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小学校までは通えていたのに中学生で不登校に|優等生タイプの子が突然動けなくなる背景

小学校までは通えていたものの中学生になって不登校になり悩む女の子と母親のイラスト
中学生の女の子
中学生の女の子

小学校までは普通に学校へ行けていました。
でも中学生になってから、だんだん学校へ行くのがしんどくなりました。

いじめられているわけではないのですが、勉強についていけなくなって、自分に自信がなくなってきました。

行かないといけないと思うのに、朝になると動けません。

お母さん
お母さん

小学校の頃は勉強も学校生活も特に問題なく、まじめに頑張る子でした。

それが中学生になってから、「勉強についていけない」「学校がしんどい」と言うようになり、朝も起きられない日が増えてきました。

「小学校では普通に行けていたのに、どうして急に?」と私も戸惑っています。

無理に行かせた方がいいのか、休ませた方がいいのか分かりません。

小学校までは毎日学校へ行き、勉強や行事にもまじめに取り組んでいました。

それなのに中学生になって、

  • 朝起きられなくなった
  • 学校へ行く準備ができない
  • 「勉強についていけない」と言うようになった
  • テストや成績を必要以上に気にする
  • 元気がなくなった
  • 「自分はダメ」と言うことが増えた

という変化が出るお子さんがいます。

親御さんからすると、「小学校では何も問題がなかったのに、なぜ急に?」と戸惑うと思います。

しかし、中学校では勉強、人間関係、部活動、先生との関係、評価される機会など、小学校とは環境が大きく変わります。

特に、それまで「できる子」「まじめな子」として頑張ってきたお子さんでは、思うようにできなくなった時に自信を失い、心身の負担が一気に表面化することがあります。

この記事では、小学校までは通えていた優等生タイプの子が、中学生になって学校へ行けなくなる背景を中心に、家庭でできることや当院の考え方をお伝えします。

この記事を読んでほしい方
  • 小学校までは問題なく通えていたのに、中学生になって不登校になった
  • 小学生の頃は「まじめ」「優等生」「よく頑張る子」と言われていた
  • 中学校に入って勉強やテストへの不安が強くなった
  • 成績が下がったり失敗したりすると、ひどく落ち込む
  • 「自分はダメ」「どうせできない」と言うことが増えた
  • 朝起きられない、疲れやすいなど身体の不調も出ている
  • 無理に登校させるべきか、休ませるべきか悩んでいる

不登校について、原因や身体症状、親御さんの接し方などをまとめて知りたい方はこちらをご覧ください。

不登校の背景は一つではありません

不登校は「性格が弱いから」「自律神経が乱れたから」など、一つの原因だけで説明できるものではありません。

学習の負担、人間関係、学校環境、心身の不調、睡眠、発達特性、家庭や生活の変化など、いくつかの要因が重なっている場合があります。

この記事では、その中でも「小学校までは比較的順調だった、まじめで頑張る子が、中学校で環境の変化についていけなくなったケース」に焦点を当てます。

すべてのお子さんに当てはまるわけではありません。その子が何に困っているのかを決めつけずに見ていくことが大切です。

優等生だった中学2年の女の子が急に不登校になった背景

当院に来てくれた女の子のお話です。

小学生の頃は、勉強にも学校生活にもまじめに取り組み、特に大きな問題もなく学校へ通えていました。

ところが中学生になってから、少しずつ勉強についていくことが難しくなり、自信を失っていきました。

小学校では「できていた」ことが、中学校では思うようにできない。

周囲には自分より勉強ができる子も増え、定期テストや成績という形で結果がはっきり見えるようになります。

それまで、「頑張ればできる」「私はちゃんとできる」と思っていた子ほど、うまくいかなくなった時に、「自分はダメなのかもしれない」「頑張っても追いつけない」「失敗したくない」という気持ちが強くなることがあります。

周囲から見ると、ある日突然学校へ行けなくなったように見えるかもしれません。

しかし本人の中では、その前から少しずつ疲れや不安、自信の低下が積み重なっていた可能性があります。

頑張る子・優等生タイプに見られる傾向

いわゆる「優等生タイプ」と呼ばれるお子さんの中には、次のような傾向が見られることがあります。

  • 宿題や提出物をきちんと仕上げようとする
  • テストの点数や成績を強く気にする
  • 間違えることや失敗することが苦手
  • 「できない自分」を受け入れにくい
  • 人より遅れることを不安に感じる
  • 苦手なことでも頑張って乗り越えようとする
  • 休むことに罪悪感を持つ

もちろん、まじめに努力できることは、その子の大切な長所です。

気をつけたいのは、「できること」や「頑張ること」が自分自身の価値と強く結びついている場合です。

例えばテストで思うような点数が取れなかった時に、「今回のテストはうまくいかなかった」ではなく、「私はダメな人間だ」と、自分自身まで否定してしまう子もいます。

「できなくなった自分」を責めてしまうことがあります

優等生タイプのお子さんは、それまで「頑張ればできる」という経験を積んできた場合があります。

そのため、中学校で勉強が難しくなったり、思うような結果が出なくなったりすると、「もっと頑張らないと」「できないのは自分の努力が足りないから」「こんな自分ではダメ」と、自分を追い込んでしまうことがあります。

でも、中学校では学習内容も難しくなり、教科数も増えます。

定期テスト、部活動、人間関係など、学校生活で求められることも一気に増えていきます。

「小学校ではできていたのだから、中学生になってもできるはず」とは限りません。

本人の能力が急に落ちたのではなく、環境そのものが大きく変わった可能性も一緒に考えてあげることが大切です。

中学生は環境も心も大きく変化する時期です

中学生になる時期は、学校環境だけでなく、心や身体も大きく変化します。

小学校との違いとして、

  • 学習内容が難しくなる
  • 定期テストや順位など評価される機会が増える
  • 教科ごとに先生が変わる
  • 部活動が始まる
  • 先輩・後輩など人間関係が広がる
  • 友達同士の関係が複雑になる
  • 思春期による心身の変化が重なる

といったことがあります。

大人から見ると、一つひとつは小さな変化に見えるかもしれません。

しかし子どもにとっては、短い期間の中で多くの適応を求められる時期です。

小学生の頃に問題なく過ごしていたからといって、中学校でも同じように過ごせるとは限りません。

反抗期が目立たないこと自体は問題ではありません

「うちの子は反抗期もなく、ずっと手のかからない子でした」と話される親御さんもおられます。

ただし、反抗期が目立たないこと自体が問題というわけではありません。

穏やかに成長する子もいます。

大切なのは反抗するかどうかではなく、困った時に相談できるか、失敗した時に立て直せるか、できない自分も受け入れられるか、というところです。

「今まで何も問題がなかった」ということだけで安心するのではなく、中学生になって以前と違う様子が続いていないかを見てあげてください。

結果だけでなく「頑張ってきた過程」も見てあげる

成績が良かった子ほど、「できた・できなかった」という結果で自分を評価しやすいことがあります。

そのため家庭では、テストの点数だけではなく、

  • 毎日学校へ行こうとしていたこと
  • 分からない問題にも取り組んでいたこと
  • 疲れていることに自分で気づけたこと
  • 「しんどい」と言えたこと
  • 休むという選択ができたこと

などにも目を向けてみてください。

「100点だからすごい」だけではなく、「ここまで頑張ってきたんやね」と、取り組んできた過程を伝えることも、その子の自信を支える一つの方法です。

心の負担だけでなく身体の状態も確認します

学校へ行けなくなったお子さんでは、気持ちの問題だけではなく、身体の不調が重なっていることがあります。

  • 朝起きられない
  • 強い疲労感がある
  • 頭痛や腹痛がある
  • めまいや立ちくらみがある
  • 吐き気や食欲低下がある
  • 夜なかなか眠れない

このような症状がある時に、「学校へ行きたくないからだろう」「気持ちの問題だろう」と最初から決めつけないことも大切です。

症状が続く場合や強い場合は、小児科などの医療機関で身体の状態を確認してください。

特に、朝なかなか起きられない、立ち上がるとめまいがする、動悸や強いだるさがある場合には、起立性調節障害などについて医療機関へ相談することも大切です。

「もっと頑張らせる」より、まず回復できる時間を

学校へ行けなくなった時、親御さんは、「このまま休ませて大丈夫だろうか」「休み癖がつかないだろうか」と心配になると思います。

しかし、すでに疲れ切っている状態で「もっと頑張ろう」と促しても、さらに自信を失ってしまう場合があります。

学校へ戻すことだけを急ぐのではなく、

  • 睡眠を確保する
  • 食事をとる
  • 昼夜逆転が強くなりすぎないよう生活を整える
  • 好きなことをして過ごす時間を持つ
  • 学校以外にも安心できる場所を作る

といった基本的な生活を見直すことも大切です。

休むことは、必ずしも「何もしないこと」ではありません。

疲れている心や身体を休ませ、次に動くための時間になることもあります。

ご家庭でできるサポート

優等生タイプのお子さんが学校へ行けなくなった時、親御さんが一番気になるのは、「どうしたら元のように学校へ行けるのか」ということだと思います。

ただ、まず見たいのは登校日数だけではありません。

その子の心身の余力が少しずつ戻っているかどうかも大切です。

例えば、

  • 睡眠や食欲が戻ってきた
  • 表情が少し明るくなった
  • 好きなことを楽しめるようになった
  • 学校の話をしても以前ほど強く落ち込まなくなった
  • 「分からない」「助けて」と言えるようになった
  • 小さなことに取り組めるようになった

こうした変化も、その子の状態を見るうえで大切なポイントです。

家庭だけですべてを解決しようとする必要もありません。

担任、養護教諭、スクールカウンセラー、教育支援センター、必要に応じて医療機関などとつながりながら、その子に合った支援を考えていきましょう。

失った自信を少しずつ取り戻すことも大切です

小学校ではできていたことが、中学校になってうまくできなくなると、「自分はダメになった」と感じる子がいます。

でも、その子自身の価値が下がったわけではありません。

環境が変わり、求められることが増え、今までと同じ頑張り方では追いつかなくなっているだけかもしれません。

私は親御さんに説明する時、子どもの自信や安心感をコップの中の「自信の水」に例えることがあります。

結果だけで評価するのではなく、小さな「できたこと」や、その子なりに工夫したことを一緒に見つけていきます。

自信の水を増やすポイント

  • テストの点数だけでなく、取り組んだ過程も認める
  • 「今日は起きられたね」など、小さな変化を具体的に伝える
  • 苦手なことを「分からない」と言えたことも認める
  • 休めたことも一つの選択として受け止める
  • 得意なことや好きなことにも目を向ける

私自身、子育ての中で「結果だけではなく、その子自身や具体的な行動を認めること」の大切さを感じてきました。

「テストでいい点だったからすごい」だけではなく、「毎日取り組んでいたね」「今日は自分で起きられたね」のように、本人がしてきたことを具体的に伝える方が自然だと思います。

会話のきっかけとして絵を描いてもらったこともあります

当院で関わったお子さんに、会話のきっかけとして「雨の中の私」という題で絵を描いてもらったことがあります。

不登校の子どもが描いた雨の中の人物画。言葉にしにくい気持ちを話すきっかけとして使用した絵

こちらは、実際にお子さんが描いた2枚の絵です。

後から振り返ると、表情や傘の有無などに変化が見られました。

ただし、絵だけでお子さんの心理状態を判断したり、診断したりできるものではありません。

会話を始める一つのきっかけとして活用しました。

中学校とのつながり方も、その子に合わせて考えます

「休ませる」か「毎日登校させる」かの二択だけではありません。

お子さんの状態に合わせて、

  • 担任と連絡を取る
  • 保健室登校を検討する
  • 別室登校を利用する
  • 登校時間を短くする
  • 教育支援センターなどを利用する
  • 学習面の負担について学校へ相談する

といった方法も考えられます。

大切なのは、以前とまったく同じ学校生活に急いで戻すことではなく、今のお子さんにできる学校とのつながり方を探すことです。

必要に応じて、学校やスクールカウンセラー、教育支援センター、医療機関などとも相談してください。

当院では身体・生活・心理面を一緒に整理します

当院では、「整体で不登校を治す」という考え方はしていません。

学校へ行けなくなった背景は、一人ひとり違うからです。

そのため、

  • 身体の緊張や呼吸
  • 睡眠や生活リズム
  • 普段の食事内容や食事量
  • 朝の体調
  • 不安や緊張
  • 学校で困っていること
  • 頑張りすぎていないか

などを一緒に整理していきます。

身体の緊張が強い場合には、負担の少ない施術を行い、少しでも休みやすい状態を目指してサポートします。

また、優等生タイプのお子さんでは、「できない自分を責めていないか」「結果だけで自分を評価していないか」という心理面にも目を向けます。

必要な場合には、学校や医療機関など、他の支援先とつながることも大切だと考えています。

ご感想・報告

その後、お母さんから、高校受験に合格したとのご報告をいただきました。

さらに時間が経ち、現在は就職の内定も決まったとうれしいご連絡をいただいています。

不登校だったお子さんの高校受験合格とその後の経過について届いたご報告

※個人のご感想であり、整体のみの結果や、すべての方に同じ経過を示すものではありません。

当院でできること・できないこと

当院では、不登校そのものを治療したり、不登校の原因を診断したりすることはできません。

身体の緊張、睡眠、生活リズムなどを確認しながら、身体面からのサポートを行います。

強い落ち込み、食欲や体重の大きな変化、自傷行為、「消えたい」という発言、長く続く頭痛や腹痛などがある場合には、小児科、児童精神科などの医療機関や学校への相談を優先してください。

よくある質問

Q
小学校までは問題なく通えていたのに、中学生になって急に不登校になることはありますか?
A

中学校では、学習内容、人間関係、部活動、先生との関わり、定期テストなど、小学校とは環境が大きく変わります。突然に見えても、その前から疲れや不安、自信の低下が積み重なっていた可能性があります。

Q
休ませていると、ずっと学校へ行けなくなるのではないかと心配です
A

休むことだけで、その後の経過が決まるわけではありません。まず心身の状態を確認し、学校への復帰だけを急がず、その子に合った学校とのつながり方を考えることが大切です。担任、養護教諭、スクールカウンセラー、教育支援センターなどにも相談してください。

Q
なぜ小学校では問題なかったのに、中学生になると急に変わるのでしょうか?
A

中学生になると、勉強、人間関係、部活動、周囲から求められることが大きく変わります。また、思春期は心や身体も変化する時期です。急に変わったように見えても、それまでの疲れや負担が表に出てきた可能性もあります。

Q
成績が下がってから「自分はダメ」と言うようになりました。どう声をかければいいですか?
A

すぐに「そんなことないよ」と否定するより、「思うようにいかなくて悔しかったんやね」と気持ちを受け止めてみてください。そのうえで、結果だけでなく取り組んだ過程や、その子の得意なことにも目を向けられるよう支えていきましょう。

まとめ|「できる子に戻す」より、今の子どもを見ることから

小学校までは問題なく学校へ通えていた子が、中学生になって学校へ行けなくなると、親御さんは「どうして急に?」と戸惑うと思います。

しかし中学校では、

  • 勉強が難しくなる
  • 成績や順位を意識するようになる
  • 人間関係が複雑になる
  • 部活動など新しい負担が増える
  • 思春期の心身の変化が重なる

など、生活環境が大きく変わります。

特に、それまで「できる子」「頑張れる子」として過ごしてきたお子さんでは、思うようにいかなくなった時に自信を失い、自分自身を責めてしまうことがあります。

大切なのは、以前の「優等生」に急いで戻そうとすることではありません。

今は何が負担になっているのか、どれくらい疲れているのか、何なら少しできそうなのか、そこから一緒に考えていくことです。

学校へ行けたかだけではなく、眠れるようになった、食べられるようになった、笑顔が戻った、小さなことに取り組めるようになったという変化にも目を向けてください。

必要に応じて学校や医療機関、支援機関ともつながりながら、その子のペースで次の一歩を探していきましょう。

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参考文献

  • 『不登校は99%解決する』:森田直樹
  • 『自己肯定感の教科書』:中島輝
  • 『うつ病・自律神経失調症治る人治らない人』:鈴木直人
  • 厚生労働省「こころもメンテしよう―子どものSOSサイン」
  • 文部科学省『生徒指導提要』