そんなに食べていないのに10kgくらい体重が増えてしまいました。
50代になり代謝が落ちたり、ホルモンの影響かと思いますが、病院では異常はありませんでした。
何か良い方法はありますか?
当院のクライアントさんのお悩みに多いのが「食べてないのに痩せない」ということです。
「本当に!?」と聞きなおすこともありますが、本当に食べておられないのです。運動もできていないことも多いですが、全てホルモンの責任にするのはどうかと思います。
もう一度、生活習慣を見直すキッカケになっていただければ幸いです。
50代になってくると当然、代謝は落ちます。ですので運動も大事ですが、食事などの栄養も見直すようにしてください。食事の量を減らす為に朝食を抜いたりすると余計に悪循環となることが多いのです。
自律神経の乱れを解消し食べ物を見直して痩せる身体になる
なぜ食べてないのに体重が減らないの?
特に更年期の方は太りたくないという意識が強く食事の量を減らしてしまいます。するとタンパク質の摂取も低下するので逆に超加工品などを摂取してしまい太りやすくなってしまうのです。
タンパク質が少ないと筋肉も減ってきます。骨粗しょう症やサルコペニアなどから運動不足にもなり肥満になりやすいのです。
それよりもしっかりと和食中心の朝ごはんを食べて筋力も増加させて代謝を上げていくことが重要です。
食材の問題
- 超加工食品を食べてないか
- スナック菓子やシャンクフードを食べていないか
- タンパク質が不足→欲し続けて→カロリー増→肥満
- 市販の野菜ジュースは栄養(食物繊維)が殆どない
- 栄養ドリンク、スポーツドリンク(糖分とカフェインのリスク)
現代人は超加工食品が総カロリーの27~44%を占めています。つまり、今のままの食生活は、とっても危険なのです。
また超加工食品は脳にとっても悪影響があることが発表されています。うつ病や不安障害のリスクが40%以上が高くなってしまうことがわかっています。こちらを参考にしてください。
- しょっぱいスナック菓子
- ソーセージ(加工品は血糖値爆上がり)
- 菓子パン、大量生産された包装パン、ホットドッグ、ハンバーガー(小麦、消化不良)
- ソーダ
- キャンディ
- フルーツヨーグルト(ガゼイン、過剰な糖分)
- エナジーバー、食品代替バー
- 冷凍ピザ
- 冷凍食品
- クッキー
- ケーキ
- シリアル、フルーツグラノーラ
- アルコール飲料(人工甘味料)
- 市販の野菜ジュース(食物繊維が取り除かれている)
- ラクトアイス(食べるプラスチックと呼ばれる:アイスクリーム、氷菓子はまだマシ)
これらの超加工品はできるだけ減らすように心がけてください。朝はできるだけ和食中心にするようにしてください。
消化吸収の低下は自律神経が問題
そもそも論として、消化吸収の能力が低下すると、何を食べても吸収しにくいということになります。消化吸収は自律神経がしてくれます。それもリラックスや休む神経の副交感神経が働くことで能力が上がります。
ストレスなどで交感神経が優位になっていると、消化吸収の能力も低下してしまいます。
ホルモンバランスと代謝の関係
加齢とともに痩せにくくなる原因はホルモンにもあります。更年期というのは50代くらいの女性に多いのですが加齢で代謝が悪くなったり、睡眠の質が悪化したりインスリンにも影響があるため、ホルモンからも太りやすくなってしまいます。
ホルモンバランスは加齢とともに変化するものも多いです。成長ホルモンとコルチゾールは睡眠にも深く関係しております。睡眠不足が続くと肥満になるという研究結果もありますので「睡眠」」を優先してください。
ストレスが脂肪を蓄積してしまうメカニズムとは
脂肪を燃焼させたいと思いますよね。
脂肪が燃焼しやすいメカニズムというものがあります。それは「睡眠」と「その方にあった糖質制限」と「その人にあったエネルギー供給」と「適度な運動」をすることが重要です。
運動不足も関係あり?効果的な運動法
あまり激しい運動は更年期の方にとってはケガにつながりますので、フラダンスやヨガ、散歩などから始めてみてください。20分くらい継続していただけると脂肪が燃焼しやすくなります。
大きな筋肉を鍛えることは効果が高いので、できるのであれば太ももや背中を鍛えていただけると効率は良いです。
スクワットやバックブリッジなどの体幹とレーニングもオススメです。
食事制限だけじゃ痩せない理由
食事と太ることについての関係で面白いものがあります。
例えば、糖質制限をめっちゃしているとカロリーの高いものが欲しくなります。
そして、タンパク質が少ない食事をしているとカロリーがたくさん欲しくなるので食事の量が増えてしまいます。
次に、過剰な運動をする人、16時間断食が流行っていますがファスティングなどの断食をする人、過剰な糖質制限をする人、朝ごはんを食べない、昼を食べない、夜を食べない、一食に量がとても少ない人などは基本的なエネルギーが不足してしまいます。すると基礎代謝が低下します。低血糖を起こすと脳の報酬系(偏桃体など)が強く反応してしまい、高カロリー食を食べたくなってしまいます。
逆に血糖値が維持できていると前頭前野が活性されるので食べ物への興味が減少します。つまり肥満になりにくいという結果があります。
またタンパク質が少ないと過剰に甘いものが欲しくなります。すると発達に問題が起こったり、肥満になりやすくなってしまいます。
ダイエットだけでは痩せれないのは「脳の前頭前野」の機能低下の問題
わかっているけどできない!
そんなことってないですか?特にⅡ型糖尿病の方などは、食べたらいけないとわかっていても甘いものを食べてしまいます。運動しないといけないとわかっていても運動ができません。これは脳の「前頭前野」が機能低下しているのです。
こんな時は瞑想やヨガ、散歩など無理なく続けられる運動や呼吸などが重要となってきます。どうぞ前頭前野を鍛えるようにしてください。
自然に触れる「マインドフルネス」もオススメです。心が軽くなりますよ。
更年期太りを防ぐために今日からできること
更年期になるとホルモンの変化でタンパク質の分解が増えてしまうので結果としてタンパク質が必要になります。ですが女性は特にタンパク質をあまり食べていない方が多いです。
すると無意識に体は無意識にタンパク質を要求しようとしますが、総カロリーを増やしてしまい体重が増加することもあります。
タンパク質をしっかり摂る
総カロリー摂取を減らすことなくタンパク質の割合を増やし炭水化物と脂質を適度に減らすことが重要です。
特に朝ごはんをヨーグルトだけとか、バナナだけとか、シリアルと牛乳だけなどの方は、できるだけ和食中心にしてタンパク質、特にお魚、お肉、大豆製品をしっかり摂取して脂質と炭水化物のバランスも大事にしてください。
タンパク質を減らしてしまうと筋肉量も減ってしまうことがあります。すると運動が今よりもやりにくくなったり、サルコペニア、運動不足で肥満、骨粗しょう症などのリスクも増えてしまいます。
痩せたいのに食物繊維が食べれていない
生活習慣やストレスで自律神経が乱れて、お腹が張ってしまう膨満感、おならが多いSIBO(小腸内細菌異常増殖症候群でガス発生)、過敏性腸症候群、ゲップ、便秘や下痢、逆流性食道炎、胆汁の不足などがある方は小腸の消化吸収能力が低下している可能性があるので注意してください。
また継続的なストレスによって副腎が疲れている方も低血糖を起こしやすく交感神経が優位になりやすいので注意してください。(交感神経が優位になると消化吸収能力が低下します)
SIBO対策
白米だけというものを止めるのも対策の1つです。できればお米屋さんで5分精米(5分づき)にしてもらったものと白米を50%+50%に混ぜて食べてください。
- にんにく
- にんにく+レモン
- ブロッコリースプラウト(ピロリ抑制効果)
- ココナッツオイル
- ハーブ
これらもオススメです。
まとめ
- 超加工食品を止める
- タンパク質をしっかり摂取
- 睡眠時間を長くする
- 運動する
- 夕食の時間を早くする