思春期を過ぎたころから父親と口を聞いていません。
別に嫌いではないけど、何となく近くにいるだけでストレスに感じることがあります。
僕がおかしいんでしょうか?
なんとかしなければならないのでしょうか?
このようなお悩みを解決します。
コンプレックスというのは誰にでもあるものです。
その中でも、私が聞き慣れたことがあるのは「マザーコンプレックス」「ファザーコンプレックス」です。
そして、もう一つ「エディプス・コンプレックス」というものがあります。これは息子と父親という同性同士でのコンプレックスになります。
これは無意識にある深層心理です。
例えば息子が父親に敵意を持つような感じです。
父子間で仲があまり良くない場合は、この無意識のコンプレックスが関係しているかもしれません。
親思いの子供も、度を超すと、マザコン、ファザコンと言われますよね。これは大人になってくると恋愛に支障をきたすこともあるのです。
フロイトが提唱した父子のコンプレックスであるエディプス・コンプレックスを深堀してお悩みの解決のヒントにしていただきたいと思います。
父子の仲が良くなったり、嫌いでも気にならなくなる
コンプレックスについて
コンプレックス(英:complex)とは、心理学・精神医学の用語で、さまざまな感情の複合体のことです。
衝動や欲求・記憶などの、さまざまな心理的要素が無意識に複雑に絡み合って形成されます。
または、特に日本では「劣等感」を指す意味で用いられる表現です。
本来は「コンプレックス=劣等感」というわけではありません。
マザコンとファザコン
マザーコンプレックスとは、息子が母親から親離れできていない状態で、恋愛では支障となることがあります。
何でも母親に相談したり、報告したり、母親の言う通りにしてしまいます。
また母親の方も息子との結びつきが強すぎて、それを容認することで子離れできていないケースもあります。
マザコン男性にとっては、母親は理想の女性となってしまい、同年代の女性と良い関係を築けないこともあるのです。
娘が父親とこのような関係になることをファザーコンプレックス(ファザコン)といいます。
エディプス・コンプレックス
エディプス・コンプレックスとは、同性の親子は敵意を持つ関係にあるということです。
例えば息子が父親に敵意を持つことです。
これは無意識の深層心理なのです。
子供は3~5歳くらいで男女の違いを認識します。
息子は母親に愛着も持つようになります。(娘は父親です。)
そして、独占したいと思うようになります。
さらに、同性の親に対して敵意を持つようになります。
しかし、その反面、同性の親への愛着も存在します。
すると敵意を持っていることが苦痛に感じることもあるのです。
息子の場合は父親から罰を受けるのではないかと不安を感じるようにもなるのです。
このコンプレックスが、うまく成長の中で解消されていなければ、親離れできないことがあるのです。
注意すべき点
発達凸凹の場合は、スピードが遅い場合があるので、大学生になっても、社会人になっても親離れできない、または同性の親への執拗な敵意を持つ場合があるのです。そして社会に適応できないこともあります。
ただしシングルマザーの場合、必ずしも父親不在で問題が生じるということではありません。
父親の存在とは
第三者の目線から自分と母親の関係を見直し、自分の行為、言動が客観的には、どう見えているのかを意識させるような存在、それが父親であるとされています。
第三者的にみるということは、社会的に自分がどう映っているのかを知るために必要かもしれません。
子供が、成長し、社会的な生活を営んでいく上では、父親は必要な存在なのだと想います。
育ってきた環境などで個人個人で違うのですが心理学のテストで「交流分析」というものがありコミュニケーションにとって重要です。あなたがどれに当てはまるか、やってみてください。
エディプスとは
ギリシャ神話です。
エディプスという子供がいました。
彼は本当の親と離れて暮らしていました。
エディプスが旅をしていて、ある国の王を殺して、英雄として迎えられて王様になります。
その王は実は本当の父親だったのです。
そして、エディプスは、その国の王の妻の未亡人と結婚します。
しかし、実は、その未亡人はエディプスの母親だったのです。
エディプスの母親は、それを知って自殺してしまいます。
さらに父親が、その母を殺したことも、後に知ってしまいます。
それを知ったエディプスは自分の両目を閉ざされ、再び旅に出て死んでしまうという物語です。
この物語からエディプス・コンプレックスと名付けられました。
子離れできない親の特徴
- 行動制限をする、大学生になっても朝食、お風呂の時間、睡眠のタイミングなどに口を出す、○○しなさい、○○しちゃだめが口癖です。
度が過ぎると自分で考えて主体的に行動することができなくなります。
すべて親の言いなりです。 - 大人でも小遣いをわたす。精神的にベタベタしたいための無意識の行動です。
- だれかと比べる、テストで〇〇点以上取りなさい!条件を満たさないとダメと思い込んでいる(認知の歪み)、本当は嫌なのに子供は親の期待に応えるように頑張ります。
主体性がなくなります。 - 子供のことを何でもする、自分でできるのにやってしまいます。
自分の部屋の掃除などです。
自分でやるからわかることも発見もあるのです。
その発見を親が経験させずに奪ってしまうのです。 - すべてを知っておきたい、くどくど何度も聴く、把握しておきたい親がいます。
度を超すと本心をいわなくなります。
建前だけの大人になってしまうかもしれません。
これらは、親が自立していない状況だからです。
子供も自尊心が低くなってしまう可能性があるのです。
自尊心が低い時の対策
自尊心が低い人は、そのままの自分でいることを禁じられた経験がある人が多いです。
例えば、本当はダンスがやりたかったのに、親が喜ぶからとエレクトーンを習った!みたいな感じです。
子供の場合は、親が絶対なので、逆らうことができないのです。
そうなると仮面をかぶらないといけないくなってしまいます。
そこで子供は本当は、やりたくないのに、断れず、一所懸命に達成できるように頑張りすぎてしまうのです。
これは強迫観念となってしまうことがあるのです。
自主性、主体性が不足して、相手のために「○○しなければならない」が強くなりすぎるのです。
感情をずっと抑圧する状態になってしまいます。
こうなってしまうと強迫性障害になってしまうこともあるのです。
そんな親になってしまうと、自分の子供にも良かれと思っていますが、同じようなことを繰り返してしまうことにもなりかねないのです。
それが正しいと思い込んでしまっているからなのです。
認知の歪みをご覧ください。
自己肯定感を高めることで自尊心を取り戻せる
- 嫌なことはやめる(代わりに何かしなくてもいいです)
- 人と比べない(別に相手に認められなくても良いのです)
- 新しい環境に身を置く(付き合う相手を変えることです)
まとめ
- コンプレックスには「マザコン」「ファザコン」と「エディプスコンプレックス」がある
- 息子が父親にコンプレックスを持つことがある
- 成長する上で必要なものである
- 親から自立していく過程で起こることがある