

いつもストレスを感じやすく交感神経が優位に動きっぱなしだと感じます。
仕事や家事をゆっくり休むこともなく、逆に休むと不安に感じます。
人にも気を使いすぎてしまいます。
頭痛やめまいが起こることも多いです。
それで疲れすぎて電池が切れたように倒れてしまうことがあります。
どうしたらいいですか?
このようなお悩みの解決のヒントになれば嬉しいです。
『自律神経についてのお話』です。自律神経とは、簡単にいうと自分の意思では動かせない神経のことです。興奮する動く神経の『交感神経』とリラックスする休む神経の『副交感神経』があります。
これらがバランスを取っています。
特に忙しすぎてリラックスできていない方は、交感神経が優位になっています。
だいたいは自分で忙しくしている方が多いです。すると疲れすぎてしまいます。
対策としては副交感神経を意識して働かせることが大切です。
お困りの方は、どうぞご覧ください。
- いつも慌ただしくて、動き回っている方
- 力の抜き方が、わからない方
- 肩こりがあるが、感じなくなってしまっている方
- 朝起きても疲れが取れていない方
- 時々、ベッドでなく倒れるように床やソファで寝てしまう方
自律神経について詳しく、ご説明します

自律神経って背骨の近くを通ります。そして動く神経の交感神経と休む神経の副交感神経があります。この2つがバランスよくシーソーのように働いてくれている状態が心身ともに健康な状態です。
特に脳から出ている神経で『迷走神経』というのがあるのですが、これは本当に迷いそうなくらい、アチコチに走っています。
自律神経の約80%が迷走神経になります。

自律神経が正常な場合は、このように交感神経と副交感神経がバランス良くシーソーのようになります。
しかし、自律神経が乱れると交感神経と副交感神経が同じような波にならないのです。ストレスが多いと交感神経ばかり働いてしまいます。
こんな感じです。

この交感神経ばかり働いている状態から副交感神経を働かせたいのです。
その対策として一気に逆転できるのが「感情の涙を流す」ことです。それと深呼吸です。
この交感神経と副交感神経の優位になる働きやすさには、その方の持っておられる特徴やその時のエネルギー量(体力)にも関係します。

このように、その方の状態によって、ストレスの強さに反応して起こる症状などが違ってきます。同じ人でも体調によって変わることがあるということです。
同じストレスの強さでも①のストレスレベルだと健康な人は副交感神経レベルになりますが、繊細さんになると交感神経になります。②のストレスレベルだと繊細さんの場合はフリーズレベルになり、命を守るために、他の活動を低下させてしまうよにできているのです。
涙を流した時の自律神経の働き

涙を流した時の自律神経の反応は、このようにスイッチが入ったように切り替わります。

悲しい映画なんかをみると『涙』を流した瞬間、副交感神経がド~ンと上がります。
特に男の人に多いのですが、小さいころから『男のクセに泣くな!』みたいな感じで育てられることが多いです。
ですので、感情の抑圧があるのです。そうなると副交感神経が働かず、我慢することになって交感神経が優位なままになってしまうんですね。
食事の後の自律神経の働き
その他に副交感神経がより働きやすくなるのが食事です。
イライラした時に、物が食べたくなる経験はないですか?
これはイライラして交感神経が上がっているのを、食べる事で副交感神経を優位に働かせようとしている反応なんです。
また、通常は辛いものを食べると最初は汗がドーと出ますが、すぐに、だいたい引いてくるものなんです。
ですが、自律神経が乱れていると辛いものを食べても、なかなか汗がひきません。逆に汗がひかないな~と思ったら、自律神経が乱れているかもしれません。辛いものが欲しくなる時も、ストレスが多く、ちょっと自律神経が乱れている可能性もあります。注意してくださいね。
血圧の調整も自律神経の役割
自律神経は心臓にも働きかけますので血圧に関係します。

睡眠の時にも関係するのですが睡眠時は血圧は、かなり下がります。これは睡眠中は副交感神経の働きが大きくなるからなんです。
ですが自律神経が乱れると睡眠時でも血圧が下がりません。
つまり身体は戦闘態勢のままになっていて、休んでいないんですね。だから朝起きても疲れが取れていない状態になってしまうのです。
薬に関しては私は良いも悪いも言えませんが、整体を継続して受けていただけると血圧のコントロールができ、身体が軽くなり変化を実感してくださっておられる方がたくさんいらっしゃいます。

自律神経を整えるには呼吸が大切
『呼吸』と自律神経は大いに関係があります。特に、ゆっくりとした深呼吸ですね。
それでは呼吸のやり方をご紹介しますね。まずは胸式呼吸です。
胸式呼吸





腹式呼吸
次に腹式呼吸です。



ここで腹横筋が働きだします。ドローインですね。

前後に腰とお腹が膨らむのをイメージするのがいいですよ~♪
自律神経が安定する呼吸

これで血圧も安定しますよ。
これだけではないです。もうちょっと詳しくお伝えしますね。呼吸で働く筋肉についてです。
息を吸う時
- 横隔膜
- 外肋間筋
強制的に吸うときに働く筋肉
- 上後鋸筋
- 斜角筋
- 胸鎖乳突筋
- 小胸筋
- 大胸筋胸骨部
- 肋骨挙筋
息を吐く時
- 内肋間筋
- 外腹斜筋
- 内腹斜筋
強制的に吐くときに働く筋肉
- 腹直筋
- 腹横筋(ドローインの時に重要ですね~)
- 下後鋸筋
- 大胸筋鎖骨部
特に注目したいのが「横隔膜」
この中で注目です!!!やっぱり横隔膜なんです。
横隔膜は赤筋55%、白筋45%があって、早い呼吸は胸や背中でします。遅い呼吸はお腹や腰の下の方でします。ということは自律神経の乱れには特に、お腹と腰で、するのがいいんですね。
当院では自律神経の乱れが強い方には、お腹のチェックをいたします。下向きになっていただいて、腹圧検査というのがあって、それをさせていただきます。
また上向きでも骨盤、肋骨の前の部分、お腹などを検査させていただき、圧痛ポイントがあった場合は、その都度、調整していきます。
腹筋と腰の筋肉のバランスもみることができる素晴らしい検査なんです。呼吸が浅くなると、前後のバランスも違和感を感じることができるのです。
交感神経が優位な呼吸の特徴
肩で呼吸をしている、浅い、速い、息を止めることが多い、口呼吸などの呼吸は交感神経が優位に働いている呼吸といわれています。
副交感神経が優位な呼吸の特徴
逆に副交感神経が優位に働いている呼吸というのは、吸うときに胸やお腹は前後に膨らむ、深い、ゆっくり、身体の緊張がない状態の呼吸ということになります。
呼吸を一定に保つとセロトニンも出やすい
特に腰とお腹が前後に膨らむのをイメージして行うといいですよ。
まとめ
- リラックス状態になる副交感神経を働かせる
- 「深い呼吸」
- 「感情の涙」