

以前は精神的なストレスが強くて口がカラカラになっていました。
しかし、最近は唾液が逆に出過ぎて困っています。
食べる時に飲み込みにくいこともあります。
また咳が止まりません。
嫌なことを考えると咳が出ます。普段はそれほど気になりません。
何か病気なのかと心配になります。
解決法はあるのでしょうか?
このようなお悩みを一緒に解決していきましょう。
東大阪市にお住いの30代、女性です。
最初は緊張すると唾液が少なくなり喉がカラカラになっていたそうです。
これは自律神経が影響しています。ストレスにより交感神経が働くと唾液が少なくなるからです。
ですが最近は唾液が口から溢れるくらいに出るそうです。食べ物も飲み込み辛いそうです。
また「ある事」を考えると咳が出るようになられました。耳鼻咽喉科を何件も周り、最終的に心療内科に行かれました。
診断名は「心因性咳嗽」だそうです。簡単にいいますと心理的なストレスで咳が出るということだそうです。
同じようなことでお悩みの方は、どうぞ参考に、ご覧になってください。
- 唾液がですぎてお困りの方
- 咳が止まらずお困りの方
- すぐに不安になり日常生活でお困りの方
不安が減り、唾液のコントロールのヒントになる。心理的な咳がマシになる。
会社で強烈なパワハラを受けてから、このような症状でお悩みになられました。
唾液の量が多すぎて困っている
唾液の量が多すぎてお悩みの方がいらっしゃいます。まずは唾液について簡単にご説明いたします。
参考文献:「標準生理学」より
唾液が多すぎる場合に考えられる不調
病気などではない場合はストレスによる交感神経の異常な緊張が考えられます。唾液は人間にとって、とても大切なものです。その調節機能が低下してしまうと、いろんな不調が出てきてしまうのです。
唾液に含まれる1%の成分が健康をサポートしてくれる
この1%の中に心身の健康に影響を与えています。
唾液は毛細血管の中の血液が唾液腺という組織を通る時に作られて口に送られます。
この唾液の中には100種類くらいの物質があるそうです。それらが外敵から守ってくれているのです。
この唾液の成分の一部は血管から染み出て全身に巡っています。
免疫力なども唾液に含まれる成分が影響するのです。
美肌、腸内環境、メンタル、コロナなどの感染症の対策としての唾液についても意識しておくことが大切だと思います。
唾液は1日、約1000㎖くらい出ます。
ですが感染症対策で、マスクをずっとしていたので、口呼吸の生活、喉の渇きを感じにくかったり、ストレスが強くなって交感神経が優位になったり、水分の摂取が少なくなってしまう可能性があるのです。
すると唾液の量が減ってしまう可能性があるのです。
あなたの唾液をチェック
量のチェック
質のチェック
唾液の質の高さはIgA、ラクトフェリンが含まれていることです。これらの物質は精神的ストレスと大いに関係します。
唾液の分泌
- 三叉神経(口の中)
- 顔面神経(舌)⇒舌下腺、耳下腺⇒唾液分泌
- 舌咽神経(舌と喉)⇒耳下腺⇒唾液分泌
- 迷走神経(喉と胃腸)
唾液腺は交感神経も副交感神経もどちらの支配も受けています。1日平均、大人で1リットル出ます。
唾液の役割
- 抗菌作用…口の中の細菌の増殖を抑える
- 自浄作用…口の中の細菌や食べかすを洗い流して綺麗にする
- 消化作用…唾液に含まれる消化酵素により、デンプンを分解して消化を助ける
- 保護作用…口の中の粘膜を保護し、傷を修復する作用がある
- 歯の再石灰化作用…歯の表面から失われたカルシウムやリンを補って修復します
- 腸内フローラのバランスを調整
- 睡眠の質を高め、快眠になる(メラトニンが含まれる)
- お肌をツヤツヤに保つ(FGFというタンパク質が含まれる)
- メンタルの落ち込みを防止(BDNFが含まれ脳へのダメージを抑える)
- アンチエイジング(NGFが含まれ神経細胞の活動をサポート)
- 虫歯予防
唾液が少なくて問題は多いのですが、多くて問題は少ないかもしれませんが、食べ物を飲み込む時に、飲み込み辛くて困っているという方もいらっしゃいます。
唾液の分泌の調整
唾液の分泌は自律神経によって調節されています。
下垂体後葉ホルモン(ADH)や副腎皮質ホルモン(アルドステロン)は唾液のナトリウム濃度を下げてカリウムを高める作用があります。
生理的な唾液の分泌は生まれてきてからの生活習慣や生まれつきの場合もあります。食べ物にもよりますし、光や音などでも変化するそうです。
唾液が少ない病気
- シェーグレン症候群
- ドライマウス
唾液が多すぎる原因
- 胃の消化機能が弱っている。
- 口の中の炎症がある。
- 飲みこむ機能が低下している。
- 自律神経が乱れている。
- つわり
唾液の分泌を増やす方法
- ベロの体操をする(ベロを出して上、下、左右へ動かす)
- 毎日100gヨーグルトを食べる
- 脂質を控え抗酸化食材(タマネギなど)と発酵食品を食べる
- 緑茶を飲む(カテキン)
- 唾液腺をマッサージする(顎の下)
- 食材を大きく切り、よく噛んで食べる
唾液と背骨の関係

涙腺と唾液腺は胸椎1番〜胸椎4番の神経支配を受けます。ということは胸椎の上の方ですね。
ですので、当院では、その周辺の動きが正常になるように注意しております。
参考文献:「トリガーポイントと筋肉連鎖」より
精神的ストレスが原因の咳が止まらず困っている
心理的な原因で起こる「長引く乾いた咳」のことを心因性咳嗽といいます。診断は難しいとされています。
主な症状としては
- 継続したイヌが吠えるような乾いた咳
- 何か心理的なストレスに反応する
- 耳鼻咽喉科などでは問題がない
- 寝ている時は出ない
- 咳が出ることで間接的に利益があることが多い(学校や仕事に行かなくてすむ)
- 咳の音が大きいが重症度は少ないことが多い
- 比較的子供に多い
- 受験や虐待など大きなストレスがある
- 咳は繰り返し起こる
- 病院では異常がない
- 発熱、鼻水などはない
- 日常生活に影響している
- 眠っている時や何かに集中している時は出ない
- ストレス
- 感情の抑圧
- 注意を自分に向けて欲しい(無意識の事が多い、兄弟ができたなど)
- 習慣性により無意識の癖のように出る
咳には自分の意志で出そうとする「大脳皮質からの咳」と異物を排除しようとして出る「迷走神経による無意識な咳」があります。
心理的には咳は自分でコントロールできるということを理解してもらうことが必要になります。
当院のアプローチとしては、まずは身体を整えて体力を増やし、やる気になってもらいます。それから色んなことに挑戦してもらいます。心理ワークなどもさせていただき、出来ていることにフォーカスしていき、小さなハードルを乗り越えていき、それを確認することで自信をつけていきます。
過度な不安で日常生活に困っている
強いパワハラを受けてしまったり、精神的ストレスが強くなると、考えたり、意識したりするだけで自律神経が反応して、汗をかいたり、咳が出たり、体温が上昇したり、血圧が上がったりしてしまいます。筋肉も緊張しますので、血流が悪化して首が痛くなったり、背中が痛くなり呼吸が浅くなったりしてしまいます。ギックリ腰や寝違えも起こしやすくなります。
このような不安を減らすには、小さなハードルを少しづつクリアしていく必要があります。焦って一気にクリアしようとしても、難しいのです。
また家族の方が焦ってしまうのも逆にプレッシャーになり、悪化することがあります。
良いと思ってやったことや、行ったことが逆効果になることも多々ありますので注意してください。
当院のアプローチ
施術
背中、首、肩がガチガチに硬かったです。特に背中はカチカチで呼吸が、かなり浅くなっておられました。身体の不調があるので家では家族にも普段では怒らないようなことでも、すぐにイライラしてしまうそうです。そして、「後で反省・・・」を繰り返しておられます。
当院の施術では呼吸を確保すために胸郭をゆるめ、姿勢を徹底的にアドバイスいたしました。
最初の頃は集中力が、まだまだないということで、じっとしていられなかったそうです。
これも脳の血液量の問題と自律神経のバランスの問題だと考えられますので、とにかく全身のバランスの調整をさせていただき、自然治癒力が発揮できるように注意いたしました。
悪い生活習慣が、かなり、あったので、ひとつひとつ見直していきました。
化学的ストレスでは、まずカフェインをやめてもらいました。
そして、スマホをずっと見ないようにしてもらいました。睡眠の質をあげる為に寝る前のスマホは禁止しました。寝る前には、水分を少し多めに摂ってもらいました。唾液の量が多いということは、脱水症状になるかもしれないからです。
心理的アプローチ
特に不安に対して少しづつ自信をつけていただくようにしました。また不安になった時に冷静になれるように「アンカーリング」という対処法をお伝えして徹底してやっていただきました。
お喜びいただけました
めまいや頭痛や肩こりはかなり楽になられました。
唾液の量は、まだ多く感じられるそうです。睡眠はかなりマシだそうです。
その後も深呼吸を暇があったらしてもらうようにしました。
イライラを少しでも落ち着かせるために副交感神経のスイッチをいれたいからです。
副交感神経を働かせるには泣くことと深呼吸がすすめです。泣ける映画もおすすめしました。
休みがちだったお仕事にも行けるようになられました。大変喜んでいただけて良かったです。
まとめ
- 唾液が出過ぎるのは交感神経の機能低下
- 唾液過多は副交感神経の過剰反応
- 精神的ストレスを減らすと咳がマシになる
- 不安には根拠のない自信で対抗する
- ストレスを減らし自律神経を整える