突然、肩、背中や脇の下が痛くなって帯状にブツブツができて赤くなっていました。
病院ではヘルペスって言われたけど、これは何ですか?
人にうつるんですか?
どうやったら治るのですか?
このようなお悩みの解決のヒントにしていただければ嬉しいです。
右肩が急に上がりずらくなって、なかなか良くならなかったクライアントさんです。
術者が自分の手技やテクニックに自信を持つことは重要だと思いますが検査やその他、観察したり、聴いておかなければいけないことを怠ったりしてはいけないと私は考えます。
初心に返って、しっかりと患部も目でみたり、触ったり、動かしたりするということが大切だと改めて気づきました。
なかなか良くならない肩の痛みのある方の何かのヒントになれば嬉しいです。
帯状疱疹は皮膚科でみてもらってください
痛みが長引く場合は帯状疱疹かもしれません
帯状疱疹について
原因は「水ぼうそう」のウイルスなんです。水痘・帯状疱疹ウイルスといいます。
中高年に多いといわれています。痛みがあって皮膚に水疱瘡みたいなものができます。チクチク、ヒリヒリする痛みが、だんだん耐えられない痛みになることもあります。赤くなって、だんだん、かさぶたになっていきます。
免疫力が低下したら、なってしまうことが多いです。
一度なっても約6%くらいは再発することもあるそうです。
病院での72時間以内の治療がオススメ
ストレスや疲れが、もの凄くあったりしたら、背中、胸、首筋などに帯状にブツブツができて痛くなることが多いです。
病院での治療としては72時間以内に抗ウイルス薬を服用することがおすすめです。放置すると神経ブロックの注射をうたないといけないこともあります。軟膏でよくなる方もあります。
顔にできてしまうと「三叉神経」といって眉毛の上、鼻の横、顎から口にかけて走っている神経が痛むことがあります。顔面神経麻痺になったりすることもあります。また脳の方へウイルスがいくと脳炎になることもあります。
帯状疱疹の病院での治療
治療としては「抗ウイルス薬」「鎮痛剤などの痛み止め」「オピオイドなどの神経的な痛み止め」「塗り薬」が主体となります。
薬 | 効用 |
---|---|
抗炎症薬 | 炎症を鎮める |
抗てんかん薬 抗うつ薬 | 神経に作用する |
注射・薬 | 具体的な治療作用 |
---|---|
神経ブロック注射 | 局所麻酔 |
オピオイド(麻酔系鎮痛薬) | 脳、脊髄、末梢神経に作用する |
怖いのは潜伏期間の合併症
- 帯状疱疹後神経痛(PHN)
- ラムゼイ・ハント症候群
- 難聴・顔面神経麻痺
- 角膜炎・急性網膜壊死など
生活習慣で困ること
- 痛みがひどく、家事ができない
- 痛みのせいで眠れない
- 顔や首のブツブツが気になり外出できない
- 数年たっても痛みが残ることがある
ワクチン
水疱瘡になった経験のある人は、免疫があります。免疫ができるので、水疱瘡には二度となりません。しかし、細胞性免疫の働きが、年とともに低下していきますので、水疱瘡にはなりませんが、帯状疱疹になりやすくなってしまうのです。
生ワクチン | 不活化ワクチン | |
---|---|---|
ウイルス | 弱毒化 | 無毒化 |
免疫抑制剤を使用している人 | 受けれない | 受けれる |
予防効果 | 50~60% | 90%以上 |
接種費用・回数 | 1万円×1回 | 2万円×2回 |
私、個人的には、日常生活の生活習慣が第一だと考え、それを見直すことをオススメいたします。
水疱瘡を未経験の方は要注意
水疱瘡になったことが無い人は、帯状疱疹にはなりませんが、水疱瘡にはなる可能性があります。大人の水疱瘡は重症になりやすいといわれています。血液検査で抗体があるかどうか検査してもらってください。その時はワクチンを考えてください。
後遺症の神経障害性疼痛
帯状疱疹の後に起こる病気があります。帯状疱疹を放置しすぎるとなる可能性があります。早期に治療をしておけば、なりにくいと言われています。
神経が傷ついてしまっている場合です。帯状疱疹が完全に治っていない段階で、神経障害性疼痛が起こってしまいます。
注意したい点
- 疲労やストレスを溜め込まない
- 触らない
- できるだけ子供と高齢者や体力が低下している方と接触を控える
帯状疱疹はうつるのか
基本的には「うつりません」が、かかったことがない赤ちゃんや体力が低下しているように免疫力低下の方の、周囲にはいかないようにしてくださしい。
右肩が痛くて上がりにくい
自宅で掃除をしておられて20kgあるものを持ち上げて移動させておられました。
その時に右肩が「グキ!」と鳴ったそうです。その翌日から肩が上がらなくなりました。
そして前に手を出して物を取ろうとすると背中まで激痛が走ります。
なかなか改善しないのでご紹介により当院にお越しくださいました。
検査をさせていただきますと前に腕を上げる動作では90度くらいで激痛です。
外に開いていただくと45度くらいで激痛でした。
施術の後、痛みは少し減り可動域は改善しました。
1週間経過
それから1週間がたち経過をお聞きいたしますと、あまり変化がないそうでした。
生活習慣で気になるのは寝不足です。そしてスマホとパソコンを4~8時間くらい毎日しているそうです。ゲームもしておられ姿勢もすごく悪いです。
肩こりは以前から強いのですが今回のことでさらに酷くなった感じがするとのことでした。
寝不足になりますと身体の免疫力が低下することは考えられます。ですので生活習慣の中でも姿勢と睡眠に関しては特に注意してアドバイスさせていただきました。それと喫煙はできるだけ止めていただくようにアドバイスしました。
本当の原因は何?
そして2週間たち、まだ痛みが残っていて半分くらいでした。
痛む周辺と、その神経の通り道付近や同じ高さの背中を見せていただきました。
すると赤いブツブツがあったのです。
私は整形外科に勤務していたので、その時の経験したことが、ふと頭に浮かびました。激しく動かしていないのに痛みが激痛みたいな時はドクターは患部を注意してみておられました。
その時、ドクターが「○○さん、これは帯状疱疹やわ~」とおっしゃられたのを思い出しました。当時リハビリ室ではドクターのすぐ近くで問診や検査をじっくりと見学させていただき、骨折などの整復の助手をさせていただいておりました。本当に良い経験をさせていただきました。感謝いたします。
ですので当院のクライアントさんには皮膚科に行っていただくようにお願いしました。
その後の経過
皮膚科に行かれ、診察してもらうと、すぐに帯状疱疹だということがわかりました。疲労が重なって免疫力が低下して起こっているそうでした。
参考までに口唇ヘルペスのサプリメントに、このような物もあります。
もしも心当たりがある場合は、すぐに皮膚科を受診されてください。
当院のケース
当院で積極的に帯状疱疹の施術をしているということではありません。たまたまクライアントさんがいて依頼を受けたケースがありました。当院では必ずドクターの許可を取るようにしております。
今回のケースでは、まず皮膚科のドクターから施術してもよいかの許可をいただきました。
帯状疱疹を疑ったクライアント
先日、施術する前に、「先生、最近、全身に赤いブツブツができて、ヒリヒリする感じで痛いんです」と言われる方が来てくださいました。
私は、整形外科で勤務していた時に、全身痛みがあり、ドクターが帯状疱疹だと診察してリハビリを中断した経験がありましたので、念のため、病院へ行ってもらいました。
病院で診察を受けられると帯状疱疹だったそうです。その後、お薬をもらったそうです。
1週間経過し、帯状疱疹は、かなりマシになったそうです。
少しでも痛みを緩和したいということと、ストレスにより過敏になり筋肉緊張しており、どうしてもという依頼を受けたので皮膚科のドクターから許可をいただき施術することになりました。
最初の処置が遅れると治癒に長期間かかることもありますので、病院を早く受診されることをオススメいたします。
参考ホームページ:「帯状疱疹予防.jp」より
まとめ
- なかなか良くならない痛みがある時は、病院で診察を受ける
- 肩が痛くて良くならない場合は帯状疱疹の場合があるので注意する
- 皮膚をこすったり、押したり、揉んだりして悪化することがあるので注意する
- 患部を触診することは大事だが、視診することも大切である