

最近、眠れません。必ず中途で目が覚めます。
緊張しやすい方で○○しなきゃと常に思っています。
呼吸も浅く貧血もあります。
もうこのまま治らないのでしょうか?

大変お辛いですね。
原因がありますので、一緒にみていきましょう。
少しでも改善に向かわれますように全力でサポートさせていただきます。
こんな毎日になっていませんか?
夜、ようやくベッドに入っても…
「今日もちゃんとできただろうか」「あれをやり忘れたかも」「私ってなんてポンコツ」と頭が止まらないなんてことないですか?
今回の50代の女性は、やっと眠れても、夜中にギャーっと目が覚めたり、宇宙に飛んで行って戻ってこれないような夢を見られることがあるそうです。
ご主人さんには「昨日、叫んでたで~大丈夫?」と心配されてしまうこともしばしば…

どうして私だけ眠れないの?
なんで毎日、何度も目が覚めるの?
そう思っておられる方、もしかすると“眠れない体”になっているのかもしれません。
眠れないのは「エネルギー不足」のサインかも
不眠というと、「副交感神経が足りないからリラックスしなきゃ」と思われがちです。
でも実は、その前に大切なのが 「エネルギーが足りているかどうか」 ということが問題なんです。
眠るにも、実は“エネルギー”が要ります。
スマホが充電ゼロのままでは、どんなに「スリープボタン」を押しても休まらないのと同じです。
体も、エネルギーが足りていないと「回復モード」に入れないんです。
8年以上続く不眠と強迫的な思考の54歳女性
東大阪市から来られた54歳の女性です。
8年以上、夜中に1~2回は目が覚めてしまう生活が続いているそうです。
体はいつもカチカチで頭痛が起こることもしばしばあるそうです。
また月に2~3回は「悪夢を見て叫んで起きることもある」とのことでした。
・血圧は158/98(交感神経が常にON)
・脈は89、酸素飽和度96%(呼吸が浅い)
・貧血あり、肩こり・頭痛、胸郭が硬く呼吸が浅い
・「ちゃんとしなきゃ」「こうでなければ」という完璧主義
・強迫性障害の診断あり(洗浄強迫と確認恐怖)
・鉄欠乏性貧血の診断(フェリチン、血清鉄などの検査済)
・運動は好きでヨガやダイエット体操などを毎日1時間する
・チョコなどの甘いもの、氷などの固いものが好き(鉄欠乏性貧血)
最近の一番の悩み事は「成人した息子さんの発達凸凹が原因の引きこもり」があり、心も体も常に極度の緊張状態。
でも、大阪万博に行ったりして、たくさん歩いた日はよく眠れるそうです。
(これは「眠れた」ではなく「エネルギー切れで気絶に近い眠り」かもしれません。)
原因①エネルギーを作れない体
この方は、肋骨が固まり呼吸が浅く、酸素が足りていませんでした。
呼吸が浅い=ミトコンドリアが働けず、エネルギー(ATP)が作れない状態です。
貧血で鉄不足もあり、酸素を運ぶ力も不足しておられます。
つまり、体のエネルギー電池を作る“発電所”がフル稼働できていなかったのです。
原因②無意識の筋緊張と「安心の欠如」
強迫的な人ほど、「ちゃんとやらなきゃ」「失敗できない」と、常に警戒モードになってしまいます。
交感神経がずっとONになり、筋肉が24時間ピクピク働きっぱなしです。いつお化けがでてくるかもしれない場所に行くと神経が過敏になってしまいますよね。あんな状態です。
これは“エネルギーの無駄遣い”状態です。
安心感がないと、人は脱力できません。
体は戦闘モードのまま、寝ようとしても「敵がいるかもしれない!」と無意識に感じているので休めないのです。
原因③栄養不足
エネルギーを作るための栄養が足りていないと、どんなにリラックスしても体が動きません。
カフェインで一時的に頑張っても、さらに消耗するだけです。
鉄・ビタミンB群・マグネシウム・タンパク質・葉酸・ナイアシン…
これらが「エネルギー→セロトニン→メラトニン(睡眠ホルモン)」の流れを支えます。

おすすめした鉄対策
身体の中では赤血球が酸素を運んでくれます。赤血球の働きは酸素を体全体に運び、二酸化炭素を肺へ回収してくれます。
この赤血球がちゃんとした形だといいのですがこんなこともあります。
- 数が少ない・濃度が薄い(鉄欠乏性貧血:かなりの異常値でないと指摘されにくい)
- 赤血球の膜が弱く破れやすい(溶血性貧血:血液検査で正常値になることもあるので注意)
- 大きすぎる(悪性貧血:あまり指摘されないので注意)
こうなってくると、うまく酸素が運べなくなります。
そこでちゃんとした「赤血球」さんになってくれるには、必要な栄養素があるので、お伝えしました。

それと鉄欠乏性貧血の方へおすすめする栄養が多く含まれる食品はこちらです。参考にしてみてください。

鉄を摂取しているのに数値が改善しない場合は、消化吸収に問題がある可能性があります。まずはピロリ菌の検査をしてください。そして自律神経を正常に働かせることが重要になってくるのです。

当院の取り組み
改善ステップ①呼吸を取り戻す
まずは肋骨の硬さを整体で解放し、胸郭が正常に動くようにしていきます。
息を吸うときに腕を上げ、吐くときに下げるなどの体操なども一緒にお伝えしていきます。
このような簡単な動きでも、横隔膜が動き、呼吸や血流が変わります。
胸が動き呼吸が深くなってくると、心も安定しやすいです。
“深呼吸できる自分”になることが、第一歩です。
改善ステップ②脱力トレーニング
「頑張りすぎている自分」を認めて、少しずつ“安心”を神経に教えていきます。
当院では、うつや強迫が強い方にも行っている「脱力訓練」で、無駄な緊張を止める方法を体で覚えてもらいます。
「力を抜く」って、練習が必要なんですよ。無意識に緊張して胸や背中や首や肩が硬くなっているので、そこを意識して緩めていくことが必要なのです。(無意識→意識化)
赤ちゃんは生まれたとき、脱力の天才です。
でも大人になるほど、社会性が大きなり、いろんな要因で「ちゃんとしなきゃ」で体が固まってきてしまうのです。
それを少しずつ解いていく訓練です。一度ギューを肩をすくめて5秒くらい力を入れて、一気に脱力します。これを5回やってみてください。
改善ステップ③エネルギーを増やす食事
栄養が足りないと、神経も筋肉も働けません。
まずは鉄・B群・マグネシウムを意識して摂取してください。(今のご自身の食事内容を教えていただけますとあなたにとって的確なアドバイスが可能です)
また甘いもの・カフェインは控えめにしてください。
基本的にはタンパク質(お肉・魚・卵)をしっかり摂ると、セロトニン(心を落ち着かせるホルモン)が増えていきます。
*4毒抜き(小麦、乳製品、油、糖を抜く)が流行していますが、全てやりすぎは禁物です。情報を鵜呑みにせず、特に油は必要ですので、ご自分に合った方法を試してみてください。
自然と“眠れる体”に戻っていく
胸郭が広がり、呼吸が深くなっていくにつれて、夜の悪夢が減り、「あれ?寝られた!」という日が増えていきました。
「頑張らなくても眠れるって、こんなに幸せなんですね」と笑顔で話してくださったのが印象的でした。
今後やっていきたいこと
・呼吸を深める習慣づくり
・安心できる生活リズムの定着
・「ちゃんとしなきゃ」ではなく「まぁいっか」と思える心づくり
心と体はチームです。
どちらか一方だけ整えても、本当の回復は訪れません。
原始反射が残っていると「緊張しやすい体」ということになります。つまり必要以上のエネルギーを消費してしまいます。ですので原始反射の統合アプローチも必要な方にはやっていきます。
全力でサポートしますので一緒にがんばりましょう。
よくある質問
- Q不眠や強迫性障害でも整体でよくなるんですか?
- A
はい、体からのアプローチで「休める神経」に戻していくことができます。
強迫的な思考や不安は、脳だけの問題ではなく「体がずっと緊張している」ことが関係しています。また原因となるストレスの代償行為のこともあります。そのストレスを解放していくこともやっていきます。
呼吸・血流・栄養・姿勢を整えることで、安心しやすい神経バランスが回復していきます。
- Q眠れない日が続いていても、受けて大丈夫ですか?
- A
大丈夫です。眠れない状態こそ、体のエネルギーが枯渇しているサインです。
眠らせるのではなく、「眠れる体」に戻す施術を行います。
初回はできるだけリラックスして受けていただけるよう、丁寧にカウンセリングします。
- Q病院や薬と併用してもいいですか?
- A
もちろん可能です。整体は薬を減らすためのものではなく、体の回復力を高め、薬の効果をサポートする役割があります。
ただし主治医の指示を尊重しながら、安全に進めていきます。
- Q施術は痛いですか?ボキボキ鳴らしますか?
- A
当院ではボキボキするような刺激的な手技は行いません。
オステオパシーのやさしい手技で、体に“安心”を伝えるように整えていきます。
寝てしまう方も多く、「気づいたら力が抜けていた」と言われます。眠たくなるのと腸が動いて「お腹がなる」というのは、うまくいっている証拠です。
- Qどのくらいのペースで通えばいいですか?
- A
体の状態にもよりますが、最初は週1回ペースで3〜5回が目安です。
その後は2〜3週間に1回など、状態を見ながら調整していきます。
無理のないペースで“自分の回復リズム”を取り戻しましょう。
まとめ:「眠らせる」のではなく「眠れる体に戻す」
- 眠るにもエネルギーが要る→呼吸ができる身体へ
- 緊張は“安心の欠如”から起こる→愛着、安心安全の確保
- 原始反射の残存はエネルギーを浪費させる→統合していく
眠りはご褒美です。
だからこそ、「エネルギーを生み出せる体」 に戻していくことが大切なんです。
最後に
「もう眠れない人生なのかも…」
そう感じている方ほど、体は「助けて」とサインを出しています。どうぞあなたの体からの「SOS」に気づいてあげてくださいね。

焦らず、ゆっくり、自分の体を取り戻していきましょう。
あなたが安心して眠れる夜を迎えられるよう、心と体の両面からサポートします。




