

病院で検査をしても、お腹の不調の原因がわからなくて困っています。
内視鏡検査でも異常が見当たりませんでした。
胃の痛みや膨満感や鳩尾の痛みがあります。
学校を休むことがあり日常生活にも少し支障が出ています。
どうしたらいいのでしょうか?
「少し食べただけでお腹いっぱいになる」
「食後に胃が重く、みぞおちが痛くなる」
「病院で検査を受けたけれど、異常はないと言われた」
このような胃の不調が続いていませんか?
特に高校生の場合は、胃の症状だけでなく、
- 朝になると学校へ行けない
- 給食や外食が怖くなる
- 食事量や体重が減ってきた
- また気持ち悪くなるのではと不安になる
- 家族も、どこまで休ませればよいか迷う
といった悩みにつながることがあります。
検査で大きな異常が見つからなくても、症状が気のせいという意味ではありません。
機能性ディスペプシアは、胃の動きや感じ方、脳と胃腸の情報交換、食事、睡眠、心理的な緊張などが複雑に関係する病気です。
当院では、胃だけを見るのではなく、身体・心理・栄養・生活習慣を一緒に確認し、食事や学校生活を取り戻すための方法を考えます。
- 胃もたれやみぞおちの痛みが続いている方
- 少し食べただけで満腹になる方
- 病院では大きな異常がないと言われた方
- 胃の不調で学校や仕事を休むことがある方
- 高校生のお子さんの食事や体調が心配な方
- 薬だけでなく生活や食事も見直したい方
機能性ディスペプシアとは

機能性ディスペプシアとは、胃もたれ、早期満腹感、みぞおちの痛みや灼熱感などが続いているものの、症状を十分に説明できる潰瘍や腫瘍などが見つからない状態です。
主な症状は次の4つです。
- 食後の胃もたれ
- 少し食べただけで満腹になる
- みぞおちの痛み
- みぞおちが焼けるような感覚
吐き気、げっぷ、食欲低下、膨満感などを伴うこともあります。
「胃カメラで異常がなかったから、何も問題がない」ということではありません。
胃そのものに大きな傷がなくても、胃の動きや広がり方、刺激の感じ方がうまく調整できていないことがあります。
機能性ディスペプシアとよく似た病気の違い
胃もたれやみぞおちの痛み、お腹の張りは、機能性ディスペプシア以外でも起こります。
症状だけでは見分けにくいため、必要に応じて消化器内科で検査を受けることが大切です。
| 病気・状態 | 主な特徴 |
|---|---|
| 機能性ディスペプシア | 食後の胃もたれ、少量で満腹になる、みぞおちの痛みなど。症状を説明できる明らかな病変が確認されない |
| 逆流性食道炎 | 胸焼け、酸っぱいものが上がる、喉の違和感が出やすい |
| 胃・十二指腸潰瘍 | みぞおちの痛みや吐き気などがあり、胃カメラで潰瘍が確認される |
| 過敏性腸症候群(IBS) | 腹痛とともに、下痢や便秘などの便通異常が起こりやすい |
| SIBO | 食後のお腹の張り、ガス、下痢や便秘などが起こりやすい |
SIBOと機能性ディスペプシアの違い
SIBO(小腸内細菌異常増殖症)は、本来は細菌が比較的少ない小腸で細菌が増え、腹部膨満感やガス、下痢などを起こす状態です。
機能性ディスペプシアは、胃や十二指腸の動き、刺激の感じ方、脳と消化管の連携などが関係すると考えられており、SIBOとは別の病態です。
ただし、どちらも食後の胃もたれやお腹の張りが起こるため、症状が似ていたり、両方が重なっていたりする可能性があります。
SIBOが重なっている可能性を考える症状
次のような症状が強い場合は、機能性ディスペプシアだけでなく、SIBOや過敏性腸症候群なども含めて考える必要があります。
- 胃だけでなく、お腹全体が張る
- 食後にガスやおならが増える
- 下痢や便秘を繰り返す
- 食べ物によって張り方が大きく変わる
ただし、症状だけでSIBOと判断することはできません。気になる場合は、自己判断で食事を極端に制限せず、消化器内科で相談しましょう。
高校生の胃の不調が長引く悪循環

胃の症状が続くと、次のような悪循環が起こることがあります。
胃が痛い、気持ち悪い
↓
食べることが怖くなる
↓
食事量が減る
↓
体力が落ちる
↓
学校へ行くのがつらくなる
↓
勉強や将来が不安になる
↓
身体の緊張が強くなる
↓
さらに胃の不調を感じやすくなる
この状態を変えるには、胃薬や食事だけではなく、身体、心理、睡眠、生活環境も一緒に見直すことが大切です。
機能性ディスペプシアを3方向から考える
1.身体面|胃だけでなく全身の緊張を見る
緊張や不安が続くと、呼吸が浅くなり、顎、首、肩、背中、みぞおち周辺にも力が入りやすくなります。
身体が緊張したままでは、本人は休んでいるつもりでも、十分に休めていないことがあります。
胃腸の働きは自律神経とも関係するため、当院では胃だけを強く押すのではなく、呼吸、姿勢、首、胸郭、背中などを含めて全身を確認します。
2.心理面|「気持ちの問題」で終わらせない
「学校で気持ち悪くなったらどうしよう」
「また食べられなかったらどうしよう」
「このまま元に戻れないのではないか」
症状が続けば、このように不安になるのは当然です。
すると脳が胃の状態を強く警戒し、少しの胃の動きにも敏感になることがあります。
これは本人が弱いからでも、考えすぎだからでもありません。
当院では症状を否定せず、
- どのような場面で症状が出るのか
- 何を一番心配しているのか
- どの程度なら食べられるのか
- 比較的調子がよい日は何が違うのか
を一緒に整理します。
3.栄養面|食べ物より、まず食べられる状態をつくる
胃の調子が悪い方に、いきなり糖質制限や大量のタンパク質摂取を勧めることはありません。
特に高校生は成長期です。
食事量が減った状態が続けば、エネルギーや栄養素が不足し、体力低下につながる可能性があります。
当院では、
- 食べている量と時間
- 一度に食べられる量
- 空腹時間
- 水分摂取量
- 便通
- 睡眠
- 体重の変化
- 月経の状態
- 症状が出やすい食品
- 消化に関係する既往や検査結果(ピロリ菌など)
などを確認します。
すべての食品を禁止するのではなく、食事記録を使いながら、本人が食べやすい量と内容を探していきます。食品や飲み物による症状の出方には個人差があります。
まず病院で確認してほしい症状
胃の不調がすべて機能性ディスペプシアとは限りません。
次のような症状がある場合は、整体より先に小児科、内科、消化器内科などへご相談ください。
- 体重が減っている
- 身長や体重の増加が止まっている
- 食事や水分をほとんど取れない
- 強い嘔吐を繰り返す
- 吐血、血便、黒い便がある
- 発熱や強い腹痛がある
- 夜中に痛みで何度も目が覚める
- 飲み込みにくさがある
必要な検査を受け、大きな病気がないことを確認することが大切です。
病院と整体院の役割の違い
| 病院・小児科・消化器内科 | 当院 |
|---|---|
| 病気の診断 | 診断は行いません |
| 胃カメラや血液検査 | 姿勢、呼吸、身体の緊張を確認 |
| ピロリ菌などの検査と治療 | 身体・心理・栄養・生活を整理 |
| 薬の処方や調整 | 薬の変更や中止は行いません |
| 病気を見つける役割 | 日常生活を立て直すサポート |
病院では、原因や症状に応じて、胃酸を抑える薬、胃の動きを助ける薬などが検討されます。
当院は病院の代わりではありません。
当院の役割は、病院で大きな異常がないと確認されたあとに残っている、
- 身体の緊張
- 浅い呼吸
- 睡眠の乱れ
- 食事への不安
- 体力低下
- 学校生活への不安
- 家族の接し方
を一緒に整理することです。
当院での機能性ディスペプシアへのサポート
当院では、胃だけを施術して終わることはありません。
身体をやさしく整える
首、顎、胸郭、背中、骨盤などを確認し、身体が休みやすい状態を目指します。
強く押したり、痛みを我慢してもらったりする施術は行いません。
症状への怖さを整理する
「食べたら気持ち悪くなる」という不安を無理に消そうとはしません。
食べられるもの、安心できる場所、調子のよい時間などを確認し、少しずつできることを増やします。
食事と生活を確認する
必要に応じて食事、睡眠、排便、学校生活などを簡単に記録していただきます。
できていないことを指摘するためではなく、調子がよい日と悪い日の違いを見つけるためです。
保護者の方にも接し方を伝える
お子さんが食べられないと、保護者の方が心配になるのは当然です。
ただし、「もっと食べなさい」「今日は胃は大丈夫?」と何度も確認されることで、本人が胃を意識しすぎる場合があります。
「食べられる分で大丈夫」「何か手伝えることはある?」と安心できる声かけも大切です。
身体・心理・栄養だけでなく、本人と家族が今日からできる方法まで一緒に考えることが、当院の特徴です。
胃の不調で来院された20代女性の症例
※個人が特定されないよう、一部の情報を調整しています。
来院時のお悩み
- 胃もたれ
- 胃痛
- 腹部の不快感
- 食欲低下
- 疲れやすさ
- 仕事のストレス
- 外出する機会の減少
医療機関ではピロリ菌が見つかっていたため、病院での対応を続けながら来院されました。
当院ではピロリ菌の治療ではなく、身体の緊張、睡眠、食事、仕事のストレスへの対処を一緒に見直しました。
当院で行ったこと
- 首、肩、背中、胸郭の緊張を整える
- 呼吸しやすい身体づくり
- 一度に無理して食べない
- 食べられる量に分ける
- 睡眠時間を確保する
- 軽い散歩を取り入れる
- 症状だけでなく、できたことにも目を向ける
経過
約3か月かけて、毎日続いていた胃の不調が少しずつ減っていきました。
月に一度程度、不調を感じる日は残っていましたが、以前より外出への不安が少なくなり、散歩や写真撮影に出かけられるようになりました。
すべての方が同じ経過になるわけではありませんが、胃だけでなく生活全体を整えることが、回復のきっかけになったと考えています。
ご本人の感想

「毎日のように続いていた胃の不調が減り、少しずつ外出できるようになったことがうれしい」とお話しくださいました。
院長からひとこと
胃の不調が続くと、食べることだけでなく、学校、外出、人との付き合いまで怖くなることがあります。「検査で異常がないから大丈夫」「気にしすぎ」と言われても、つらさはなくなりません。
症状を一気にゼロにしようとしなくても大丈夫です。
まずは、
- 食べられるもの
- 食べられる量
- 安心できる時間
- 今できていること
を一つずつ増やしていきましょう。
胃だけでなく、身体、心理、栄養、睡眠、生活環境を一緒に見ることで、回復の糸口が見つかることがあります。
自宅でできるセルフケア
1.少量に分けて食べる
一度に食べると胃が苦しくなる方は、食事を少量に分けます。
ただし、食事量を減らし続けるのではなく、本人が食べられる範囲で必要な量を確保します。
2.食事と体調を簡単に記録する
記録するのは次の5項目程度で十分です。
- 食べた時間
- 食べたもの
- 食べられた量
- 胃の調子
- 睡眠時間
細かく記録しすぎると、胃への意識が強くなるため注意しましょう。
3.吐く息を少し長くする
- 鼻から3秒ほど軽く吸う
- 5秒ほどゆっくり吐く
- 1~2分繰り返す
大きく吸おうとせず、肩やお腹の力が少し抜ければ十分です。
4.胃以外の感覚に意識を向ける
症状が気になる時は、
- 足の裏が床に触れている感覚
- 椅子に身体が触れている感覚
- 周囲に見えるもの
- 聞こえる音
に意識を向けます。
症状を消すのではなく、胃だけに集中している意識を少し広げる練習です。
5.調子がよい日も頑張りすぎない
体調がよい日に予定を詰め込みすぎると、翌日に疲れが出ることがあります。
「今日できる限界」ではなく、明日も続けられる量を目安にしましょう。
よくある質問
- Q高校生でも機能性ディスペプシアになりますか?原因は何ですか?
- A
はい、高校生でも起こります。胃の動きや知覚過敏、不安や緊張、睡眠不足、生活リズム、食事など複数の要因が関係すると考えられています。成長期では栄養不足、部活動、受験、人間関係、月経なども一緒に確認することが大切です。
- Q胃カメラをしても原因がわかりません。気持ちや性格の問題ですか?
- A
気持ちや性格だけの問題ではありません。機能性ディスペプシアでは、胃に大きな異常がなくても、胃の動きや知覚、脳と胃腸の情報交換がうまくいかず症状が出ることがあります。不安やストレスで症状が強くなることもあります。
- Qストレスを減らせばよくなりますか?薬や鍼との違いは何ですか?
- A
ストレス対策は大切ですが、それだけでよいとは限りません。当院では身体の緊張や呼吸だけでなく、食事、睡眠、不安、学校生活なども一緒に確認します。薬や鍼を否定するのではなく、違う方向から日常生活を整えるサポートをします。
- Q食べ物が原因ですか?何を食べたらよいですか?
- A
特定の食品だけが原因とは限りません。脂っこい食事、カフェイン、炭酸などで症状が強くなる方もいます。無理に食べるより、少量ずつゆっくり食べることが基本です。ごはん、卵、豆腐、魚、スープなど食べやすいものから試しましょう。
- Qプロテインやサプリメントを飲めばよいですか?何がおすすめですか?
- A
プロテインやサプリメントは治療薬ではありません。食事量が少ない場合の栄養補助になることはありますが、胃もたれが強い方では負担になることもあります。高校生では、まず食事や体重、成長、貧血などを確認したうえで考えることが大切です。
- Q病院と整体はどちらに行けばよいですか?違いを教えてください
- A
まだ検査を受けていない場合は、まず病院で原因を確認することが大切です。病院は検査・診断・治療を行い、当院では身体の緊張、食事、睡眠、不安、生活リズムなどを整理します。どちらか一方ではなく、役割を分けて利用する考え方がおすすめです。
まとめ
機能性ディスペプシアは、単なる胃の弱さや気持ちの問題ではありません。
胃の動きや感覚、脳と胃腸の情報交換、心理的な緊張、睡眠、食事、体力などが関係します。
病院では、必要な検査、診断、薬による治療を行います。
当院では、身体・心理・栄養・生活習慣を一緒に確認し、食べることや学校生活への不安を減らすサポートを行います。
- 少し食べられた
- 朝起きられた
- 学校へ行けた
- 外出できた
- 胃のことを考えない時間が増えた
このような小さな変化も、大切な回復です。
一人や家族だけで抱え込まず、病院や学校などとも連携しながら、できることを一つずつ増やしていきましょう。

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参考文献
- 『小腸を強くすれば病気にならない』:江田証
- 『「脳の疲れ」がとれる生活術』:有田秀穂
- 『心身の不調が楽になる鉄分ちょい足しごはん』:毛利有香
- 『オーソモレキュラーダイエット』:安藤麻希子
- 『うつ病・自律神経失調症治る人治らない人』:鈴木直人




