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椅子やソファから立ち上がる時に腰が痛いのはなぜ?股関節・座る高さとの関係

椅子やソファから立ち上がる時に腰が痛い女性と、股関節や座面の高さとの関係を解説するイラスト

「椅子から立ち上がる瞬間に腰が痛い」
「長く座ったあと、腰が伸びない」
「ソファから立とうとすると腰がズキッとする」
「立ってしまえば歩けるのに、最初の一歩がつらい」

このようなことはありませんか?

座った姿勢から立ち上がる時には、腰だけではなく、背骨・骨盤・股関節・膝・足首を使って身体を前へ移動させ、その後に身体を起こします。

そのため、立ち上がる時に腰が痛い場合も、腰だけを見ればよいとは限りません。

どの高さから立つと痛いのか、長く座った後だけなのか、立つ途中なのか、立ち切った瞬間なのかなどを確認することが大切です。

腰痛を「どんな時に痛むのか」からまとめたページはこちら

椅子から立ち上がる時、身体では何が起こっている?

椅子から立つ時には、

  • 身体を前へ移動する
  • 股関節を曲げる
  • お尻を座面から浮かせる
  • 股関節と膝を伸ばす
  • 骨盤や背骨を起こす

という一連の動作があります。

腰痛のある方とない方の立ち上がり動作を調べた系統的レビューでは、腰痛のある方では、立ち上がりに時間がかかり、腰椎や股関節の動く範囲や身体を動かす速度などに違いがみられることが報告されています。

また、腰痛のある方では腰椎と股関節の動き方や、その協調の仕方が異なるという研究もあります。

だからといって、「立ち方が悪いから腰痛になった」と決めつけることはできません。

当院では、どこが動きにくく、どの瞬間に痛みが出るのかを確認します。

こんな「立ち上がり腰痛」はありませんか?

長く座ったあと、最初に立つ時だけ痛い

仕事やテレビなどで長時間座ったあと、「立とうとした瞬間だけ腰が痛い」「最初は腰が伸びないけれど、少し歩くと楽になる」という方がおられます。

長時間座ることと、その場で感じる腰痛との関係を調べた系統的レビューでは、10研究のうち9研究で、座っている時間と直後の腰痛増加との関連が報告されています。

ただし、長時間座れば必ず腰痛になるという意味ではありません。

大切なのは、

「座っている間から痛いのか」
「立つ瞬間だけ痛いのか」
「少し歩くと変わるのか」

を分けて考えることです。

低いソファから立つと特に腰が痛い

ダイニングチェアでは大丈夫なのに、「低いソファから立つ時だけつらい」という方もいます。

椅子の高さを変えて立ち上がった研究では、座面が低くなるほど、L5-S1付近の腰部の力学的な仕事量が増えました。

健康な成人男性14名を対象とした研究なので、そのまま腰痛患者全員に当てはめることはできませんが、低い椅子ほど立ち上がる動作の負担が変わることを考える参考になります。

「家では痛いのに職場では大丈夫」という場合は、座面の高さの違いも確認してみてください。

腰を伸ばし切る瞬間に痛い

座面からお尻を浮かせる時ではなく、立ち切って腰を伸ばす瞬間に痛いという方もいます。

この場合は、立ち上がる途中だけでなく、

  • 股関節が伸びるか
  • 骨盤がどのように動くか
  • 背骨を起こした時に痛むか
  • 左右どちらかへ体重が偏っていないか

などを見ることも大切です。

片側の腰やお尻だけが痛い

「右側だけ痛い」「左のお尻から腰にかけて痛む」という場合もあります。

立ち上がり動作では腰だけではなく、骨盤・股関節・膝・足首まで使います。

2024年の研究でも、慢性腰痛のある方では、立ち上がり時の骨盤や股関節、膝、足首の動きに、腰痛のない方とは異なる特徴がみられています。

そのため当院では、片側に症状がある場合も、痛い場所だけでなく左右の股関節や体重のかけ方を確認します。

股関節も一緒に確認する理由

椅子から立ち上がる時には、身体を前へ移動させたあと、股関節を伸ばしながら身体を起こします。

腰痛のある方では、腰椎と股関節の動きや協調に違いがみられることが複数の研究で報告されています。

そのため、「腰が痛いから、腰だけをほぐす」ではなく、股関節が動いているか、身体を前へ移動できるか、左右差がないかなども見ることが大切です。

立ち上がる時に試したい3つの工夫

① 低い椅子・ソファでは少し高さを出してみる

低いソファから立つ時だけつらい場合は、座面にしっかりしたクッションを置いて、少し高い位置から立ってみる方法があります。

研究でも、低い座面より高い座面の方が立ち上がり時の腰部負荷が小さくなっています。

ただし、「何cmが正解」という決まりはありません。

まずは立ちやすく感じる高さで試してください。

② 足を少し身体側へ引いてみる

足が身体よりかなり前にあると、立つために身体を大きく前へ移動させる必要があります。

座面の高さと足の位置を調べた研究では、足を膝より後ろ側へ置いた条件で腰部のトルクが小さくなったことが報告されています。

立つ前に一度、「足が遠くに出すぎていないかな?」と確認してみてください。

無理に大きく引く必要はありません。

③ 座りっぱなしを続けない

立ち上がる時につらい方は、立ち方だけを練習するより、長時間同じ姿勢を続けないことも大切です。

仕事中なら、ときどき立つ、数歩歩く、姿勢を変えるなど、身体を一度リセットしてみてください。

「あまり座らないようにする」のではなく、同じ姿勢を長く続けないという考え方で十分です。

勢いをつけて立った方がいい?

痛いと、「一気に立った方が楽」という方もいれば、「ゆっくり立った方が楽」という方もいます。

全員に同じ立ち方が正解とは限りません。

腰痛のある方では、立ち上がりの速度や身体の動かし方に違いがみられる研究がありますが、その違いが腰痛の原因とは断定できません。

当院では、速く動いた時に痛いのか、ゆっくりなら大丈夫なのかという違いも身体を見る材料にします。

立ち上がりだけでなく、こんな時にも腰が痛くありませんか?

椅子から立つ時に腰が痛い方の中には、

  • あぐらから立つ時にも痛い
  • 子どもを抱き上げる時に痛い
  • 寝返りで腰が痛い
  • 朝起き上がる時に痛い
  • 長時間座っているとお尻や脚までつらい

という方もいます。

腰痛は、「腰が痛い」だけでなく「どんな動作の、どの瞬間に痛いのか」を整理すると、身体を考える大きなヒントになります。

こちらの記事もご覧ください

東大阪・若江岩田のおおくま整骨院では

当院では、「椅子から立ち上がる時だけ腰が痛い」という場合も、腰だけを見ません。

立ち上がる前の座り姿勢、座面の高さ、足の位置、身体を前へ倒す動き、股関節の動き、骨盤や背骨の動き、左右への体重のかかり方などを確認します。

そして、

お尻が座面から離れる瞬間なのか
身体を起こす途中なのか
立ち切った瞬間なのか

まで見ていきます。

そのうえで、背骨をやさしく揺らす方法やオステオパシーなどを取り入れ、強く押したり無理にひねったりしない方法を中心に身体全体を調整していきます。

「立ってしまえば大丈夫だけど、立つ瞬間だけ痛い」というような具体的なお悩みもお聞かせください。

全身調整について詳しくはこちら

よくある質問

Q
椅子から立つ瞬間だけ腰が痛いのですが相談できますか?
A

はい。

立ち上がる時だけ痛い場合も、どの高さの椅子なのか、お尻が浮く瞬間なのか、腰を伸ばす時なのかなどを確認します。

腰だけではなく、股関節や骨盤、立ち上がり動作全体をみていきます。

Q
ソファから立つ時だけ腰が痛いのはなぜですか?
A

ソファは一般的な椅子より座面が低く、身体が沈み込むものもあります。

研究でも、低い座面では立ち上がり時の腰部負荷が増えることが確認されています。

まずはクッションなどで少し高さを出した時に立ちやすくなるか試してみてください。

Q
立つ前に足を引いた方がいいですか?
A

足が前へ出すぎている方では、少し身体側へ引くと立ちやすくなることがあります。

腰痛がある時、当院では5センチ後ろに引いてから立つように指導しております。

Q
長く座った後だけ腰が痛いのですが、座り方が悪いのでしょうか?
A

座り方だけが原因とは限りません。

同じ姿勢を長時間続けることや、その後に身体を動かすことなど、いくつかの要素が関係する場合があります。

「良い姿勢をずっと保つ」より、こまめに姿勢を変えることも大切です。

Q
立ち上がった後に少し歩くと楽になる腰痛も相談できますか?
A

はい。

「立つ瞬間は痛いけれど、歩くと楽になる」という変化も大切な情報です。

立ち上がりだけでなく、歩き始めや股関節、骨盤、背骨の動きなども合わせて確認します。

まとめ|「立つ時のどの瞬間が痛いか」が大切です

椅子やソファから立つ時に腰が痛い場合でも、

  • 長く座った後だけ痛い
  • 低いソファから立つ時だけ痛い
  • お尻を浮かせる瞬間に痛い
  • 腰を伸ばし切る時に痛い
  • 片側だけ痛い

では、身体の使い方が違います。

「腰が弱い」「姿勢が悪い」と一つの理由だけで考えず、どこから、どのように立った時に痛むのかを確認してみてください。

東大阪市・若江岩田周辺で、椅子やソファから立ち上がる時の腰痛、長く座った後の腰痛でお困りの方はお気軽にご相談ください。

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参考文献

  • 日本整形外科学会/日本腰痛学会監修『腰痛診療ガイドライン2019 改訂第2版』
  • De Carvalho DE, de Luca K, Funabashi M, et al. Association of Exposures to Seated Postures With Immediate Increases in Back Pain: A Systematic Review of Studies With Objectively Measured Sitting Time. Journal of Manipulative and Physiological Therapeutics. 2020;43(1):1-12.
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