趣味でマラソンをしています。
走っていると、よく膝の外側が痛くなります。
なんとか怪我をしないようにマラソンがしたいです。
何かコツなどはありますか?
このような、お悩みを一緒に解決していきます。
膝を痛めずにフルマラソンを走るには、どうしたらいいのでしょうか。私もマラソンが趣味です。最近はフルマラソンは走っておりませんが、マラソンの講習会などにも参加したことがありますので、その時のトレーナーさんから教わったことなどをシェアさせていただきます。
興味がある方は最後まで読んでください。
フルマラソンをケガなく完走する秘訣
まずは準備が大切だと思います。走れるだけの体力、走るフォームの修正、ペース配分などが重要だと考えます。決して練習をしすぎてオーバーユースになり体の回復が間に合わない状態でケガに繋がることのないようにしてください。
フルマラソン完走のための身体づくりのポイント
今からお伝えする内容は、マラソンの実業団やプロ選手を指導された講師の先生の講習会で学んだ内容です。とにかく練習と準備が大事です。まずは距離を走る体力をつける練習が大事です。
次に長い距離を走っても、できるだけフォームが崩れないようにするのが大事です。
途中、フォームが乱れて膝が痛くなったりすると「完走」できません。もしくは「時間制限」に引っ掛かります。
その講習会では全力(100%)で走る距離ではなく80%で走れる距離を伸ばしていくことが大事だと学びました。
そして少しでもタイムをあげたいということであれば80%で走るペースをあげていくことが大切です。
ですので練習は1kmを、7分、6分、5分30秒、5分、4分30秒で走れるように段階的に練習していきます。そして徐々に距離を伸ばしていきます。いきなり速いペースで練習するとケガに繋がるので注意してください。
そして1kmを5本という感じで短い距離を重ねて慣らしていきます。3週間で合計30kmを走るような感じで徐々に距離を伸ばしていきます。大切なことはあえて負荷をかけすぎないということです。
マラソン中でも練習中でも痛くなったら体を休ませるようにしてフォームやペースなどの修正をしてください。自分が、どこで限界を超えたのか、それがわからないとまたケガに繋がるからです。痛みとは警告のサインなので無視しないようにしてください。余計にパフォーマンスを落とすことになります。
そして人と競争しないでください。これがポイントです。
走っていて途中でトイレにすぐに行きたくなる人はウォーミングアップの不足です。練習でもジョグを必ず1~2kmやっておいてください。
常識と思っていたことが「間違った思い込み」だった
私が講習会で驚いたのが「間違った認識」でした。自分の間違った思い込みを修正しないと記録は伸びませんしケガしてしまうかもしれませんので注意してください。
走れば走るほど早くなる?
私は高校の時、サッカー部でした。当時はうさぎ跳びもしていましたし、水を飲むなと良く言われました。今は逆に練習中でも給水タイムがあるほどです。
- 走行距離は増やすのではなく自然と増えるものだと心得る
- ペースを考えず無理矢理、距離を稼ぐのは止める(故障します)
- 正しくトレーニングするとタイムも距離も上がっていきます
スピード練習をしないと速くならない?
答えは「いいえ」です。余裕のある距離を余裕のあるペースで走るのがコツです。
すると徐々に走力が向上していきます。
飛び越してあがることはないんです。コツコツやっていきましょう。スタミナをつけてインターバルスピードをつけてレースペースに少しづつ慣らしていきましょう。
フルマラソンに必要な機能と能力
とにかく完走を目指す場合
まず初心者の場合は6~7時間を走り続けることができる体力が必要です。まずは、とにかく完走を目指します。
- 基礎体力が超、超重要です(++++)
- 基礎持久力も重要です(++)
- 筋持久力も重要です(+)
5時間を目指す場合
- 基礎体力(+++++)
- 基礎持久力(+++)
- スピード持久力(+)
- 筋持久力(++)
4時間30分を目指す場合の割合
- 基礎体力(+++++)
- 基礎持久力(++++)
- スピード持久力(++)
- 筋持久力(++)
練習の準備期間の目安
すべての能力を一気に向上させることはできません。ですから約4か月前くらいから余裕を持って練習に取り組むのをオススメします。
①基礎的な走りこみ
2~6週間かけて行うのが理想です。
基礎持久力をつけるのが目的です。ゆっくり長く走ることで持久力の基礎をつくることが大切です。
②本格的な走りこみ
8~12週間かけて行うのが理想です。
スピード持久力をつけてくのが目的です。段階的なトレーニングとしてロング走とミドル走を行います。
③仕上げ
2~4週間かけて行うようにしてください。
スピードの刺激を少しいれながら持久力を引き上げるのが目的です。レース仕様の足にしていくために、ハイペース走・インターバル走などを入れていくのがおすすめです。
④調整
1~2週間かけて行います。レースに向けての調整です。
疲労を抜いていくことが目的です。スピード管理やペース走を入れながらレースモードを考えていくことが大切です。
目標設定とペース配分
2週間前にはどのくらいか想定してみることが重要です。
前半型なのかイーブンなのか後半型なのか自分の特徴を知っておくことも大切です。
レースでは平常心を保てずに、自分のペースが乱れることがあります。
自分が後半ペースをあげていくタイプだと理解しているとすると、前半飛ばし過ぎて後半、息切れすることも防ぐことができます。
私はレース中、前半の5kmは、いつものペースよりもハイペースになりました。周りのランナーに流されたのです。
普段練習の時のペースを計測しておりましたので、すぐに修正できたのと、周りのベテランランナーの方が「ペースが早いからちょっと落とすわ」とおっしゃってたのを聞いて私も我に返りました。
最初の5kmくらいはペース配分をきちんとしないと後でバテるんだと思いました。
特に前半はゆっくり楽々のペースで走ると後半まで走り切れることを実感しました。
マラソンに良く起こるケガ
マラソンで多いケガがあります。
- 腸脛靭帯炎・ランナーズニー(膝の外側)
- 鵞足炎(膝の内側)
- アキレス腱炎
- ふくらはぎの肉離れ
- 足の捻挫
- 太ももの肉離れ
- シンスプリント(脛の内側)
練習では、まず10kmを少しづつやっていってください。
痛みをこらえながら走らないように注意してください。フォームが崩れて代償で別のところのケガに繋がります。
もしケガをしたら上半身を鍛えたり体幹を鍛えたり呼吸機能を上げていくトレーニングに切り替えてください。体幹を鍛えながら風船をふくらませるのも効果的なトレーニングの1つです。
- ゆっくりでも膝をあげて走る練習をする!
- 一流選手はゆっくりでも速く走れる!
- 腸腰筋をしっかり使うことが大事!
太ももの前の筋肉が痛くなる方やふくらはぎが痛くなる方はフォームが悪い証拠です。
ふくらはぎが張ってくるのは腰、膝の筋力が落ちてきています。膝から上の筋肉を鍛えることが大切です。
そして、次にお尻の筋肉と太ももの裏の筋肉を鍛えていくようにしてください。スキップ・ももあげのトレーニングが有効です。
私がQちゃん(高橋尚子選手)にレース前、教えてもらったことは、「辛くなったら下を向かず1.5mくらい先を見て腕を振って走ってください」ということでした。これはとても参考になりました。
当院の施術
全身のバランス調整
特に骨盤、太ももの筋肉の外側、股関節、膝、下腿、足首などを丁寧に検査しながら施術していきます。90秒痛くないところで止めておくような痛くない手技ですので安心してください。
膝のテーピング
テーピングをさせていただくこともあります。
まとめ
- 練習で準備をしっかりとする
- 当日は無理をしない
- 痛くなったら練習をストップする
- フォームなどをしっかりチェックする