって少し安心しました。前よりも『なんとかなるかも』と思える日が増えました」とお話しくださいました。
※症状の感じ方や回復のペースには個人差があります。
6年前から続く息苦しさと不安の患者さんの声

6年前にパニック障害になり、24時間ずっと息苦しく感じていました。
夜になると不安から過呼吸になることも多く、遠出をするのも怖い状態でした。
そんな時、Instagramでたまたまおおくま先生の投稿を見つけ、住所を調べると通える場所だったので、翌日にすぐ電話をしました。
とても苦しい状態でしたが、初診にもかかわらず「今日来てください」と言ってくださったことが、本当にうれしかったです。
先生は今までの状態を優しく聞いてくださり、口コミでの信頼や実績も見て、お願いしようと思いました。
最初は週に2回通い、自宅でできる対処法や、なぜ今のような状態になっているのかを、とてもわかりやすく丁寧に説明していただきました。
通ううちに状態も少しずつ変化し、24時間続いていた息苦しさはなくなりました。
現在4カ月通っていますが、不安な時には「いつでも連絡してください」と言ってくださるので、とても安心できます。
A.Tさん
院長より一言
A.Tさん、このたびは大変うれしいご感想をありがとうございます。
6年間続いた息苦しさや、夜の不安、過呼吸、遠出への怖さなど、本当につらい思いをされてきたと思います。
不安は、時々またやってくることがあるかもしれません。
でも、不安そのものは悪いものではなく、本来は私たちの身を守るための反応でもあります。
「なぜこんな症状が出ているのか」を知り、対処法を身につけながら、「不安になっても大丈夫だった」という経験を少しずつ積み重ねてこられました。
一気にすべてを変えなくても大丈夫です。
これからもA.Tさんのペースを大切にしながら、安心して過ごせる時間や、できることを少しずつ増やしていけるよう、全力でサポートさせていただきます。
症例|新幹線で気持ち悪くなった方の変化
この方は飛行機、新幹線が特に苦手でした。学生時代から不安になりやすく気圧などの変化も苦手だということでした。
予期不安が強くご両親が不在の時に「しんどくなったら、どうしよう」と悩むこともあったそうです。
施術も定期的にさせていただき、パニック発作や予期不安の対処法は、一通りお伝えしておりますが、時々、不安になられることがあります。
現在は新幹線にも乗れるようになられ、認知行動療法の考え方も参考にしながら、無理のない範囲で少しずつ行動のハードルを上げ、「できた」という経験を重ねてこられました。
時々、予期不安でお辛くなられることがありますので、今回はタッピングで対処していただきました。

この方にタッピングをオススメして、実際にやってもらいました。
実施後にこのような感想をいただきました。

※個人の感想であり、変化には個人差があります。
よくある質問
- Q電車に乗れなくなった私は、このままずっと治らないのでしょうか?
- A
今はそう感じてしまう方も多いですが、
少しずつ安心できる経験を積み重ねることで、楽になっていく方もおられます。
大切なのは、「無理やり克服しよう」と頑張りすぎることではなく、まず体の緊張をゆるめ、「大丈夫だった」という経験を少しずつ増やしていくことです。
焦らなくて大丈夫です。
- Q考えないようにしても、不安が頭から離れません
- A
不安は、無理に消そうとすると、逆に強くなることがあります。
まずは、「また来たな」くらいで受け止め、
- 呼吸を整える
- 足の裏を感じる
- 今の感覚に意識を戻す
ことを試してみてください。
「不安があっても大丈夫だった」という経験を増やしていくことが大切です。
- Qなぜ不安やパニックでも、毎回違う症状が出ることがあるのですか?
- A
不安やパニックの症状は、毎回まったく同じとは限りません。
動悸が強い日もあれば、息苦しさ、めまい、吐き気、のどの詰まり感、手足のしびれ、現実感のなさなどが前に出る日もあります。これは、そのときの体の緊張のしかた、呼吸の乱れ方、疲労、睡眠不足、カフェイン、人混みや閉鎖空間などの条件が少しずつ違うからです。
パニック発作の症状として、息苦しさ、胸の不快感、めまい、吐き気、しびれ、死ぬのではという恐怖など、さまざまな身体症状が起こりうることが公的・医療機関の情報でも示されています。
つまり、症状が毎回違うから重症、同じだから軽いという単純な話ではありません。
体はその場その場で「いちばん危険そう」と感じた反応を出しているだけで、今日は呼吸、別の日は胃腸、また別の日は心臓まわり、という出方になることがあります。
- Q吐き気やめまい、動悸もあります。これは自律神経と関係ありますか?
- A
不安や緊張が強い時には、
- 吐き気
- 動悸
- 息苦しさ
- めまい
などの症状が出ることがあります。
ただし、同じような症状は不安以外の原因でも起こるため、すべてを自律神経だけで説明することはできません。
初めての強い症状、強い胸痛、失神など、いつもと違う症状がある場合は、医療機関で確認してください。
まずは、ひとりで抱え込みすぎないことが大切です。
もし、「もう限界かもしれない」と感じるほどつらい時は、ひとりで抱え込まず、専門の相談窓口へ相談することも大切です。
特に、
- 自分を傷つけたくなる
- 消えてしまいたいと感じる
- 誰にも相談できず苦しい
そんな時は、専門の方へ頼ってください。
【#いのちSOS】
- 電話:0120-061-338
- チャット相談あり(受付時間は公式サイトでご確認ください)
ご利用は無料で、秘密は守られます。
専門の相談員の方が、お話を聞いてくださいます。
つらい時は、ひとりで抱え込まなくて大丈夫です。
まとめ
電車での予期不安やパニック発作は、あなたが弱いから起きているわけではありません。
脳や体が、「守らなければ」と頑張り続けている状態ともいえます。
また、
- 頑張りすぎる
- 気を使いすぎる
- 我慢してしまう
そんな状態が続くと、体の緊張が抜けにくくなることもあります。
不安を完全になくそうとしなくても大丈夫です。
まずは、「少し安心できた」「前より大丈夫だった」そんな経験を、少しずつ増やしていくことが大切です。
一気に変えなくて大丈夫です。
もし、
- ひとりで抱えるのがつらい
- どうしたらいいかわからない
- 少し話を聞いてほしい
そんな時は、無理せずご相談ください。
あなたの状態に合わせて、やさしくサポートさせていただきます。

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いろんな原因や状況でパニック発作を起こすことがあります。どうぞ参考になさってください。
- スーパーのレジに並べない・行列が苦手な方
- 人前が苦手・あがり症・赤面症で不安を感じやすい方
- 閉所恐怖症・MRIが苦手や高所恐怖症など「恐怖症」でお悩みの方
- 育児ノイローゼ・社会不安障害で手がしびれる方
- 喉の違和感や咳、飲み込みにくさがある方
参考文献
- 『敏感すぎる自分に困っています』:長沼睦雄
- 『パニックママでもいいじゃない』:青柳ちか
- 『マンガでわかる 心の不安・モヤモヤを解消する方法』:大野裕
- 『パニックくんと不安くん―パニック障害・不安障害を自分で治す方法』:小塚高文(著)、吉野真人(監修)
- 『運動脳』:アンデシュ・ハンセン




