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腱鞘炎で手首が痛い|なかなか治らない原因と対処法・セルフケア

腱鞘炎で手首の痛みに悩む女性のイラスト

「仕事で手を使いすぎて痛みが出ている」
「病院で湿布をもらったけれど、なかなか変わらない」
「家事や仕事があるので、手を休ませることができない」

手首の痛みや腱鞘炎で、このようなお悩みはありませんか?

腱鞘炎というと「手の使いすぎ」と思われることが多いのですが、実際には仕事や家事、育児などで同じ動作を何度も繰り返し、負担を減らせないために症状が長引いている方も少なくありません。

また当院では、手首だけを見るのではなく、前腕や肘、肩、肩甲骨の動き、普段の手の使い方なども確認しています。

この記事では、腱鞘炎が起こる仕組み、長引く理由、病院を優先した方がよい症状、サポーターやテーピング、セルフケア、当院での施術について分かりやすくお伝えします。

この記事を読んで欲しい方
  • 仕事や家事で手を使うことが多い
  • 親指側の手首が痛い
  • 湿布やサポーターを使ってもなかなか変わらない
  • 何度も腱鞘炎を繰り返している
  • 手首だけでなく肘や肩も気になる

腱鞘炎とは?

筋肉の力を骨へ伝える組織を「腱」といいます。

その腱が通るトンネルのような部分が「腱鞘」です。

手や指を繰り返し使うことで、腱と腱鞘の間に摩擦や負担がかかり、痛みや腫れ、動かしにくさなどが出ることがあります。

これが一般的に腱鞘炎と呼ばれている状態です。

親指側の手首が痛む「ドケルバン病」

手首の親指側に痛みが出る代表的なものが、ドケルバン病です。

親指を動かす腱と、それを包む腱鞘の部分に負担がかかり、

  • 親指を動かすと痛い
  • 物をつかむと痛い
  • タオルを絞ると痛い
  • 赤ちゃんを抱き上げると痛い
  • ペットボトルのふたを開けにくい

といった症状がみられることがあります。

仕事だけでなく、家事や育児、スマートフォン操作など、親指や手首を繰り返し使う場面で負担が続くことがあります。

腱鞘炎がなかなか良くならないのはなぜ?

腱鞘炎が長引く方に多いのが、「痛いけれど使わないわけにはいかない」という状態です。

手や指を繰り返し使うことで腱や腱鞘に負担がかかり、症状が出ているところへ、さらに同じ動作が続きます。

仕事や家事、育児では、「今日から手を使わないでください」というのは現実的ではありませんよね。

だからこそ大切なのは、何もせず完全に休ませることだけではなく、

  • どの動作で痛むのか
  • どのくらい負担を減らせるのか
  • サポーターやテーピングを使えるか
  • 作業方法を少し変えられないか

を考えていくことです。

手首だけが原因とは限りません

手首が痛いと、どうしても痛い場所ばかりが気になります。

もちろん、患部の状態を確認することは大切です。

ただ、手を使う動作には手首だけでなく、前腕、肘、肩、肩甲骨なども関係しています。

例えば肘や肩の動きにくさがあると、手を使う動作全体に影響し、手首への負担が増える場合があります。

そのため当院では、

  • 手首の動き
  • 親指や指の動き
  • 前腕の筋肉の緊張
  • 肘の動き
  • 肩や肩甲骨の動き
  • 仕事や家事での手の使い方

なども確認しています。

「手首が痛い=手首だけを施術する」とは考えていません。

手首はどのように動いている?

手首は、前腕にある橈骨・尺骨と複数の手根骨が関係しながら動いています。

曲げる、反らす、左右へ動かすだけでなく、物をつかんだり、ひねったりする時には前腕や肘の動きも関係します。

当院では、「骨が歪んでいるから戻す」という考え方ではなく、

  • どの方向に動かしにくいのか
  • どの動きで痛みが出るのか
  • 周囲の筋肉がどのくらい緊張しているのか

などを確認しながら施術を行います。

必要に応じて、動作時の負担を減らす目的でテーピングやサポーターを使用することもあります。

このような症状は先に整形外科で確認してください

手首の痛みすべてを整骨院や整体でみればよいわけではありません。

次のような場合は、まず整形外科で確認してください。

  • 転倒や強い衝撃のあとから痛む
  • 明らかな変形がある
  • 強く腫れている
  • 赤みや熱感が強い
  • 手や指のしびれが続く
  • 力が入りにくい
  • 指が動かしにくい
  • 夜間も強く痛む
  • 症状が急に悪化した
  • 数週間たっても改善しない

手首の痛みには腱鞘炎だけでなく、骨折、靱帯損傷、神経の問題、関節疾患などが隠れていることもあります。

必要な検査を受けたうえで、身体の使い方や周囲の負担を整えていく方がよい場合もあります。

ドケルバン病では、症状に応じて装具による固定やステロイド注射などの治療が行われることもあります。近年の研究では、ステロイド注射と親指を含む固定を組み合わせた方法が、固定だけより高い効果を示すと報告されています。

当院では腱鞘炎をこう見ています

実際に来院された方では、お仕事で同じ動作を繰り返すことが多く、手首に強い痛みが出ていました。

手首だけではなく、肩、肩甲骨、肘、前腕なども確認したところ、肘周囲にも動きにくさがみられました。

ただ、症状としては手首の負担が強かったため、施術だけでなくテーピングとサポーターを使い、日常生活での負担を減らす方法もお伝えしました。

施術後には「動かしやすくなった」と話してくださいました。

痛みの少ない施術を行います

当院では、手首が痛いからといって強く揉んだり、痛みを我慢して動かしたりする方法は行っていません。

身体をやさしく揺らす施術や、ストレイン・カウンターストレイン(SCS)などを使います。

SCSは、痛みや緊張が少なくなる位置を探し、楽な状態で一定時間保持する方法です。

保持する時間は部位や状態に合わせて調整します。

手首だけでなく、前腕、肘、肩、肩甲骨なども含めて身体全体をみていきます。

施術で動きやすい状態をつくり、そのあと日常生活の中でも負担を減らしていく。

ここを大切にしています。

ドケルバン腱鞘炎を疑うチェックの一例

親指を握り込んだ状態で手首を小指側へ倒すと、親指側の手首に痛みが出ることがあります。

ただし、このチェックだけで腱鞘炎を診断できるわけではありません。

強く行うと、腱鞘炎がない方でも痛みが出ることがあります。

無理に何度も繰り返さず、強い痛みがある場合は医療機関で確認してください。

サポーターやテーピングで負担を減らす

仕事や家事でどうしても手を使わなければならない方には、サポーターやテーピングが役立つことがあります。

目的は、「固定すれば治る」ということではなく、痛みが出やすい動きを減らし、患部にかかる負担を少なくすることです。

親指側の腱鞘炎では、手首だけでなく親指の付け根まで支えられるタイプのサポーターが使われることもあります。

一方で、必要以上に強く固定すると使いにくくなったり、皮膚がかぶれたりすることもあります。

症状や仕事の内容に合わせて選ぶことが大切です。

当院でもサポーターやテーピングをご用意していますので、どのタイプがよいか分からない場合はご相談ください。

日常生活で気をつけたいこと

痛い動きを何度も確認しない

「まだ痛いかな?」と何度も同じ動きを試してしまう方がおられます。

強く痛む動作を何度も繰り返す必要はありません。

手だけで頑張らない

荷物を持つ時や物を持ち上げる時は、手首だけで支えず、両手を使ったり身体に近づけて持ったりするだけでも負担を減らせます。

作業を小分けにする

一気に長時間作業するよりも、可能であれば途中で手を休ませる時間を作ります。

数分でも構いません。

スマホの持ち方も見直す

片手で長時間スマホを持ち、親指だけで操作を続けると、親指や手首に負担が集中します。

両手を使う、持つ手を変える、机に置いて操作するなど、負担が偏らない工夫もおすすめです。

手の痛み・しびれ・不調で来院された方

実際に手や指の痛み、しびれなどで来院された方の動画です。

個人の感想です。効果を保証するものではありません。
個人の感想です。効果を保証するものではありません。
個人の感想です。効果を保証するものではありません。

実際の症状や経過には個人差がありますが、同じようなお悩みをお持ちの方の参考になればと思います。

よくある質問

Q
湿布を貼っても治らないのはなぜですか?なぜ病院では湿布を出すのですか?
A

湿布は、炎症や痛みを和らげることを目的とした治療の一つです。急性期の痛みを抑えたり、日常生活を送りやすくしたりするために処方されます。

一方で、腱鞘炎は使い方や姿勢、仕事や育児などの日常動作が関係していることも少なくありません。そのため、負担のかかる動作が続くと、湿布だけでは改善しにくい場合があります。

痛みが長引く場合は、手首だけでなく使い方や生活習慣を見直すことも大切です。

Q
腱鞘炎は放っておくと自然に治りますか?
A

軽い腱鞘炎であれば、安静やセルフケアで改善することもあります。しかし、痛みを我慢しながら使い続けると、症状が長引くこともあります。

Q
痛いときは冷やした方がいいですか?温めた方がいいですか?
A

痛みが強く、熱感や腫れがある時は、短時間の冷却で痛みが楽になることがあります。氷を直接皮膚に当て続けず、10分程度を目安にしてください。

一方、熱感や腫れが落ち着き、慢性的なこわばりが気になる場合は、入浴などで温めると楽に感じる方もいます。

迷った場合は、冷やして痛みが楽になるなら冷却、温めて楽になるなら温めるという目安も参考になります。

Q
テーピングとサポーターはどちらがおすすめですか?
A

どちらにもメリットがあります。

テーピングは、痛みのある部分をピンポイントでサポートできるため、動きを補助したい方に向いています。

一方、サポーターは着脱が簡単で、仕事や家事など日常生活でも使いやすいのが特徴です。

症状や生活スタイルによって向いているものは異なりますので、迷う場合は医療機関や専門家へ相談すると安心です。

*当院にもサポーターやテーピングは常時、用意させていただいております。また市販の価格よりは割安でご提供させていただいております。

Q
病院と整体では何が違うのですか?整体に行った方がいいのはどんなケースですか?
A

病院では、診察や画像検査を行い、必要に応じて湿布や薬、注射、手術などの医学的な治療が行われます。

整体では、手首だけでなく肩や首、姿勢や身体全体の使い方などを確認し、身体にかかる負担を減らすことを目的に施術を行います。

病院で必要な検査や治療を受けたうえで、手首だけでなく、肘や肩、日常生活での身体の使い方や負担も確認したい場合は、整骨院や整体を併用することも一つの選択肢です。

一方で、強い腫れや変形、しびれが続く場合や、急激に症状が悪化した場合は、まず整形外科を受診することをおすすめします。

まとめ

腱鞘炎は「使いすぎだから仕方がない」と我慢してしまう方が少なくありません。

特に仕事、家事、育児などで毎日手を使う方は、「休ませた方がいいのは分かっているけれど、休めない」というのが実際のところだと思います。

だからこそ、

  • 痛みが出る動作を知る
  • 負担を減らす
  • 必要に応じてサポーターやテーピングを使う
  • 手首だけでなく肘や肩の動きも確認する
  • 無理のない範囲で身体を動かす

といった工夫が大切です。

当院では、手首だけを見るのではなく、肘、肩、肩甲骨、普段の手の使い方なども確認しながら施術を行っています。

また、症状によっては整形外科での検査や治療を優先することも大切です。

「何をしても手首の痛みが変わらない」「仕事でどうしても手を使わなければならない」「サポーターやテーピングをどう使えばいいか分からない」そのような方は、一度ご相談ください。

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参考文献

  • 『標準整形外科学』:医学書院
  • 『今日の整形外科治療指針』:医学書院
  • 『オステオパシー・マニピュレーションテクニック』:ジョン・ギボンズ
  • 『運動器疾患の「なぜ?」がわかる臨床解剖学』:医歯薬出版