

突然、肩、背中や脇の下が痛くなって帯状にブツブツができて赤くなっていました。
病院ではヘルペスって言われたけど、これは何ですか?
どうやったら治るのですか?
このようなお悩みの解決のヒントにしていただければ嬉しいです。
右肩が急に上がりずらくなって、なかなか良くならなかった患者さんのお話です。
術者が自分の手技やテクニックに自信を持つことは重要だと思いますが検査やその他、観察したり、聴いておかなければいけないことを怠ったりしてはいけないと私は考えます。
初心に返って、しっかりと患部も目でみたり、触ったり、動かしたりするということが大切だと改めて気づきました。
なかなか良くならない肩の痛み、全身の不調でお悩みの方は、どうぞ、参考に、ご覧になってください。
帯状疱疹は皮膚科でみてもらってください
- 急に肩が痛くて上がらなくなり、帯状疱疹といわれてお悩みの方
- ヘルペスと診断されて、なかなか良くならない方
- 最近、寝不足で体力が減って免疫力が低下していると感じる方
痛みが長引く場合は帯状疱疹かもしれません

右肩が痛くて上がりにくい
自宅で掃除をしておられて20kgあるものを持ち上げて移動させておられました。
その時に右肩が「グキ!」と鳴ったそうです。その翌日から肩が上がらなくなりました。
そして前に手を出して物を取ろうとすると背中まで激痛が走ります。
ということで当院にお越しくださいました。
検査をさせていただきますと前に腕を上げる動作では90度くらいで激痛です。
外に開いていただくと45度くらいで激痛でした。
施術の後、痛みは少し減ったとおっしゃっておられました。
10➡5くらいの痛みだそうです。動きは、まだあまり変化はありませんでした。
なかなか良くならない
それから1週間がたち経過をお聞きいたしますと、あまり変化がないそうなのです。
生活習慣で気になるのは寝不足です。
そしてスマホとパソコンを4時間くらい毎日しているそうです。
ゲームもしておられ姿勢もすごく悪いです。
肩こりは以前から強いのですが今回のことでさらに酷くなった感じがするとのことでした。
寝不足になりますと身体の免疫力が低下すると考えられます。
だから生活習慣の中でも姿勢と睡眠に関しては特に注意してアドバイスさせていただきます。
本当の原因は何?
そして2週間たち、まだ痛みが残っていて10➡4くらいありました。
検査では、かなりよくなっていても、「おかしくないのにな~」と感じておりましたので何気なく痛む周辺と、その神経の通り道付近や同じ高さの背中を見せていただきました。
すると赤いブツブツがあったのです。
私は整形外科にも勤務していたので、その時の経験したことが、ふと頭に浮かびました。
激しく動かしていないのに痛みが激痛みたいな時はドクターは患部をみて背中なども注意してみておられました。
そしてドクターが「○○さん、これは帯状疱疹やわ~」とおっしゃられたのを記憶しておりました。
だから皮膚科に行っていただくようにお願いしました。

こんな感じの赤いブツブツが、できておりました。これが帯状疱疹です。
その後の経過
皮膚科に行かれ、診察してもらうと、すぐに帯状疱疹だということがわかりました。
疲労が重なって免疫力が低下したら起こりやすくなるそうです。
ヘルペスについて
Herpes(疱疹)という言葉は、小水疱(小さいみずぶくれ)が集った急性炎症性皮膚疾患のことをいっていま す。Herpesはギリシャ語で「這う」という意味で、もともとは真菌症(カビの感染症で、いんきんたむしなどがあります)や、丹毒、皮膚癌など這うよう に拡大する皮膚疾患すべてをさしていましたが、19世紀になって妊娠性疱疹、疱疹状膿痂疹、疱疹状皮膚炎、単純疱疹、帯状疱疹などの水疱性病変を作る疾患 のみに使われるようになりました。しかし、現在は単にヘルペスというときは、単純疱疹、または帯状疱疹をさしています。
帯状疱疹について
痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の初感染では水痘(みずぼうそう)になりますが、この時に主に皮膚にでた発疹から神経を伝わって所属の後根神経節内にウイルスが潜伏するといわれております。後根神経節内に潜伏感染していたウイルスが何らかの誘因で、再活性化して発症するのが帯状疱疹です。誘因として過労や悪性腫瘍の合併を含めて宿主の免疫機能の低下、手術や放射線照射などがあげられます。ウイルスが再活性化されると神経節内で増殖し、知覚神経を通って表皮に達し、表皮細胞に感染しそこで更に増殖して、赤い丘疹や水疱が神経の走行に沿って帯状に出現します。他のヒトから感染して帯状疱疹になるわけではありません。
よくできる場所
知覚神経のある体の何処でも発症します。特に12対ある胸髄神経節の領域である体幹に多くみられますが、三叉神経領域の第1枝も好発部位といえます。まれに離れた部位の2ヵ所以上に生じたり、両側性にみられることもありますが、この場合、内臓悪性腫瘍と合併していることが多いようです。
参考:「公益社団法人日本皮膚科学会」より

(参考)病院での帯状疱疹の対応
その方のもっている抵抗力、つまり免疫力により、重症化することもあります。
病院で処方されるのは塗る薬と飲む薬があるそうです。
この方も飲む薬を飲まれてから2~3日で劇的によくなられました。
すぐに肩の痛みもなくなりました。
とにかく今回は身体の歪みだけでなく患者さんの訴えておられる部位周辺も観て、触って、動かして基本に立ち返り、初心を忘れないようにしていくことが重要だと感じました。
気づかせていただけて本当によかったです。ありがとうございます。
帯状疱疹の参考文献です。
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診察を受けていただき、帯状疱疹ということがわかった場合、施術はいたしません。
病院でお薬を処方され、ゆっくりお休みになって体力を回復されることを優先していただきます。
そしてドクターの指示が出て、仕事も復帰できるようになったら、施術もさせていただいております。
当院の整体で、自然治癒力が正常になっていただけますと回復も早くなられると信じております。私がお役に立てることを全力でさせていただきます。
参考までに口唇ヘルペスのサプリメントに、このような物もあります。
注意したい点
- 疲労やストレスを溜め込まない
- 触らない
- できるだけ子供と高齢者や体力が低下している方と接触を控える
帯状疱疹はうつるのか
基本的には「うつりません」が、かかったことがない赤ちゃんや体力が低下しているように免疫力低下の方の、周囲にはいかないようにしてくださしい。
まとめ
- なかなか良くならない痛みがある時は、病院で診察を受ける
- 肩が痛くて良くならない場合は帯状疱疹の場合があるので注意する
- 皮膚をこすったり、押したり、揉んだりして悪化することがあるので注意する
- 患部を触診することは大事だが、視診することも大切である