小さい頃からアイドル志望で人からチヤホヤされたいと思っていました。
他人から関心を受けるためなら多少の自己犠牲もなんとも思いません。
注目を浴びるためなら嘘もつけます。
人には人格というものがあります。単なる性格ではなく脳の機能的な問題も含まれます。その人格によって日常生活に支障が出てくる場合をパーソナリティ障害といいます。その障害のために社会になじめず「うつ病」になってしまうことがあります。
共通の特徴としては「子どもの時の生き辛さ」があって、生き抜いていくためにしょうがなく無意識に適応して身に付けてきたものと考えられます。ですので非常に偏った考え方や行動や能力が身に付いてしまいます。そのある意味「特殊能力」を大人になっても使い続けてしまいトラブルを起こしてしまうことになります。
その中で今回は「他人を自分に振り向かせようと執拗な行動をとる」という特徴を持っている演技性パーソナリティ障害について詳しくみていきます。
この記事を書いた人
他人の評価こそ重要「演技性パーソナリティ障害」
演技性パーソナリティ障害の場合、根底にある原因は両親の不倫、異性問題などが関係していることが多いです。
小さい頃の思い出として両親が離婚しているとか不倫関係などがあった方が父親を取り戻すために無意識に、こちらを振り向かせようとして、このような性格になってしまうこともあります。
テスト③
参考文献:「パーソナリティ障害」岡田尊司著より
他のパーソナリティ障害をチェック
一言でいうと・・・ | パーソナリティ | チェックしてください |
自分が嫌い | 境界性 | テスト① |
ナルシスト | 自己愛 | テスト② |
他人の評価こそ重要 | 演技性 | テスト③ |
違法なことを繰り返す | 反社会性 | テスト④ |
人を心から信用できない | 妄想性 | テスト⑤ |
マイペース | 失調性 | テスト⑥ |
一人が好き | シゾイド | テスト⑦ |
自分に自信がない | 回避性 | テスト⑧ |
誰かに頼りすぎてしまう | 依存性 | テスト⑨ |
白と黒がハッキリしすぎる | 強迫性 | テスト⑩ |
演技性パーソナリティ障害の有名人
- チャールズ・チャップリン(喜劇俳優)
- ココ・シャネル(デザイナー)
演技性パーソナリティ障害の特徴
- 他人を魅了しなければ、自分が無価値になるという思い込みがある
- 非常に衝動性が高い(不安定)
- 他者の目、他人の評価こそが重要である
- 嘘を言って、相手の反応をみることに酔いしれる(騙すということではない)
- 異性を魅了することには熱心
- 頭の先から足の先まで性的な存在である
- 「うつ」になりやすい(満たされることのない愛情飢餓、母親との問題がある)
- 人前に立つ目立つ仕事に向いている
演技性パーソナリティ障害の方との接し方
- 無理に指摘したり仮面をはずさせないようにする(嘘を観客として賞賛する)
- その演技や嘘に気づいても、それを面と向かって指摘しないのが原則
- 振り回されないようにする
- パニック障害や心因性の身体症状(頭痛、痺れ、腹痛、痙攣、意識喪失、歩行困難などがあるが検査しても異常がないという、身体表現障害=ヒステリーが合併しやすい)への対処が大切(高頻度に出やすい)
- 休息や愛情を求めるサインと理解する
- 甘やかしたりするのではなく「具合が悪くて休んでいる」というタテマエを守らせる
- 一日中寝床で何もさせないとか、行動の制限をきちんと求めることが大切
- 自分で過呼吸をおこしても対処できるようにもっていき自信を持たせることが大切
演技性パーソナリティ障害を克服したい方
- 外面的なことや、他者の気持ちの方にばかり関心が注がれ、自身の内面や気持ちがおろそかにされがちだと理解する。周囲の気持ちに合わせて反応してしまう。(子供のころから)
- 自分の本当の気持ちを出さない。自分の気持ちに向かい合おうとすると、空虚な気持ちや寂しさに襲われるので楽しいことや、人との関係や外面的なことに注意をそらしてしまう
- 自分と向かい合う時間を積極的に持つ練習をする
- 日記をつけたり、読書をしたり、植物や小動物の世話をするのも良い
- 家庭というカゴに無理矢理閉じ込めてしまうと「うつ状態」になってしまうこともある
- 他人の視線があって、初めてこの人は輝くのである
- パートナーは豊かな内面性や鋭い批判眼を兼ね備えている方がよい
まとめ
- 人から賞賛されたい願望がとても強い
- 内面の自分に目を向ける
- 人前での仕事で輝くことが多い