

つま先立ちをすると足の甲と「外くるぶし」が痛いです。
痛み止めや湿布を貼っても痛みが治まりません。
整形外科では「骨には異常がない」といわれました。
どうやったら、痛みが取れるでしょうか?
結論からお伝えすると、足の甲や外くるぶしの痛みは、痛む場所だけを見ても原因が分からないことがあります。
足首の外側は捻挫などで痛めやすい場所ですが、足の甲には骨、関節、靱帯、腱などが集まっています。そのため、いつから痛むのか、どの動作で痛むのか、どこに体重がかかると痛むのかを確認することが大切です。
痛みをかばいながら歩いていると、ふくらはぎや膝などに負担がかかる場合もあります。この記事が、長引く足の痛みを見直すヒントになれば嬉しいです。
- 足首の外側が痛くて歩きにくい方
- 足首の痛みがなかなか落ち着かない方
- つま先立ちをすると痛い方
- 体重をかけると足の甲が痛い方
つま先立ちで足の甲と外くるぶしが痛かった40代女性
足首の外側と足の甲の痛みで、40代の女性が来院されました。
その日の朝には痛みがなかったものの、夕方から急に右足の甲が痛くなり、自転車に乗ることも難しくなったそうです。
整形外科を受診し、骨には異常がないと説明を受けていましたが、体重をかけた時の痛みが続いていました。
初回に確認した状態
初回に状態を確認すると、体重をかけた時に右足の甲が痛み、つま先立ちでは外くるぶし周辺にも痛みが出ていました。
痛む場所には軽い腫れと熱感もみられました。
足首だけでなく、ふくらはぎを確認すると強い張りと圧痛があり、膝の裏にある膝窩筋周辺にも緊張がみられました。
痛みが出る前の動作を確認
歩き方や普段の座り方を伺うと、正座に近い姿勢から急に立ち上がった後に痛みが出た可能性がありました。
立ち上がる時に、足首から足の甲へ負担が集中したことも考えられました。
「痛い場所だけが犯人」と思いやすいのですが、身体はもう少しチームプレーです。
足首が困っている時に、ふくらはぎや膝が知らん顔をしているとは限りません。
そのため、足の甲と外くるぶしだけでなく、ふくらはぎ、膝、足首の動き、立ち方などを確認しながら、身体に強い負担をかけないよう施術を行いました。
体重をかけた時の足の甲の痛みを確認しながら、足首や足の甲の動き、左右の体重のかかり方を見ていきました。
丁寧にみていくと足首のところが痛いのに、ふくらはぎの痛みが強かったです。また膝の裏には膝窩筋という筋肉があります。こちらにも痛みがありました。
歩き方や普段の座り方を伺うと、正座に近い姿勢から急に立ち上がった後に痛みが出た可能性がありました。立ち上がる時に、足首から足の甲へ負担が集中したことも考えられました。
2回目の来院時
2日後に再来院された際、ご本人からは「痛みを感じなくなった」と伺いました。
つま先立ちや歩く動作も一緒に確認しました。
今回の経過は一例です。痛めた場所や程度、生活でかかる負担などによって、回復までの期間は異なります。
急な腫れや強い痛みがある時の確認
足の甲や外くるぶしの痛みには、捻挫だけでなく、骨折、靱帯や腱の損傷、足の中央部分の損傷などが含まれることがあります。
特に、
- 急に強く腫れた
- 内出血や変形がある
- 痛くて体重をかけられない
- 足がしびれる、冷たく感じる
- 数日たっても痛みが強くなっている
という場合は、まず整形外科で状態を確認してもらうことが大切です。
レントゲンで骨に異常がない場合でも、痛みが続く時には、必要に応じて靱帯、腱、軟骨などを詳しく確認することがあります。
足の甲の痛みには、捻挫後のリスフラン関節損傷などが含まれる場合もあるため、強い痛みを我慢し続けないことが大切です。
なぜつま先立ちで痛みが出るのか
つま先立ちをすると、かかとが上がり、体重が足の前側へ移動します。
この時、足首は大きく伸ばされ、ふくらはぎの筋肉や足首周辺の腱が働きます。
そのため、
- 足首や足の甲に腫れがある
- 足首の動きが小さくなっている
- ふくらはぎに強い緊張がある
- 痛みをかばう歩き方になっている
- 靴やヒールによる負担が重なっている
といった場合には、つま先立ちで痛みを感じることがあります。
ただし、痛みの場所だけで「この筋肉が原因」「骨が歪んでいる」と決めることはできません。
痛みの出方、腫れ、受傷した時の状況、歩き方などを合わせて確認することが大切です。
家庭でできること
痛みを強くする動作を控える
つま先立ち、ジャンプ、ランニングなどで痛みが強くなる場合は、いったん控えます。
ただし、すべての動きを長期間やめる必要があるとは限りません。痛みが出ない範囲で、足の指や足首をゆっくり動かしてみましょう。
強く揉んだり伸ばしたりしない
腫れや熱感がある時に、痛い場所を強く揉んだり、無理にストレッチしたりすると、かえって痛みが強くなる場合があります。
「硬いから、とりあえず伸ばそう」ではなく、まずは痛みを増やさないことを優先してください。
腫れている時は足を少し高くする
座った時や横になった時に、クッションなどを使って足を少し高くすると、腫れが楽になる場合があります。
熱感が強い場合には、タオル越しに短時間冷やす方法もあります。冷やして痛みが増す場合は中止してください。
痛みが落ち着いたら少しずつ動かす
痛みや腫れが落ち着いてきたら、足首を上下にゆっくり動かすところから始めます。
その後、歩行、両足でのつま先立ち、片足でのつま先立ちというように、状態に合わせて少しずつ負荷を戻していきます。
痛みを繰り返す時に見直したいこと
- 正座や横座りから急に立ち上がっていないか
- 椅子の上で正座をしていないか
(これ、意外と多いです。笑) - ヒールの高さや履いている時間が負担になっていないか
- 料理や立ち話で、同じ足に体重をかけ続けていないか
- 痛みをかばった歩き方を続けていないか
どの姿勢も、それだけで「悪い姿勢」と決まるわけではありません。
痛みが出る姿勢や、長時間続けている動作を見つけることが大切です。
当院でさせていただくサポート
当院では、身体全体を一つのユニットとして捉えています。
足の甲や外くるぶしに痛みがあっても、痛む場所だけを施術して終わりにはしません。
- 足首や足の甲の動き
- 腫れや熱感
- ふくらはぎや膝裏の緊張
- 膝や股関節の動き
- 立った時の体重のかかり方
- 歩き方
- 普段の座り方や靴
- 仕事や運動による負担
などを確認します。
状態に合わせて、身体に強い刺激を加えない施術、テーピング、歩き方やセルフケアのアドバイスを行います。
痛みが長引いている場合には、運動量だけでなく、睡眠や疲労、日常生活で繰り返されている負担についても一緒に整理します。
施術の前後には、最初に痛みが出ていた動作を行い、立ちやすさや歩きやすさを確認します。
よくある質問
- Q骨に異常がないのに、なぜ痛いのですか?
- A
レントゲンでは、主に骨の状態を確認します。
足には、靱帯、腱、筋肉、軟骨などもあるため、骨に異常がなくても痛みが出ることがあります。また、足首の動きや体重のかかり方によって、特定の場所に負担が集中している場合もあります。
- Q痛い時は運動を全部休んだ方がいいですか?
- A
痛みを強める運動は、いったん控えてください。
ただし、痛みのない範囲で足首をゆっくり動かすなど、状態に合わせて少しずつ動かすことが一般的です。長期間まったく動かさない方がよいとは限りません。
- Q冷やすのと温めるのは、どちらがいいですか?
- A
急に痛めて腫れや熱感がある場合は、短時間冷やすと楽になることがあります。
反対に、腫れや熱感がなく、慢性的なこわばりが中心の場合は、温めた方が動きやすいこともあります。冷やしたり温めたりして痛みが強くなる場合は中止してください。
- Qふくらはぎをストレッチしてもいいですか?
- A
腫れや強い痛みがある時は、無理に伸ばさない方が安全です。
痛みが落ち着いてから、反動をつけず、気持ちよく感じる範囲で少しずつ行ってください。
- Qヒールを履くのはやめた方がいいですか?
- A
ヒールそのものが、すべての足の痛みの原因になるわけではありません。
ただし、つま先立ちに近い状態が続くため、足の甲や前側に痛みがある時は、ヒールの高さや履く時間を一時的に調整した方が楽な場合があります。私はいったん履くのを控えていただくことをおすすめします。
まとめ
- 痛みを強くする運動やつま先立ちは、いったん控える
- 腫れや強い痛みがある時に、無理なストレッチをしない
- 痛みが落ち着いたら、足首を少しずつ動かしていく
- 歩き方、靴、立ち方、座り方を見直す
- 痛む場所だけでなく、ふくらはぎや膝の動きも確認する
足の甲や外くるぶしに痛みがあると、「このまま歩けなくなったらどうしよう」と不安になるかもしれません。
しかし、骨に異常がないと分かった後も、足首の動きや歩き方、ふくらはぎの状態を見直すことで、今まで気づかなかった負担が見つかることがあります。
一人で判断することが難しい場合は、LINEから現在の状態をお聞かせください。

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参考文献
- 『「足が痛い」本当の原因はコレだ!』:桑原靖
- 『放っておくと怖い「足の痛みと不調」を治す本』:桑原靖
- 『足部・足関節理学療法マネジメント』:片寄正樹監修、小林匠・三木貴弘編集
- 『臨床実践 足部・足関節の理学療法』:松尾善美監修、橋本雅至編集
- 『スポーツ外傷・障害ハンドブック』:Roald Bahr・Lars Engebretsen原書編集、陶山哲夫・赤坂清和監訳




