脊髄小脳変性症と診断されています。
足元がぐらぐらして歩きにくいです。
呂律も回らないので人と話したくありません。
字も書きにくいですがパソコンやスマホは使えます。
時々、落ち込んで情緒不安定になります。
少しでも生活がスムーズになれば嬉しいです。
このようなお悩みを少しでも和らげることができれば嬉しいです。
脊髄小脳変性症の方です。脊髄小脳変性症とは難病指定されている進行性の病気です。
今の現代医学でも原因不明で完治は難しいとされています。
お話をさせていただくのも少しづつ難しくなっていき、歩くのもグラグラ揺れますので、転倒しないようにすることが大切です。
また字を書くのも難しいです。
脊髄小脳変性症でお悩みの方、またそのご家族の方、よかったら参考に、ご覧ください。
脊髄小脳変性症のリハビリ経過と目標
リハビリのスタンス、ゴールとしては、今の生活を維持しつつ、少しでも楽に生活ができるようにすることです。進行性の病気ですので、できるだけ動ける時間や期間を長くすることを目標としております。
当院のリハビリテーションの基本的な方針としては、低負荷で高回数が基本となります。
ですので月に1~2回で2時間などのリハビリよりも週に1~2回で30分などの方が、より目標に近づけると考えております。
「脊髄小脳変性症」の方の往診
私は、以前、柔道整復師の資格を取ってから整形外科に勤務しておりました。
その時にお世話になった医師の指示のもと、往診に行かせていただいておりました。
その時の患者様は50代の女性の方でした。
リハビリの為、歩行訓練や身体の調整などをさせていただいておりました。
最初は家の中だけの訓練でしたが、調子の良い時は外に出て20mくらい一緒に歩いたりしました。
足に少し錘をつけて歩くと揺れるのが少なくなったりすることもあるので、いろいろ工夫をして転倒予防に最大限注意し歩行訓練などをしておりました。
その時の経験を活かして、今回、当院で脊髄小脳変性症の方の施術をさせていただくことになりました。
テレビのドラマにもなりました
以前のドラマで沢尻エリカさんが主演した「1リットルの涙」というドラマがありましたが、主人公の女の子が発症した病気が脊髄小脳変性症です。
難病でもアーティストとして生きがいをみつけた方
あるテレビ番組で特集を拝見しました。そこには同じ病気になられ、それを受け入れ「今、自分にできること」を楽しんでおられる吉原 菜保美さんが映っていました。
サポートされている奥谷 佐和子さんの言葉も印象的でした。
「できないことは増えるが、できることを見つけた今が一番、綺麗!」に思えるそうです。
脊椎小脳変性症は、ゆっくりと進行する病気です。
吉原さんの作品には蝶が多いです。
「蝶が小さな羽で羽ばたくように生きていきたい」というお言葉が印象的でした。
症状
- 歩く時のふらつき
- 呂律が回らない、しゃべり辛い
- 手の震え、字が書きにくい
- 足が突っ張る(転倒しやすい)
- 情緒不安定になりやすい
- 食べ物が飲み込みにくい
参考:難病情報センターより
動かすことはできますがスムーズに動かせません。原因もわかっておりません。遺伝性のあるものとないものがあるそうです。まだ解明されていないことも多いです。
動きを止めようと想っても止めることが難しいのです。まだまだわかっていないことが多いですが3分の1が遺伝といわれています。日常生活では特に転倒に注意が必要です。
この方も3回、転倒して骨折されております。
脊髄小脳変性症の方の変化
長期的に往診に行かせていただいております。左腕を上げる時に、揺れが大きくなります。立っていると危険な場合もありますので、四つ這いでの検査をしております。
日によって波はありますが、少しづつ生活がスムーズになってきております。
特に転倒の危険性があるため、往診に行かせていただいております。もちろん、こちらから無理にではなく必要と判断し、了解を得た場合にのみです。
施術は刺激です。この刺激が脳へのプラスの刺激となり何らかの良い反応が出ることもあると考えております。
脳が正常に働くためには、「栄養」「酸素」「刺激」が必要です。ですので全身の調整をさせていただくことによって、その方がお持ちの自然治癒力が働いてくれるものだと信じております。
今後も全力でお役に立てますように最善を尽くします。
刺激の量と質が問題となります。その方にとって適切な強さや長さなどがございます。
神経の変性が起こらないように脈拍や酸素飽和度などをみながら施術にあたっております。
まとめ
- リハビリの基本は低負荷、高頻度
- 進行性の病気に関しての目標は、現状を維持しつつ、少しでも生活が楽になることを目指す
- 施術による、刺激と酸素と栄養分が脳の行き渡り、正常に近づくことで脳の管理能力があがる
- 脳の管理能力が正常になれば、自然治癒力が働きやすくなる